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全員犯人、だけど被害者、しかも探偵



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全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

全員犯人、だけど被害者、しかも探偵の評価: 4.50/10点 レビュー 2件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt

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No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

全員犯人、だけど被害者、しかも探偵の感想

興味が湧くタイトルが一品。それを実現させる作品作りの意気込みが好感です。
ただ難点は期待値が高すぎるものになる為、「思っていたのと違った」と感じ、世の中の評判は控えめになってしまうのは避けられないかなと思いました。個人的には、こうしたテーマを持って作られている作品は好きです。

物語は過去の事件の再調査もの。
過去の事件現場を模した場所に集められた7名。「犯人以外は毒ガスで殺される」というデスゲームに巻き込まれる流れ。生き残るためには「自分が犯人だと認められなければならない」というひねりの効いた設定が面白い作品です。
自分が犯人になるために、事件のトリックや背景を自供する。しかし、その主張に対して他者が探偵役となり、矛盾を突いて反論していく。そんな巧妙な構造が展開される物語です。タイトルに偽りなく、変わったミステリーとしての面白さがありました。
一方で悩ましかったのは、真実か嘘なのかに関係なく「犯人にされるためのエピソード」が語られるため、内容の把握が難しく興味を持ちにくかった点です。後で覆されるかもしれない嘘の物語を、ちゃんと把握して読もうとは無意識で思えなかったからです。何か印象に残るトリックやキャラクターなど魅力が欲しかったのが正直な気持ち。内容ではなくタイトルが一番目立ってしまったのが残念に感じました。

似ている雰囲気のアニメやミステリー系のゲームやマーダーミステリーなどが思いあたるのですが、それらは強烈な個性のキャラやイラストで彩られ、面白く引き立てているなと改めて感じました。ライト系なら何でもアリな設定が誤魔化せますし。本作はリアル寄りのミステリに作者が挑んだという結果として意気込みは好感なのですが、やや地味に終わってしまったのが惜しく感じました。

egut
T4OQ1KM0

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