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彼女のいない飛行機



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【この小説が収録されている参考書籍】
彼女のいない飛行機 (集英社文庫)

彼女のいない飛行機の評価: 8.00/10点 レビュー 2件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

最近のフランス物は面白い

少々長いですが構成が良いので最後までワクワクしながら読めました。

わたろう
0BCEGGR4
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

意表をつく「仕掛け」が抜群!

フランスで人気の新進作家の実力のほどが伺える、傑作ミステリーである。
1980年のクリスマス直前、トルコからパリに向かっていた飛行機が墜落し、墜落の衝撃と火災によって乗客乗員全員が死亡した、ただひとり、生後三ヶ月の女の赤ちゃんを除いて・・・。赤ちゃんは「奇跡の子」としてフランス中の注目を集めたのだが、実は同機には髪の毛の色も瞳の色も同じで誕生日もほとんど一緒の二人の女の子が乗っており、どちらも両親は死亡しているため、それぞれの祖父母が「自分たちの孫である」と主張して、裁判沙汰になった。片やパリに住む富豪の一族、片や田舎町の貧しい一家で、最終的には貧しい一家の孫娘エミリーと認定された。諦めきれない富豪一族は私立探偵を雇い、自分たちの孫娘リズ=ローズである証拠を探させようとする。
そして18年後の1998年、雇用契約が終わりを迎える前日に、私立探偵は18年間の謎を解明できそうな、ある驚愕の事実を発見した。
最初から最後まで「奇跡の子はだれなのか?」というテーマで展開される物語なのだが、多種多様な仕掛けで文庫で650ページという長さを感じさせないところは、お見事。現在であればDNA鑑定で決着がつき、何のドラマもなさそうな出来事だと思ってしまうが、物語の後半ではちゃんとDNA鑑定が登場し、さらにドラマを盛り上げる。そして、謎を解くのが、18年間、誰でも見ることが出来た、事故を報じる新聞の一面だったという「仕掛け」の上手さに脱帽。
スリルやサスペンス、アクション、ホラーではなく、ただただ面白いミステリーを読みたいという読者にオススメだ。

iisan
927253Y1

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