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(短編集)

暗い越流



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【この小説が収録されている参考書籍】
暗い越流
暗い越流 (光文社文庫)

暗い越流の評価: 7.67/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.67pt

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(8pt)

「暗い越流」の感想

日本推理作家協会賞の候補には幾度となく挙がってくるのですが、やっと短編「暗い越流」で受賞されました。
その受賞作を中心に、5編の短編を集めた短編集です。

1作目の「蠅男」と5作目の「道楽者の金庫」は、「プレゼント」という連作短編集に登場してきた女性の探偵・葉村晶が活躍する話となっています。
1作目の「蠅男」を除いては、最後の数行であっと言わせるような仕掛けがされていますが、これがなかなか面白いです。

表題作の「暗い越流」では、登場人物の性別が良くわからないまま話が進んでいきましたが、最後でその落ちとともに性別が明らかにされ、ちょっと驚かされました。確かに良く出来ている作品です。
でも、私としては「幸せの家」と「狂酔」がなかなか気に入っています。
特に、「幸せの家」は、これからの高齢社会では起こりそうな話のような気がしますし、あってもおかしくない話です。でも、犯罪に結びつかないような形で収まれば良いのかなとか思ったりしました。
「狂酔」は、過去にこういう事件があったような、なかったような・・・と、そういう話です。
読んでいて、宮部みゆきさんの「ペテロの葬列」をふと思い出しましたが、最後のところはちょっとゾ~とする落ちになっています。

それにしても、久々に若竹七海さんの(ずいぶん旧作を読み返していました)新作を読み、やはり話の持って行き方がうまいなぁと、改めて感心しました。

トラ
WFY887SY

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