他人のものばかり欲しがるあの子。いるはずのない住人の気配。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。

鄙びた港町にある銭湯、みなと湯は地元で暮らす昭和世代にとっての密かな憩いの場だ。

低層の団地群を抱くその町は寂れていた。商店街にはシャッターが目立ち、若者は都会に去り、昔からある池には幽霊が出るという。

不動産会社で空き家のメンテナンス業に携わる孝夫。

地方都市にすむ本作な平凡な主婦・沙代子はおんぼろ軽四・ピンクのラパンで走行中、飛び出してきたキャバラ嬢・紫苑と接触事故で遭遇。

貴志祐介が描くホラーミステリの極北 。あなたの罪が、あなたを殺す。

共謀罪、始動。標的とされた若者達は公安と大企業を相手に闘うことを選ぶ。

認知症になった益恵を、二十年来の友人アイと富士子が最後の旅に連れ出した。それは、益恵の人生の足跡を辿る旅。

一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」 今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。

タワーマンションが建ち、人口が急増する街で古くから続く花屋を営む桜子。

この世界が一変するのも、あなたが現れることも、遥か昔から決まっていた―― 古の中国で、この世界を滅ぼしたいという男の怨念から生まれた「竜舌」。

若だんなが行方不明になり、長崎屋の不運が幕を開けた。

警察の介入が一切なく、偽造パスポートでもグレネードランチャーでもルームサービスでお届け可能な犯罪者御用達ホテル。

何度も同じような悪夢を見る。それはさまざまな女をいたぶり殺すことでエクスタシーを覚えるという夢だ。

がんで余命半年と宣告されたヤミ金業のマキ子。落ちぶれた取り立て屋の乾。

謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。

その家には、何かある。

母親が生活苦から新興宗教に入信し、教団施設で生まれた妹。

「ガリレオ」シリーズ、ジュニア版の最新刊! 第三弾は、湯川学が「人の心」の謎に迫る。

女子高生、美優は予期しない妊娠をしてしまう。

民生委員の千加子は、「レインボーハイツ」とは名ばかりの、くすんだ灰色のマンションをたびたび訪れる。

友人と旅行代理店を経営している四二歳の鞠子は、十一歳年下の男と付き合っているが結婚する気はない。

刺客は、思わぬところからやって来た。

ススキ野原のまんなかに立つ秋葉図書館。ごく普通の市立図書館に見えるけれど、実はちょっとした伝説がある。

世界の南の端にある「花勒」「花陀」「雨果」「沙文」の四つの島は海神のものだという。

ホラー&ミステリの宇佐美まことのデビュー作。受賞作を含む7篇を収録。

老朽化により修繕不能となったタワマン、通称・トウキョウマンション。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

優秀でありすぎるが故に引きこもりとなった18歳の堤隆太の前で、突然手首を切った女性。

労働者相手の娯楽の街として栄えた多摩川市は、貧困、暴力、行くつく先は家庭崩壊と、児童相談所は休む暇もない。

大学入学直前のピップに、不審な出来事がいくつも起きていた。無言電話に匿名のメール。

「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで、貸し出されている一軒家がある――。

初井希美は婚約者の千住光一を待っていた。母と父代わりの伯父に会わせるためだ。

小学校最後の夏休みが終わった。小学校卒業まであと半年。

1999年末、超新星爆発によって発生した放射線バーストが地球に降り注ぎ、人類に壊滅的な被害をもたらす。

2010年10月。宮城県の港町に暮らす高校2年生の小羽は、統合失調症を患う母を介護し、家事や看病に忙殺されていた。

人気ロックバンドのメンバーが、何者かに殺害された。警察は捜査本部を設置。

大手ゼネコン勤務の加茂川一正は、インドネシアの小島で海底に聳え立つ仏塔を発見する。

昭和~令和へ壮大なスケールで描く人間賛歌 人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。

遠未来、天の川銀河の知的生命体は“連合”を結び、人工知能文明“知能流”に対抗しつつ辺境の恒星系を調査していた。

両親の死の真相を探るため、引きこもり生活を脱し警察官を志した19歳の沖野修也。

瀬戸内にある波鳥町。

思いは、森羅万象は文字に託され時空を超えて旅をする！実直なホテルマンは奔放な書家に振りまわされ、手紙の代筆を手伝うことになるが…。

お金も場所も伝手もない。

猪瀬藍・３７歳・女性・独身。「借金をして家を買おう」そう思いついたのは六年前のことだった。

「犯人だって、好きで犯罪に走ろうとしているわけではありません。必ず迷いがあります。

「あなたはなぜ、この取材を始めたのです?」 明海和(あけみ・かず)はストリートチルドレンの取材を続けるうち、謎の集団・プレデターに襲撃される――。

紀州の山間の小さな町に紅滝という美しい滝がある。その滝には運命の恋と信じた相手に裏切られた姫の、哀しい伝説があった。

探偵・鯉城は「失恋から自らに火をつけた男」には他に楽な自死手段があったことを知る。

孤独を愛する人気作家が突然の断筆宣言。担当編集者は作家の住む地方へひとり、向かった。

友人と旅行代理店を経営している四十二歳の鞠子は、十一歳も年下の男と付き合っているが結婚する気はない。

輪堂鴉夜が、生首でも、不死でもなかった時代。 偉大なる師と共に過ごした黄金の日々。

1930年、ロンドン。名探偵レイチェル・サヴァナクには、黒い噂がつきまとっていた。

不思議な共同生活を送る彼女たちの目的とは。