鳥啼き魚の目は泪
- 白骨死体 (98)
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プロローグからいったい何が起きたのかこれは誰なのか、一気に引き込まれる。 物語は平成、昭和初期、令和と時代を行き来する。 主要部である昭和は、ある華族(侯爵家)の邸宅に仕える若い女中の目を通して瑞々しく描かれる。当時の豪華な生活や彼らの人間関係、そしてこの物語の重要な鍵である広大な庭園だ。 あらすじについては省くが、この若い女中の目線で描かれる華族や使用人、造園職人達が実に鮮明で読む者が女中本人となりその屋敷に入り込んでいるような錯覚さえしそうなほどである。 そしてなんといっても物語の軸となる「枯山水」の庭園である。美しい文章を読み進めながら一体どんな枯山水が出来上がるのだろうとワクワクした。侯爵が注文し莫大な費用を注いだ庭である、どんな庭園になったか、それとも未完で潰えてしまったかは是非読んで確かめてほしい。 そして平成、令和のパートも重要な鍵が隠されている。終盤では長い年月を経ていくつかの美しいエピソードの完成を見た気がした。 人々の命が尽き世を去っても庭園は残るのだ。 鳥鳴き魚の目は泪 読み終えるときこの二つの言葉に「ああ、そういうことなのか!」と胸が熱くなった。 個人的には宇佐美まこと氏の最高傑作と思わずにいられない、美しく素晴らしい物語だった。 | ||||
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