ボニン浄土
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宇佐美まことの長編はいつもそうなのだが、主人公と呼べるポジションについている人物が、三人も四人も登場する。一見、なんの繋がりもない、別世界や別時代に生きている主人公達なのだが、物語が進行していくにつれ、段々と点と線が繋がっていき、一つの世界が形成される。どの作品も文句なしに面白いのだが、中には複雑すぎて、二、三回くらい読み直さなければ理解出来ない作品などもある。まったくの別人だと思っていた人物が、実は同一人物だったなんてこともあったり、「展望塔のラプンツェル」などは、あまりにも登場人物が複雑過ぎて、二度目に読み返した時は、登場人物を全てメモしながら読んだほどだった(私の読解力が乏しいのも事実だが…)。 本作も、数人の主人公達の点と線が徐々に繋がっていくいつものパターンだったのだが、「展望塔の…」に比べたら、遥かに解りやすく、すぐに感情移入することが出来た。かといって単純なプロットだったわけではない。綿密に練られた極上のプロットで、ページを捲る指が止まらず、夜中まで掛かって一気読みした。まだ全ての宇佐美作品を読んだわけではないが、私的には最高傑作です。本当に本当に面白かった! | ||||
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かつて日本人だけでなく、南洋や欧米も含め、国籍・人種を問わず様々な人々が小笠原諸島に住んでいたこと。そして、明治以降、太平洋戦争後の日本返還まで、住民たちが様々な苦労をしてきたことを、僕はこの作品を通して知った。 漂着した江戸時代の日本人、現代の思春期の少年、自分のルーツを探るバツイチ中年男といった3人の男性にまつわるバラバラのエピソードが次第に一本の歴史に繋がっていく様子は謎解きにも似て、お話自体は飽きさせない。だが、終盤の視覚的クライマックスの描写がクリスチャン・ラッセンの絵みたいでコテコテだった点、ラストの種明かしエピソードが余韻を削ぐ点で、星は2つ削った。小笠原の自然を背景に孤独な少年と中年男の再生が描かれるという、いかにも最近の日本映画が好きそうなお話なのだが、今の邦画では小笠原で長期ロケをやる予算は作れないだろう。 私と同年代の作家なのだが、コツコツとエピソードを連ねていくスタイルは、最近の若い作家にはない落ち着いた読み心地で、この地道なリズムは少し懐かしくも感じた。勿論、誉め言葉である。 | ||||
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過去と現在を繋ぐ宿命のような物語にどんどん引き込まれて、一気に読み進めました。 最後まで読んでようやく、パズルのピースがピタリとはまりました。 | ||||
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小笠原に興味があり、この本に会いました。最後まですごく引き込まれて読み終えました。この筆者の書き味にかなり魅力を感じて他の本も読むつもりでいます。 | ||||
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終始潮風に吹かれているような気持ちで読んだ。描かれている小笠原の島や人の歴史には辛い内容もあるが、それを打ち消す清々しさがあり、未来への希望を感じさせる。しかし残念なのは最後。なぜあんなわざとらしい「種明かし」をわざわざ書く必要があったのか?読者の想像力に任せればより深い余韻を残す読後感が生まれただろうに、本当に残念。作者はもっと読者を信用しても良いと思う。 | ||||
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