【西村賢太】
人もいない春
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日雇い仕事で糊口を凌ぐ17歳の北町貫多は、彼の前に現れた一人の女性のために勤労に励むが……夢想と買淫、逆恨みと後悔の青春の日々とは? 『苦役列車』の著者が描く、渾身の私小説集。
金欠、妄想、愛憎、暴力。救いようもない最底辺男の壮絶な魂の彷徨は、悲惨を通り越し爆笑を誘う。
不遇に果てた大正期の私小説家・藤澤清造。その負の存在に心の支えを見出し“歿後弟子”を目指す男の捨て身の日々。
友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫太。
十代にして人生列車のレールを外れた貫多の、労働と悪態、片恋と小説の日々。
貧困に喘ぎ、暴言をまき散らし、女性のぬくもりを求め街を彷徨えば手酷く裏切られる。
2022年2月5日に急逝した著者の、読者からの熱烈な要望によって実現した未刊行小説集。
初めて恋人との正月を迎える貫多。だが些細な行き違いから険悪な雰囲気になり、大晦日の夜ついに爆発する。
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貫多、反省す──。このままでは本当に、いつか破滅の日がやってきてしまうに違いない。
世の不徳義を斬り、返す刀でみずからの恥部をえぐる。この静かで激しい無頼の流儀――。
一つ年上の幼馴染、千種と付き合う十七歳の遠馬は、父と父の女の琴子と暮らしていた。
「―― 大きい俺や小さい俺、青空に円形に展開、みな、くわっとした格好で中空に軽くわなないている ――」。
一号機が爆発した。原発事故の模様をテレビで見ていた木島雄介は、これから何かが変わると確信する。
なぜ30歳を過ぎても、私は働かず母の金で酒を飲んでいるのか。それはあの目に出会ってしまったから。
戦後最大の問題作を晩年の著者が病苦をおし、パソコンに向いながら、一字一句、全ページにわたって、書き直した、改訂決定版。
認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。
「われわれの契約は、これで終わりだ」探偵ホーソーンに、彼が主人公のミステリを書くのに耐えかねて、わたし、作家のホロヴィッツはこう告げた。
「宿命」の顔合せ、ついに実現!同世代の巨人ふたりが胸襟を開いた豪奢極まる対話と往復書簡集、いよいよ刊行。
大藪春彦は日本戦後文学の巨大な単独峰であり、登山家にたとえるなら単独登攀のみを行ってきた鉄人クライマーである。
屍体処理室の水槽に浮き沈みする死骸群に託した屈折ある抒情「死者の奢り」、療養所の厚い壁に閉じこめられた脊椎カリエスの少年たちの哀歌「他人の足」、黒人兵と寒村の子供たちとの無残な悲劇「飼育」、バスの車中で発生した外国兵の愚行を傍観してしまう屈辱の味を描く「人
「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。
婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
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昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。
組織によって選ばれた「社会的要人」の弱みを人工的に作ること、それがユリカの仕事だった。
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27歳のタクシードライバーをいまも脅かすのは、親に捨てられ、孤児として日常的に虐待された日々の記憶。
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