雨滴は続く



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    初公開日(参考)2022年05月
    分類

    長編小説

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    雨滴は続く

    2022年05月25日 雨滴は続く

    二〇〇四年の暮れ、北町貫多は、甚だ得意であった。同人雑誌「煉炭」に発表した小説「けがれなき酒のへど」が〈同人雑誌優秀作〉に選出され、純文学雑誌「文豪界」に転載されたのだ。これは誰から認められることもなかった三十七年の貫多の人生において味わったことのない昂揚だった。次いで、購談社の「群青」誌の蓮田という編集者から、貫多は三十枚の小説を依頼される。貫多にとって純文学雑誌に小説を発表することは、二十九歳のときから私淑してきた不遇の私小説作家・藤澤清造の“歿後弟子”たる資格を得るために必要なことであった。しかし、年が明けても小説に手を付ける気にはなれなかった。貫多に沸き起こった、恋人を得たいとの欲求が、それどころではない気持ちにさせるのだ。貫多は派遣型風俗で出会った〈おゆう〉こと川本那緒子の連絡先を首尾よく入手し、デートにこぎつける。 有頂天の貫多は子持ちの川本と所帯を持つ妄想をする。しかし、一月二十九日、恒例の「清造忌」を挙行すべく能登を訪れた貫多は、取材に来た若い新聞記者・葛山久子の、余りにも好みの容姿に一目ぼれをしてしまう。東京に戻るや否や、小説家志望の葛山に貫多は自作掲載誌を送るが、その返信はそっけないものだった。手の届く川本と脈のなさそうな葛山、両者への恋情を行きつ戻りつしながらも、貫多は「群青」に短篇、匿名コラム、書評を発表していく。そして、「群青」九月号には渾身の中篇「どうで死ぬ身の一踊り」が掲載されたが、その反響は全く感じられなかった。同じころ、葛山からは返信が途絶え、川本にはメールが通じなくなる。順風満帆たる新進作家・貫多の前途に俄かに暗雲が立ち込めるのだった。 完成直前で未完となった、著者畢生の長篇1000枚。(「BOOK」データベースより)




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    雨滴は続くの総合評価:8.86/10点レビュー 21件。Aランク


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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.21:
    (5pt)

    西村賢太の最高傑作

    冗長?確かに堂々巡りの内面の葛藤が続くが、実はその印象は作者の仕掛けた罠であろうと思う。未完なのでどこに着地し得たのかは今となっては不明だが、後半、魂を燃やし尽くしたかのような怒涛の展開には圧倒された。
    雨滴は続くAmazon書評・レビュー:雨滴は続くより
    4163915435
    No.20:
    (5pt)

    ナレーションの力量が素晴らしすぎて(Audible)

    藤澤清造の“歿後弟子”たる資格を得るためには、
    担当者に悔しい思いをさせられても(毒づきながらも)耐えられる。
    このくだりにしびれまくりました。
    でかい夢、大切な夢の前では社会のストレスも些細なこと。

    Audibleで聴いていますが、ナレーションが爽やかすぎて大丈夫かな?もっとこう、六角精児さん的な方がいいのでは?と思っていたら、台詞では六角精児さんをもっと汚くドスのきいた感じに変わることに驚き、感動しました。すごいです。
    雨滴は続くAmazon書評・レビュー:雨滴は続くより
    4163915435
    No.19:
    (5pt)

    西村氏の最高傑作の中の一つ

    間違いなく西村氏の最高傑作の中の一つでしょう。

    新刊発売時に購入、復読に継ぐ復読を繰り返しましたが、文庫本発刊に際し改めて購入し再読いたしました。
    既に多くのレビュアー方が的確なレビューをされていますが、改めてレビューをしてみます。

    氏の作品では、氏の女性に対する暴言ばかりがクローズアップされしまいますが、この作品でも氏の私小説への考え方や氏と編集者、落日堂の新川さんとのやり取りなどが複合的に織りなし、物語に重層的な効果をもたらします。
    なので何回読んでも飽きないのです。もっといろいろな人に偏見を捨てて読んでいただきたいお薦めの作品です。
    藤澤淸造譲りの繰り返しのねっちっこい表現や難解な漢字とカタカナ文字のちゃんぽん(ショートカンバセイション)など、氏独特の表現が遺憾なく発揮されていて爽快です。

    今回の文庫本化にあたり、既に2022年 7月号「文学界」に掲載されていた「葛山久子」名義の特別原稿が巻末に加えられたことでこの作品および氏に対する印象が大きく変わります。
    知的で聡明な印象のこの女性に対して(本人不在時ではありますが)「口臭女が」と罵声を上げてしまいますが、、実はその女性との交流は後年まで続いていたことが分かります。
    「日乗」を読んでいるとどことなく女性の影は感じましたが、そのひとりが「葛山久子」さんだったんですね。

    氏がこの後もご存命で作品を書き続けていたら、貫多も「ま、僕の人生もそんなに悪くなかったってことだわな…」と呟く作品が出来たのかもしれません。
    私小説が必ずしもアンハッピーエンドである必要はないので。

    氏の作品には七尾の人たちがたくさん出てきますが、先日の令和6年能登半島地震でご無事でいらっしゃるかとても心配です。
    先日のニュースでは、西光寺の地蔵堂がが倒壊し、氏と藤澤淸造の墓石に覆いかぶさったと報道がありましたが…

    まだ、氏の作品で単行本化されていない作品もあるようですし、未発刊の「日乗」もぜひ発刊していただきたいので、発行元の出版社の方はよろしくお願いします。
    また、氏が蒐集した資料類も全国巡業展はおそらく集客面から無理でしょうから写真付きの書籍として刊行してもらいたいものです。

    そんな氏の作品は、もっと多くの方に知ってもらいたい素晴らしい作品です。
    雨滴は続くAmazon書評・レビュー:雨滴は続くより
    4163915435
    No.18:
    (4pt)

    ワンパターンだが読ませる

    ふと思ったのは、この面白さは椎名誠の「哀愁の街に霧が降るのだ」みたいだなということ。タイトルもちょっぴり繋がってる。笑
    雨滴は続くAmazon書評・レビュー:雨滴は続くより
    4163915435
    No.17:
    (3pt)

    さようなら~

    敬愛する作家西村賢太の未完の遺作とあっては、どうしても読まねばならぬ・・と新刊で求めて読み始めてから早1年近くが経ってしまっていた・・・
    彼の作品はデビュー作から読んでいたのではあるが、今回の作品は正直やや冗長退屈だった・・・
    著者の自伝的要素が強い作風は良しとして、出だしから主人公のモノローグが長く永延と続くのがやや精彩を欠き単調なので、読みすすめるには根気を必要とされたのである。
    例えば、文中に主人公の好きな私小説作家として出没していた、川崎長太郎の長編小説「地下水」を思わせる作品だとは思うが、今回の作品を読みすすめるには予想に反して甚だ手こずってしまった・・・
    しかし結論から言えば、やっぱり読んで良かったと思った。
    西村賢太の面白さは、主人公の毒舌キャラと登場人物たちとの掛け合いだと思うが、終盤の新川(古書店主)との場面ではそれが存分に発揮されていたように感じたーー。
    さようなら~西村賢太、天国で天女達に囲まれていることを心より願っている。
    雨滴は続くAmazon書評・レビュー:雨滴は続くより
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