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雨滴は続く



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【この小説が収録されている参考書籍】
雨滴は続く

雨滴は続くの評価: 4.43/5点 レビュー 21件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.43pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 1~20 1/2ページ
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No.21:
(5pt)

西村賢太の最高傑作

冗長?確かに堂々巡りの内面の葛藤が続くが、実はその印象は作者の仕掛けた罠であろうと思う。未完なのでどこに着地し得たのかは今となっては不明だが、後半、魂を燃やし尽くしたかのような怒涛の展開には圧倒された。
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No.20:
(5pt)

ナレーションの力量が素晴らしすぎて(Audible)

藤澤清造の“歿後弟子”たる資格を得るためには、
担当者に悔しい思いをさせられても(毒づきながらも)耐えられる。
このくだりにしびれまくりました。
でかい夢、大切な夢の前では社会のストレスも些細なこと。

Audibleで聴いていますが、ナレーションが爽やかすぎて大丈夫かな?もっとこう、六角精児さん的な方がいいのでは?と思っていたら、台詞では六角精児さんをもっと汚くドスのきいた感じに変わることに驚き、感動しました。すごいです。
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No.19:
(5pt)

西村氏の最高傑作の中の一つ

間違いなく西村氏の最高傑作の中の一つでしょう。

新刊発売時に購入、復読に継ぐ復読を繰り返しましたが、文庫本発刊に際し改めて購入し再読いたしました。
既に多くのレビュアー方が的確なレビューをされていますが、改めてレビューをしてみます。

氏の作品では、氏の女性に対する暴言ばかりがクローズアップされしまいますが、この作品でも氏の私小説への考え方や氏と編集者、落日堂の新川さんとのやり取りなどが複合的に織りなし、物語に重層的な効果をもたらします。
なので何回読んでも飽きないのです。もっといろいろな人に偏見を捨てて読んでいただきたいお薦めの作品です。
藤澤淸造譲りの繰り返しのねっちっこい表現や難解な漢字とカタカナ文字のちゃんぽん(ショートカンバセイション)など、氏独特の表現が遺憾なく発揮されていて爽快です。

今回の文庫本化にあたり、既に2022年 7月号「文学界」に掲載されていた「葛山久子」名義の特別原稿が巻末に加えられたことでこの作品および氏に対する印象が大きく変わります。
知的で聡明な印象のこの女性に対して(本人不在時ではありますが)「口臭女が」と罵声を上げてしまいますが、、実はその女性との交流は後年まで続いていたことが分かります。
「日乗」を読んでいるとどことなく女性の影は感じましたが、そのひとりが「葛山久子」さんだったんですね。

氏がこの後もご存命で作品を書き続けていたら、貫多も「ま、僕の人生もそんなに悪くなかったってことだわな…」と呟く作品が出来たのかもしれません。
私小説が必ずしもアンハッピーエンドである必要はないので。

氏の作品には七尾の人たちがたくさん出てきますが、先日の令和6年能登半島地震でご無事でいらっしゃるかとても心配です。
先日のニュースでは、西光寺の地蔵堂がが倒壊し、氏と藤澤淸造の墓石に覆いかぶさったと報道がありましたが…

まだ、氏の作品で単行本化されていない作品もあるようですし、未発刊の「日乗」もぜひ発刊していただきたいので、発行元の出版社の方はよろしくお願いします。
また、氏が蒐集した資料類も全国巡業展はおそらく集客面から無理でしょうから写真付きの書籍として刊行してもらいたいものです。

そんな氏の作品は、もっと多くの方に知ってもらいたい素晴らしい作品です。
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No.18:
(4pt)

ワンパターンだが読ませる

ふと思ったのは、この面白さは椎名誠の「哀愁の街に霧が降るのだ」みたいだなということ。タイトルもちょっぴり繋がってる。笑
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No.17:
(3pt)

さようなら~

敬愛する作家西村賢太の未完の遺作とあっては、どうしても読まねばならぬ・・と新刊で求めて読み始めてから早1年近くが経ってしまっていた・・・
彼の作品はデビュー作から読んでいたのではあるが、今回の作品は正直やや冗長退屈だった・・・
著者の自伝的要素が強い作風は良しとして、出だしから主人公のモノローグが長く永延と続くのがやや精彩を欠き単調なので、読みすすめるには根気を必要とされたのである。
例えば、文中に主人公の好きな私小説作家として出没していた、川崎長太郎の長編小説「地下水」を思わせる作品だとは思うが、今回の作品を読みすすめるには予想に反して甚だ手こずってしまった・・・
しかし結論から言えば、やっぱり読んで良かったと思った。
西村賢太の面白さは、主人公の毒舌キャラと登場人物たちとの掛け合いだと思うが、終盤の新川(古書店主)との場面ではそれが存分に発揮されていたように感じたーー。
さようなら~西村賢太、天国で天女達に囲まれていることを心より願っている。
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No.16:
(3pt)

貫多シリーズ 突然の最終幕ー遺作ー

北陸地方紙のインテリ口臭女性記者 VS  心優しき鶯谷デリヘル淫売主婦の間で
の貫多の心揺らぎと性的欲望の渦を描き、そして自分の小説が徐々に出版社で受け
入れられてゆく過程を著した作品。
ひとえに、冗長過ぎ、同じ内容(性的思考)のリフレインで、読みが捗らない。
また、芥川賞候補に選出された箇所も、比較的淡々としており、もっと爆発的
狂喜乱舞の感情が訪れると思っていたので意外な展開。遺作となったが、読者
としては、貫多の芥川賞受賞シーンを是非とも、読みたかったなあ~。残念!!
流れとして、当然の如く藤澤清造の「根津権現裏」を購入し、読み始めた。
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No.15:
(5pt)

未完

未完とは言っても、ここで終わってもまあ支障はないなという終わり方をしています。
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No.14:
(5pt)

西村賢太氏の未完の作品

今年2月に亡くなった、西村賢太氏の未完となった作品。長編であり、芥川賞候補となり、その先はどうだったのか・・未完となり、この結末は永遠に知ることはできなくなりましたが、最終頁の「未完」の言葉が
とても悲しい。西村賢太氏の作家としての覚悟を感じる、今まで違った作品だと思いました。
もう新たな作品が世の出ることがなくなった今、彼の今までの作品を大切に読み続けていきたいです。
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No.13:
(5pt)

そうか、もう西村氏はいないのか

氏の最後の作品とあって、読み進めるうちにこれが終わるともう新作は読めないのかと悲しみが募った。

氏が作家としての地歩を固めつつある時代の作品であり、地方新聞記者のエリート新卒女性、葛山久子とデリヘル嬢のおゆうが、キーとなる女性として物語の軸を構成する。
これまでの落伍者の氏と違い、社会での地位を確実に上がっている状況で、本来は女のことなどひとまずどうでもよくなりそうな情勢なのに、それよりもわずか数分しか会ったことがない久子に異様に熱を入れるというのは、(良い意味で)気持ち悪さ全開である(笑)。

おゆうは、氏の作品に登場する数々の女性の中でも屈指の好人物である。悲しいフェードアウトとなったが、このような好人物が氏のDVや罵詈雑言を直接には一度も受けずに済んだというのは救いかもしれない。
また、貫多は、おゆうのことを陰でぼろくそにけなす場面が多々あるが、一方でおゆうの所作言動の細やかさを丁寧に描写している。これはおゆうに対して好意の気持ちをもっていた証左と思われ、悪しざまにののしっていたのは一種の読者サーヴィスと推測する。実際どのようなことがあったのか真相は永久に不明であるが、私はそう理解したい。

しかし仕事を手にし社会と関わるようになっていった貫多は、やはりこれまでよりは充実している。人間、やはり仕事があることは大事なんだなあと痛感する。
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No.12:
(4pt)

舐めやがって、あの口くさ女がっ!!

西村作品の集大成、この作品だけでもいい、他の作品でもいい 女への恨み偏愛、純情と暴力 ある種の人間の普遍の物語 だがその男が芥川賞を取るまでになる、、、 文章が巧く面白いので初心者にもお勧め、女性にも薦める これ以上彼の物語は読めないと思うと悲しい、いつか時系列を纏めた北町貫多全集を読みたい5千円でも買う
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No.11:
(5pt)

名演説家の素質あり

昔から西村先生は、自分の言葉の威力が、なぜ大衆を魅了するか、判っていたのではないでしょうか?
(真性)中卒、体力勝負のどかちん生活、親の性犯罪、自分の酒乱・DVが、あらゆる本の中で、繰り返し
語られます。判りやすいキラーワードといつも自分の望まない方向にしか見えない展開、時には猫なで声で自らの卑小さを小声で語り、その後 すぐにフォッテッシモで、悪態の限りをのたまう西村先生。
まるで文学界のワーグナーのように、文学の基本を無視したような大跳躍のすばらしさ。決して単純な私小説でなく、こんな生き方の江戸っ子がいてなにが悪いんだと見得を切る時のすがすがしさ。枕が異常に長くなってすみませんでしたが、先生のすばらしさをどうしても、表現したくて書かせていただきました。未完の遺作ですが、私見では3部作ぐらいに分けたほうが、より魅力が出たのではないかと思います。やはり、名アジテーターの西村先生には、何回も舞台に上がって、一人語りをしていただきいです。
最後にもし、西村先生の映画かドラマが作られるなら、主演は雰囲気が似ているの佐藤二朗さんに
お願いしたく、また主題歌は、もちろん西村先生のお気に入りの稲垣潤一さんのさわやかな曲でかざって
ほしいと思います。
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No.10:
(4pt)

さらば健太

世に出つつある頃の北町氏、つまり作者のいつも通りの汚らしさと小心者の純情さに心ひかれた。北町氏も作者もまだまだこれからひと暴れもふた暴れもする姿を是非読んでみたかった。著作の初読みから約10年、時には自らも重ね合わせ、ある時は楽しく、またある時は腹立たしく、読ませて頂いた。著者の急逝は残念。ありがとう、そしてさらば健太!合掌。
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No.9:
(4pt)

※雨滴は続くの読後にご参照ください

文學界22年7月号に、この本に登場した葛山久子さんのモデルとなった方の追悼インタビューが掲載されています。
詳細は控えますが、雨滴は続くを読んだあとにこれを読むと、西村賢太さんの知られざる一面が垣間見えて興味深いです。
北町貫多を演じていた部分も多かったのかな、と少し考えさせられました。
改めてご冥福をお祈りします。
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No.8:
(5pt)

遺作

これで最後か...泣ける。
私小説でこの文字数はまじで化け物
もっと読みたかったが破滅私小説家だから仕方ないよな。めちゃめちゃ不摂生だし。
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No.7:
(4pt)

男性文学の雄、墜つ

著者の小説が、一般商業誌に採用され、芥川賞候補になるまでの顛末を綴った私小説。
 著者の急逝により、未完となったが、単行本500ページになんなんとする大部の作品である。
 従前に比して、漢語系の古い言葉使いが頻出し、それが文章に小気味よいアクセントの楔を打ち込み、読んでいて大変気持ちよい。これが西村文学の最大の魅力であり、昨今の女流文学流行りの潮流にあって、男性文学の存在を強く印象付けるところでもある。
 また、「根が何々でありががら、しかじかの質にも出来ている貫多は云々」や、「甘な思いをふとこり」「慊らぬ思い」などの常套句をちりばめ、相変わらずの、西村節全開の痛快な作品である。作中に、「田中英光の作風の逆をやってのけるのだ」とある通り、自身の恋情を、赤裸々に、自虐的に、戯画的に、「時代錯誤の古臭せえ文体で綴ってみ」せている辺り、確かに『オリンポスの果実』を逆手に取ったような叙述とも言えよう。
 地の文では、「藤澤淸造」と綴りながらも、会話文では「藤沢清造」と書き分けるあたり、著者らしい文学への拘りを感じさせる。
 かつて川端康成や横光利一を掴まえて、「芸術家を気取った俗物」と評した福田恆存に倣えば、西村賢太はさしずめ、「俗物たることを隠さない真の芸術家」と呼んで差し支えないだろう。
 それにしても著者一流の悪態言葉や、豊富な罵詈讒謗の比喩的表現は、まさにボキャブラリーの宝庫であり、個人的に活用させてもらおうとの、さもしい思いをふとこる次第である。
 ご冥福を祈る(R4.7.20)。
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No.6:
(5pt)

未完の名作

西村賢太殿の集大成
文學界2022年7月号にある葛山久子との名を冠した、そのモデルとなった御本人による寄稿を読むと、これはもう未完でこそ完成した作品と私は思った
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No.5:
(5pt)

未完

やはり、惜しまれる。最期の破天荒を見たかった。合掌。
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No.4:
(3pt)

テンポが悪い

西村賢太さん、大ファンでした。急逝、惜しまれてなりません。ただ、遺作となった本作は、正直言って全てにおいてくどい。短編、中編のあのテンポこそが、西村文学の魅力だった事に気付かされました。ご冥福をお祈りします。
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No.3:
(5pt)

無念

読み終わって、帯の「さらば、北町貫多!」に涙が溢れました。

心臓が止まる直前、著者の脳裏の走馬灯にはどんな画が回ったのでしょうか。
作品を未完で残す無念。
著者の死への罵声が聞こえるようです。
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No.2:
(5pt)

ありがとう新川さん

貫多が困ったときは(自分も手元不如意なのに)少なくない額を用立ててあげて、(貫多のせいで)喧嘩になっても仲直りのきっかけを見つけて電話してあげる。聖人ですか、新川さんは…。
だけど、あなたが単行本では削除しろと言った名古屋での某エピソード、「四冊目の『根津権現裏』」(『瓦礫の死角』)で書かれたとおり、そのまんま載ってますよ。ひでえ男だ、貫多は。
雨滴は続くAmazon書評・レビュー:雨滴は続くより
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