両親と喧嘩をして実家を出た久美。 身を寄せたのは13年間疎遠だった兄の家だった。

海辺のリゾートホテルで出会った二組の夫婦。

過ぎてみれば、全部、どうってことなかった―― 日々老いを感じつつ山裾の町で暮らす絵本作家の雪代。

軽井沢にほど近い、別荘と住宅が混在する静かな森の一画。

映画は、ときに優しくロマンティックに、ときに生々しく、ときに手厳しく、恋の至福とテクニックを教えてくれる教科書。

『僕には、きみの僕への想いが手に取るようにわかる。

語学留学から帰国した男子学生は死んでしまったペットのリスの死骸を持ち帰り、自宅の庭に埋めてやったが、その日から高熱を出した。

甘美な恐怖と戦慄の世界へようこそ――。

こんなはずではなかったのに――　 ふとしたきっかけが恐怖の落とし穴の始まりだった。

母親の遺品整理のため田舎を訪れた男が、農道ですれ違った般若の面をつけた女―記憶と時間が不穏に交錯する「面」。

主人公の少年が住む町では、三年連続で同じ日に自殺者が出たため「十一月六日の呪い」と噂されていた。

間に合ってよかった…。女優の志摩子と作家の正臣。

男を車で撥ねて死なせてしまった女は、記憶喪失のホームレスを男の身代わりに仕立てる。

彼女の愛が、 私の人生を狂わせた――。幻想怪奇小説の到達点。

大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。

1955年、20歳の雅代は、美大で油絵を教える川久保悟郎の家に、娘の桃子の家庭教師を条件に住み込むことになる。

一九七四年生まれの二人の「陽子」。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

その果てに待つものを知らず、私はあなたを求めた―。

大手出版社を定年退職後、カルチャースクールで小説講座を持つ澤登志夫、69歳。

誤って恋人の脚本家を射殺してしまった妹をかばうため、凶器の拳銃を捨てようと山梨方面に車を走らせていたフリーライター、世良祐介。

三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。

義母の葬式で男は思い出す。22年前に、義母の起こした事故のこと。

才色兼備の姉と正反対の妹。しかし姉は、母の死、恋人との別離から過食に走り、見るも無惨な姿に変貌していく。

優秀でありすぎるが故に引きこもりとなった18歳の堤隆太の前で、突然手首を切った女性。

団地に暮らす専業主婦・浩枝は、現実と見まがうような「人が死ぬ悪夢」にうなされていた。

史郎のこれまでの人生は、決して恵まれているとはいえなかった。しかし、そんな自分にもやっとツキが回ってきた。

美千代は人間嫌いの図書館司書。英国人の夫と離婚して帰国した女流翻訳家、真樹子と知り合って初めて心の交流を持った。

健康至上主義の妻と美食家の夫の晩餐は、殺意が隠し味の特別料理。

市役所の戸籍係をしている夫と美人ではないが清楚で控えめな妻。

研ぎ澄まされた恐怖と官能の世界。

闇から聞こえる声が人妻を追いつめる！美貌の青年に溺れる人妻・比奈子を待ちうける黒い陥穽。

両親が亡くなり、解体した実家の物置の床下から白骨死体が発見された。

最新ロボットの研究者であり野心家の末永拓也は、勤務先の創業者令嬢・星子との結婚を目論んでいた。

家事と育児に追われる高村文絵はある日、中学時代の同級生、加奈子に再会。

ラストの告白に衝撃、落涙必至! 10年の歳月をかけて紡がれた別離と再生。 わたしの人生は何度も塗り変えられた。

警視庁捜査一課の箕島朗は、小菅の東京拘置所に向かった。 面会相手は死刑囚・明石陽一郎。

大手私鉄・武州急行電鉄に勤める早房希美のもとに、社内の各部署からトラブルが持ち込まれる。

女友達の何気ない言葉から、社長殺害を思いつくジャネット。アメリカの大都会。

幼き日に、警察に運命を狂わされた誠也とレイ。大人になった二人は、彼らへの復讐を始める。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

息子を六年前に亡くした捜査一課の浦杉は、その現実から逃れるように刑事の仕事にのめり込む。そんな折、連続殺人事件が勃発。

ホラー&ミステリの宇佐美まことのデビュー作。受賞作を含む7篇を収録。

高木彬光生誕100周年記念出版! 昭和34年の初刊本発売以来、全集や個人作品集へ収録される事なく埋もれていた〈大前田英策〉シリーズの長編「黒魔王」が遂に再刊。

時は平安。天皇の血筋を引き、容姿端麗、歌の名手でもある在原業平は、今日も昼間から女房を口説いていた。

頑固で陰険でひどい食道楽で回りの人間をイビリまくる―。そんな父を私が憎むのは当然だった。

E病院で入院患者の連続不審死が発生。噂を聞きつけた週刊誌のフリー記者は、独自に調査を始める。

死者と生者のあわいを描く、幻想怪奇小説集。

死に魅入られた二人の男女は、甘美な充足感中で終焉を迎えるはずだった。 アルビノーニの荘厳な旋律に浸りながら……。

大籬・舞鶴屋に売られてきた、容貌も気性もまったく違う、ふたりの少女。

仕立屋の淳蔵は、かつての親友高瀬に招かれ、追われるように去った信州の故郷を35年ぶりに訪れる。

おそろしい家、奇妙な家、住みたくない家、不思議と惹かれてしまう家ー「家」にまつわるホラー作品は古今東西人々の心を掴んで離さない。

毒という名の香水、その匂いが漂うとき、男が死ぬ。

幼い日の性の戯れ。老いの入り口で思いがけず燃え上がる身体。

“身体の声が聞こえる"整体師探偵・合田力がコリをほぐして謎を解く! 心の背骨がスッと伸びる、癒しと再生の長編ミステリー。

2006年、J・D・カーの生誕百周年の記念祭に伴い日本に上陸した幻の本――とある未解決犯罪実録集に、カーが解決を示唆する走り書きを残したことによって『カーの設問詩集』と呼ばれている一冊だ。