古書店『無窮堂』の若き当主、真

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。

これからどうやって生きていこう?マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。

100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。

私は、彼の何を知っているというのか?彼は私に何を求めていたのだろう?大学教授・村川融をめぐる、女、男、妻、息子、娘―それぞれに闇をかかえた「私」は、何かを強く求め続けていた。

映画化もされた第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の多田と行天が帰ってきた!相変わらず、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守も料理も引き受ける多田便利軒。

島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。

高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。

思いは、森羅万象は文字に託され時空を超えて旅をする！実直なホテルマンは奔放な書家に振りまわされ、手紙の代筆を手伝うことになるが…。

あかりは海外ロマンス小説の翻訳

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

同衾するほど愛しいピカチュウのぬいぐるみや、すくすくと育つ観葉植物との日々。

大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わっていたかつての面影はとうにない。

あなたの「過去」は、大丈夫? 美しい「思い出」として記憶された日々――。

「小国ナスミ、享年43。」宿り、去って、やがてまたやって来る―感動と祝福の物語。

俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ！　極道と梨園。

この遺体、なかったことになりませんか? マンションで発見した独居老人の死の謎に 中年男と高校生のコンビが挑む、心温まるミステリー。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

世紀の奇書『熱帯』に惹かれ、秘密を解き明かさんと集まった“学団”によるソウダイなる追跡劇。

直木賞作家の真骨頂! 笑って泣ける人間讃歌。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

【第２９回　山本周五郎賞受賞作】 善意は、悪意より恐ろしい。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている! 児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。

ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。

静岡のゴミ屋敷の焼け跡から、3年前に東京で失踪した若い女性の遺体が見つかった。

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。

そこへ行けば、救われるのか。

自ら産んだ子を「取り替え」た、繭子。発覚に怯えながらも、息子・航太への愛情が深まる。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

突如ダムが決壊し、濁流が町を呑み込んだ。

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。

恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失…。

7年前、25歳で死んでしまった一樹。