京都の大学院から、遠く離れた実験所に飛ばされた男が一人。

スタッフの熱い想いを乗せ、構想4年をかけて、堂々たるTVアニメ化! 原作もアニメも楽しめるガイド。

誇り高き「阿呆の血」が騒ぐ! TVアニメ化され、累計32万部突破した大ベストセラー『有頂天家族』。

一風変わった友人と祇園祭に出かけた「俺」は“宵山法度違反”を犯し、屈強な男たちに捕らわれてしまう。

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。

一年ほど前からそいつは京都の街に現れた。

「これからは竹林の時代であるな!」閃いた登美彦氏は、京都の西、桂へと向かった。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

「ついに証明した!俺にはやはり恋人がいた!」。二年間の悪戦苦闘の末、数学氏はそう叫んだ。

小学四年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。

僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。

世紀の奇書『熱帯』に惹かれ、秘密を解き明かさんと集まった“学団”によるソウダイなる追跡劇。

17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。

「天から与えられた才能はどこへ消えた？」 舞台はヴィクトリア朝京都。

廃線跡、捨てられた駅舎。赤い月が昇る夜、何かが起きる―。

叔母から受け継いだ町屋に一人暮らす祥子。まったく使わない奥座敷の襖が、何度閉めても開いている(「奥庭より)」。

怖いものとは何だろう。本当に怖いものを知るため、とある屋敷を訪れた男は、通された座敷で思案する。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

ある山間の寒村に伝わる風習。この村では、死者からくりぬいた顔を地蔵にはめ込んで弔う。

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。

庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。

ミステリと綺想の女王が紡ぎだす、禁忌と官能に満ちた世界 愛する男を慕って、女の黒髪が蠢きだす「文月の使者」、挿絵画家と若い人妻の戯れを濃密に映し出す「青火童女」、蛇屋に里子に出された少女の記憶を描く表題作他、密やかに紡がれる8編。

京都が生んだ、やさしい奇跡。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

昨夜の大雨で壊れた橋を見に、男が一人中州に来た。男は背後から「指は、あげましたよ」と、女の声を聞く。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説! 射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。

気ままな連中が”昨日”を改変。

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

―この物音は、何か可怪(おか)しい。 何かが畳を擦る音、いるはずのない赤ん坊の泣き声。

堀川次郎は高校二年の図書委員。

コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。

恐怖と哀しみがまじりあう、恒川光太郎を味わう短編集。 異才が10年の間に書き紡いだ、危うい魅力に満ちた11の白昼夢。

人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

おまえを主人公にしてやろうか!これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語―。

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。

母と二人で大切にしてきた幼い妹が、ある日突然、大人びた言動を取り始める。

事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。

たとえば、苔むして古びた水路の先、住宅街にひしめく路地のつきあたり。

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。

陰惨な歴史が残る四国山中の集落・尾峨に赴任した中学教師・金沢には、競技中の事故で陸上を諦めた疵があった。

帰宅途中、浮浪者ふうの男に襲われた葉子は、無我夢中で抵抗した結果、男を死に至らしめてしまう。

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

第10回 幽文学賞短篇部門 大賞受賞作品に書き下ろしを加えた連作短篇集 2年前に結婚し、夫と死別した柚子は昼間はコールセンターのシフト制で働くフリーターだ。

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。

勤め先の小学校で、ヒロインは「あそぼ」とささやく子供の幻に出会う。そんな折、校内プールに女性の死体が…。

まるで吸い寄せられるように二人の男が訪れた廃車置場。そこにうち捨てられた冷蔵庫の中にいたのは、死にかけた裸の幼女だった。