橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。

女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。

東京都下、武蔵村山市で占い師夫婦と信者が惨殺された。音道貴子は警視庁の星野とコンビを組み、捜査にあたる。

小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。

ペットの洋服作りの仕事が軌道に乗ってきた芭子と、パン職人の道を邁進する綾香。

深夜のファミリーレストランで突如、人間が炎上した。その数日後、天王洲では無残に咬み殺された男が発見される。

貸家だった木造民家の解体現場から、白骨死体が発見された。

警視庁城西署・霞台駅前交番に巡査見習いとして赴任した高木聖大は、研修初日から警察手帳に彼女のプリクラを貼っていたことがバレるような、今風のドジな若者。

凍てつくオホーツク海に突き出し、人も寄せ付けぬ原生林に襲われた極寒の地・知床。

ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する―男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。

「ごめん。もう、会えない」。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

3回コールの後に切れる不気味な電話。この電話は…。

母親を殺害された高浜真裕子は、そのとき高校二年生。心に癒しがたい傷を負った。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。

「犯罪被害者に限定して言えば、事件の加害者となった人間以外はすべて、被害者になってしまうのではないかと、私はそんなふうに考えている。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

三十二歳独身、声優になる夢に破れた未來は、入院した祖母を元気づけるため祖母の故郷、台湾・台南市を訪れる。

『凍える牙』で、読者に熱い共感を与えた女性刑事・音道貴子。彼女を主人公にした初の短編集。

上京し、夢を打ち砕かれた孤独な少女。だがその男との出会いを境に、心の底に凍てついた狂気がゆっくりと溶けはじめる。

文明開化の横浜で時代の最先端にいた女性は“その地”でいかに生きたか 私たちの代が、捨て石になるつもりでやっていかなければ この土地は、私たちを容易に受け入れてはくれない 宣教師たちが開いた横浜の共立女学校に学ぶ鈴木カネは、父や兄にならって聖書の教えを受け

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。

夫婦と、息子ひとりの3人家族。どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。

離婚して一人暮らしを続けるフリーカメラマン宇津木葉子のもとに、大学受験を迎えた甥の彰彦とその妹理菜がころがりこんできた。

保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。

捜査情報が漏れている!?刑事が立場を利用して金を動かしている!?警察内部の犯罪を追う監察官はあくまで陰の存在。

孤独と暴力に耐える日々のなか、級友の弥生から絵本作りに誘われた中学生の圭介。

「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

「私は拳銃を構える。恐怖にひきつった顔を思い描くだけで、胸のもやもやが晴れていく」―。

美容に狂う前妻と彼女を奪っていった男、なぜ二人は俺に会いに来るのか?なぜこんなに友人の母親が気になるのか?隣室で虚ろで奇妙な音を出し続けるのは何者か?どうしてあんなに不出来な部下に惹かれるのか?なぜ暗闇で出会って顔も見えない彼女がこんなにも愛おしいのか?な

様々な職場で“運命”に弄ばれる女性たち。哀しき現実と向かい合い、追いつめられた彼女たちは、ついに…。

ずっと外にいた夫の王国か。ずっと家にいた妻の城か。

退屈な日常がキレる。怒り、殺意、逆襲…。

事件解決の鍵は刑事の情熱と勘と経験だ。地道な捜査で容疑者を追い詰める男の迫真の事件簿。

殺人事件の被害者と加害者。双方から事件について語られる、異色のミステリー。

どこの家庭でもありそうな、でも他人には言えない妻の悩み―夫との冷え切った関係、姑との対立、病死した一人息子への想い、受験生を抱えるつらさ、あるいは生活費の工面や、男友達との密会だったり…。

両親、弟妹、祖父母に曾祖母。今時珍しい大家族に嫁いだ法子を待っていたのは、何不自由ない暮らしと温かい家族の歓待だった。

名手による本格警察小説が誕生 指名手配犯がいる！という「緊立ち」が入った。

「過去」の背中に怯える芭子。「堀の中」の体験をいまだ不用意に口走る綾香。

高校三年になった麻里子は、将来への不安からか周囲との隔たりに苛立ちを隠せない。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

斉藤未芙由は長野から上京する。亡くなった母の従姉妹の家に住み込み、家事の手伝いをしながら毎日を過ごす。

一つになれない家族を猫だけが見つめ続けた――「すずの爪あと」。

RAA(特殊慰安施設協会)―敗戦国日本は、進駐軍兵士からの性の防波堤として女たちを差し出すことに決めた。

小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。

走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。

会社がヤバい。彼女とヤバい。

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。

若き女性調査官がひたむきに奔走する新シリーズ第１作！ 少年犯罪、貧困、毒親、虐待、障害……様々な理由で問題を起こし、家裁を訪れる少年少女や保護者たち。

子会社・東京セントラル証券に出向した半沢直樹に、ＩＴ企業買収の案件が転がり込んだ。

結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。

かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。

ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。

両親を相次いで喪った三人きょうだいの末っ子で高校二年生の麻里子は、いつの間にか端が切れた鞄を縫おうとして隙間に挟まれていた鍵に気付く。