(短編集)
冷たい誘惑
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
冷たい誘惑の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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意図することなく拳銃を手に入れることになったとき、人はどう変わっていくのだろうかという、実験的5作品を収めた短編集。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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どちらかというと硬い文章ですが、そこがすきです。 いろいろな主人公の心情が面白くて 一気に読んだ後で、何度も読み返しては、たのしんでいます。 | ||||
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アマゾンで見かけ、あらすじを読んで面白そうだったので買ってみた。 短編集ということでそこまでの期待はしていなかったのだが、以外にといっては失礼だが面白かった。 本書の見どころと言ったら、話と話の接点。 5本の作品が収録されているのだけど、完全に独立しているわけではない。 読み進めていくうちに繋がりを見つけることができ、「あれはそういうことだったのか」と思うことが多々あった。 読んでいて良く思ったことは、「やっぱり人生に刺激って必要なんだな」ということ。 主人公全員に共通していることは、話が始まったころは人生に疲れていたり失望していたりするのだが、一丁の拳銃を手に入れることで生活に張りが出て生き生きとし始めるということ。 それを見て、「やっぱり充実した人生を送るためには、張りをつけるための『何か』が必要なんだな」と思った。 人生に疲れていたり、見切りをつけようとしている人には読んでほしい。 それの必要性を感じることができるだろう。 | ||||
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乃南アサさんの本を手に取るのは、しゃぼん玉に続き2作目だが 短編集でも筋の通った魅力あふれるストーリーは、読者の心を掴んで放さない。 たった1丁の拳銃が、日常を非日常へと切り替えるスイッチ代わりになっており 登場人物たちは、その妖しいまでの輝きに惑わされ、大きく生活に影響を受ける。 この、物語が動き出してからの乃南ワールドは、小説という活字の海でありながら ひとたび目を通せば、立体的な輝きはいっそう派手なものになる。 事実、自分もほんの2時間で読破してしまうほどの性急性をもつ本作に思わず唸った。 また、著者自身が女性であるため、ドロドロとした大人の関係、諦めきれない恋心 恋人の反応をうかがい適切な反応を取るなど、女性がより女性らしく描かれている。 揺れる恋心、恋人との悲劇の別れ、どれもハッピーエンドになるわけじゃないのが妙味だと思う。 人生は常に良い方向に転がるわけでなく、不幸な幕切れもあることを如実に物語っている。 そして、読み手はより内容にのめり込み、気づけば感情移入している手筈だ。 また、千恵のような思春期少女の心理の描き方が特にうまい。 思春期特有の大人に対しての哀れみとも蔑みともとれる婦警との会話のシーン。 ご機嫌とりのように愛想よく話しかける婦警と積極的に話に関わらず信頼もしない千恵との対比関係。 見事なまでにその年頃の少女の心理パターンを読み取り、文章に投影している。 なんともうまい。技術の賜物であろう。 そして、短編集全体として、はじめの3本とおわりの2本というように それぞれの話が前後し、初めて物語の全体図が見えてくる形式をとっている。 読むたびに新たな発見を見出せる形は読んでいて、非常におもしろい。 偶然とった行動が別の話に影響をあたえ、物語を構成していると思うと、世界とは実に不思議だ。 しかし、どれをとっても1級品といいたいのに、気になる点が。 千恵の話に関わってくる2人の男女の空白の時間をぜひ書き下ろしてもらいたかった。 なぜ、○○○は死んでいたのか。 深夜に襲われた○○のその後の展開は。(予想がつかなくもないが) 後半の1本は綺麗に纏めたのにも関わらず、はじめの1本は宙ぶらりんとはどういうことか。 | ||||
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乃南アサさんの本を手に取るのは、しゃぼん玉に続き2作目だが 短編集でも筋の通った魅力あふれるストーリーは、読者の心を掴んで放さない。 たった1丁の拳銃が、日常を非日常へと切り替えるスイッチ代わりになっており 登場人物たちは、その妖しいまでの輝きに惑わされ、大きく生活に影響を受ける。 この、物語が動き出してからの乃南ワールドは、小説という活字の海でありながら ひとたび目を通せば、立体的な輝きはいっそう派手なものになる。 事実、自分もほんの2時間で読破してしまうほどの性急性をもつ本作に思わず唸った。 また、著者自身が女性であるため、ドロドロとした大人の関係、諦めきれない恋心 恋人の反応をうかがい適切な反応を取るなど、女性がより女性らしく描かれている。 揺れる恋心、恋人との悲劇の別れ、どれもハッピーエンドになるわけじゃないのが妙味だと思う。 人生は常に良い方向に転がるわけでなく、不幸な幕切れもあることを如実に物語っている。 そして、読み手はより内容にのめり込み、気づけば感情移入している手筈だ。 また、千恵のような思春期少女の心理の描き方が特にうまい。 思春期特有の大人に対しての哀れみとも蔑みともとれる婦警との会話のシーン。 ご機嫌とりのように愛想よく話しかける婦警と積極的に話に関わらず信頼もしない千恵との対比関係。 見事なまでにその年頃の少女の心理パターンを読み取り、文章に投影している。 なんともうまい。技術の賜物であろう。 そして、短編集全体として、はじめの3本とおわりの2本というように それぞれの話が前後し、初めて物語の全体図が見えてくる形式をとっている。 読むたびに新たな発見を見出せる形は読んでいて、非常におもしろい。 偶然とった行動が別の話に影響をあたえ、物語を構成していると思うと、世界とは実に不思議だ。 しかし、どれをとっても1級品といいたいのに、気になる点が。 千恵の話に関わってくる2人の男女の空白の時間をぜひ書き下ろしてもらいたかった。 なぜ、○○○は死んでいたのか。 深夜に襲われた○○のその後の展開は。(予想がつかなくもないが) 後半の1本は綺麗に纏めたのにも関わらず、はじめの1本は宙ぶらりんとはどういうことか。 | ||||
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乃南さんの作品では、音道貴子シリーズが大好きです。 この作品も良かったと思います。作品群が少しつながっていることにより、大きな広がりを見せていると思いました。 特に気に入ったのはラストです。とっても変なハッピーエンド、気に入りました。 | ||||
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