ピリオド
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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東京で暮らすアラフォー独身のフリーカメラマンの葉子。バツイチで子無し、まずまずの仕事と腐れ縁のような不倫関係を軸に、それなりに穏やかで平凡な日々を送っていたのだが、離れて暮らす兄の息子が東京の塾の集中講座に参加するためにしばらく居候させて欲しいとやってきた。ひとりでの気ままな暮らしを邪魔されることを危惧した葉子だったが、誰かの世話をすることの充実感も味わった。塾の講座が終わり甥が帰り、心に空虚感を覚えていた葉子だったが、それからすぐ、今度は中学3年生の姪が家を飛び出し葉子を頼ってきた。甥と姪、二人の父親はガンで入院し、葉子の同級生でもある母親は看病に追われており、姪は自分の不安定さを持て余しているようだった。同じ頃、不倫相手である杉浦の妻が殺害される事件が起き、杉浦は容疑者と目された。次々に起きる問題に葉子は翻弄され、自らの心の中を行ったり来たり、自分の立つ位置が分からなくなってきた…。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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久しぶりの乃南アサ 久しぶりの二段組 主人公の女性は40歳 たまたま昨晩NHKで 「3/11のマ―ラ― 感想戦」を観たので 40歳の女性心理は 自分の中では卒業したつもりだけど 小説って自身の振り返りの場としての意味合いがあるのではと思った。 それほど心の襞にぐりぐりと入り込んでくる心理描写は流石なり | ||||
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「ピリオド」とは英文の末尾につける符号、日本語で言うところの句点(。)である。 「人生とは物語である」みたいな言葉をどこかで聞いたことがある。 そういう意味ならば、「ピリオド」は必ずどこかで使わなければいけない。 そして、「ピリオド」の後に何も続かないということは、個人の人生が終わる時だけだ。 本作を通してそれを一番感じた。 「ピリオド」がついた後も物語は進んでいく。 そのあとのストーリーをどんなものにしていくのか、それは個人個人の選択によって変わっていく。 だが覚えておかなければいけないのは、どんな結果になっても人のせいにしないこと、自分の責任になるということ。 それを強く感じた小説だった。 自分にとってのひとつの区切りがついた人、それが近い人、また悩んでいる人には読んでもらいたい。 | ||||
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特に大事件が起きるわけでもなく、謎やスリルにハラハラするわけでもなく、 どこにでもありそうな、家族、親類、友人の不信と別離がある。 それをたんたんと描いていく、長い長いストーリーが続く。 主人公の葉子は言いたいことを言わず、多くの人が隠し事をしているようでした。 それを読んでいる間、「この作品は何のために世に送り出さたんだろう?」という疑問を持ちながら読み進みました。 最後の終章でがらっと変わったと思います。 ここで急に皆が言いたい事を言い、将来への展開が少し見えて救われたように思います。 この部分だけは、少し面白さを感じました。 ごめんなさい。それだけです。 ほんの少しの意味のある部分の為に、長い長い前置きを読まされたような読後感です。 あまり好きにはなれない作品でした。 | ||||
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事件は起こりますがミステリーではないです。事件が起こることによって周囲の人々へ与える影響力やその人々の気持ちの変化、といったことに重きを置いた作品です。私が最近読んだ乃南さんの作品は音道刑事の短編集と「晩鐘」なのですが、それらの作品も事件そのもののミステリー性やサスペンス性というよりも、ひとたび事件が起こってしまったことによって変わらざるを得なかった人々の姿や事件が与えた余波を描いたものでした。その中でもこの「ピリオド」は比較的静かな作品だったと思います。文章力があり、人物描写がしっかりしているので派手さはなくとも、なんとなく心に残りました。 私の好きな作品のひとつです。 | ||||
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主人公葉子が自分にすごく似ていた。考え方とか生き方が。。 いつのまにやら、自分に重ね合わせて読んでいた。 いつもながら、乃浪小説の心理描写のうまさに感服。 いろんなことに、ピリオドを打ちながら人生を歩んでいく、そして成長する、一人の女性として。 大人の女性にも、成長過程にある若者にもぜひぜひ読んで頂きたい本です。 | ||||
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