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ピリオド
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ピリオドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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久しぶりの乃南アサ 久しぶりの二段組 主人公の女性は40歳 たまたま昨晩NHKで 「3/11のマ―ラ― 感想戦」を観たので 40歳の女性心理は 自分の中では卒業したつもりだけど 小説って自身の振り返りの場としての意味合いがあるのではと思った。 それほど心の襞にぐりぐりと入り込んでくる心理描写は流石なり | ||||
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「ピリオド」とは英文の末尾につける符号、日本語で言うところの句点(。)である。 「人生とは物語である」みたいな言葉をどこかで聞いたことがある。 そういう意味ならば、「ピリオド」は必ずどこかで使わなければいけない。 そして、「ピリオド」の後に何も続かないということは、個人の人生が終わる時だけだ。 本作を通してそれを一番感じた。 「ピリオド」がついた後も物語は進んでいく。 そのあとのストーリーをどんなものにしていくのか、それは個人個人の選択によって変わっていく。 だが覚えておかなければいけないのは、どんな結果になっても人のせいにしないこと、自分の責任になるということ。 それを強く感じた小説だった。 自分にとってのひとつの区切りがついた人、それが近い人、また悩んでいる人には読んでもらいたい。 | ||||
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特に大事件が起きるわけでもなく、謎やスリルにハラハラするわけでもなく、 どこにでもありそうな、家族、親類、友人の不信と別離がある。 それをたんたんと描いていく、長い長いストーリーが続く。 主人公の葉子は言いたいことを言わず、多くの人が隠し事をしているようでした。 それを読んでいる間、「この作品は何のために世に送り出さたんだろう?」という疑問を持ちながら読み進みました。 最後の終章でがらっと変わったと思います。 ここで急に皆が言いたい事を言い、将来への展開が少し見えて救われたように思います。 この部分だけは、少し面白さを感じました。 ごめんなさい。それだけです。 ほんの少しの意味のある部分の為に、長い長い前置きを読まされたような読後感です。 あまり好きにはなれない作品でした。 | ||||
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事件は起こりますがミステリーではないです。事件が起こることによって周囲の人々へ与える影響力やその人々の気持ちの変化、といったことに重きを置いた作品です。私が最近読んだ乃南さんの作品は音道刑事の短編集と「晩鐘」なのですが、それらの作品も事件そのもののミステリー性やサスペンス性というよりも、ひとたび事件が起こってしまったことによって変わらざるを得なかった人々の姿や事件が与えた余波を描いたものでした。その中でもこの「ピリオド」は比較的静かな作品だったと思います。文章力があり、人物描写がしっかりしているので派手さはなくとも、なんとなく心に残りました。 私の好きな作品のひとつです。 | ||||
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主人公葉子が自分にすごく似ていた。考え方とか生き方が。。 いつのまにやら、自分に重ね合わせて読んでいた。 いつもながら、乃浪小説の心理描写のうまさに感服。 いろんなことに、ピリオドを打ちながら人生を歩んでいく、そして成長する、一人の女性として。 大人の女性にも、成長過程にある若者にもぜひぜひ読んで頂きたい本です。 | ||||
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乃南の場合は短編と長編で違うなあと言うのが雰囲気で分かるんだが。まあそれは普通。本作は明らかに長くなりそうだ、と思わせる話。タイトルはピリオド。一つの終着点に向かって進んでいく話。事件はあるがそれが直結してくるわけじゃない。殆ど心理物。 フリーカメラマンの宇津木葉子。葉子の甥が大学受験をすることで家に招く。決して平穏じゃない日々を、そのままに書き出していると言った感じだろうか。 明らかに小説とも言いにくいような小説なんだが小説だろう。読んでみると意外なほどに引き込まれていく。甥の彰彦、姪の理菜にしても自分らしさとその意志がある。そして葉子は、様々な死と向き合わなければならない。何というか、別にこういう小説があってもいいんじゃないかと思った。小説でないとしても文章ではある。 逆に言えば死から得られるものを考えてみる。それの繰り返し。誰かが死ねば決して同じではない感情がわく。何かを思う。憂い、悲しみ、諸々。小説は非日常的な事が多いが、乃南アサらしい日常的なストーリー。短編で多かったが長編で、しかも恋愛でないというのは珍しいか。 テーマは帰結なんじゃないかと思う。裏表紙にも「どこかへ帰りたいと思う気分、望む心を欠いてみた」と。さまよい続けて、どこかへというのもあるのだろう。最終的には幸福なのだろうが三者三様。彰彦も、理菜も、そして葉子も全てが別々の方向へ向かう。誰かの死が生む感情がそこにも響いてくるのではないか。読み終えて単純にそう思う。 振り返らずに、ゆっくり読み進めて欲しい。好き嫌いが分かれそうだがここまで日常的な小説というのもあまりない。面白く読めると思う。 | ||||
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さしてものすごい見せ場があるわけでもなく、主人公にもなんら特殊なところが見当たらない、なのに何故かとても引き付けられる作品です。この本を通して人間との関わり方や、自分の生き方、そういう深いところをよく考えさせられます。 | ||||
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著者の別の作品同様、緻密な描写は好感が持てる。登場人物も想像しやすく、ドキュメンタリー映画を見ているよう。 著者が主人公に設定する特殊な職業を持つ独身女性も現実的であり、同感しやすい。ただ相変わらず主人公の主観は別著にも共通し、独りよがりのように感じる。警告の意味を持って記されているのだろうか。 | ||||
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四十歳で、独身の女性で、フリーのカメラマンを主人公にした作品。 恋人の巻き込まれた事件、兄の一家を巡る事件、 周りでは、いくつもの事件が起きますが、 主人公には、ほとんど事件が起こりません。 色々な事件を通し、主人公が、色々なことを思い、 自分の人生を振り返ったりして、淡々と、物語が進んでいくのは、 クリスティの「春にして君を離れ」と似た感じでしょうか。 他の作品と、全然、毛色が違うというのも共通していますし。 主人公の心理描写など、暗めのトーンで、 結局、何が言いたかったのか、分からない感もありますが、 たまには、こういう文学風で、情緒的なものも、アリかな、 ということで、評価は、星4つにさせて頂きました。 | ||||
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これは悲惨だよぉ~という感じですすめられ、どんんなストーリーか想像できませんでした。 台風の最中、外にいくこともできず、自宅でこもりっきりで読んだせいでしょうか? どよーんとした読感がありました。 主人公が自分自身を好きでないのか、保身するあまり自分の周りの人間たちを気持ちの上で排除していきます。どこかで家庭というものに「憧れ」を抱きながら、それに頼り切っている人間に対し卑下する部分を感じてしまいました。推理小説というよりも独身で働く女性のジレンマみたいなものが見え隠れし、どうにもならない自問自答する人間という印象を受けました。個人的には、廃屋の描写に様々な想いが自分も交差して、その立場におかれている人間の気持ちを巧みに表現していて、乃南アサさんの力量を感じます。 何れはだれもが経験する寂寥と人と関っていく煩わしさを自分の中出、処理していきます。親戚の子供たちが登場し、主人公の生活パターンに変化をあたえ、人生を示唆していくキーマン的人物になっていきます。リアリティある作品で、暗さはありますが、一気に読めました。 | ||||
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乃南アサさんの作品は大好きで、ほとんど読んでいるのですが、これについてはなかなか最後までたどり着けません。 ミステリー以外に、こんなのも書くんだ・・・と思って買ってみましたが、前回の「ボクの町」同様、最後まで行けません。 今までのミステリーだったら、一気に読んでしまったのに・・・。 | ||||
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