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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数572

全572件 421~440 22/29ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.152: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

造花の蜜の感想

山積みにしてある読んでない本から何気なく手に取りました。その翌日著者の訃報に触れ、奇妙な偶然にびっくり。これまで連城作品は恋愛小説のイメージが強く、あまり読んだ事が無かったですが、今作は何とも不思議な雰囲気の話でした。
誘拐物の傑作という評価ですが、確かに最初の事件の不可解さ、下巻で明らかになる真相は驚愕です。ただ全体を通して、皆が何か隠している様な思わせぶりな態度でモヤモヤする。最終章は怪人二十面相な感じですが、これがまたスッキリしない。残念ながら私の好みの話では無かったです。
直木賞作家の著者が最期に発表した長編小説。評価は高い作品ですので、興味のある方は是非どうぞ。
改めて連城先生のご冥福をお祈りします。
造花の蜜
連城三紀彦造花の蜜 についてのレビュー
No.151:
(6pt)

擬態の感想

10数年ぶりに読んだ北方ハードボイルド。昔は読み漁りましたが、今作は残念ながらあまり評価出来ません。当時は随分はまったんですけどね。
主人公は何がしたいのか、なぜこんな事をするのか、全く共感出来ませんでした。共感出来なくても、多少なりとも理解出来れば付いて行くのですが、ちょっと無理でした。自分が年を取りすぎたからかも、と思うと少し寂しいですな。
ほとんど読んでる人がいなくて、他の方の反応が分からないのも残念。
擬態 (文春文庫)
北方謙三擬態 についてのレビュー
No.150:
(8pt)

陽気なギャングの日常と襲撃の感想

伊坂作品は表面上明るくても芯が暗くて重いので、好きな作品が少ない。いつも病人や障碍者が出て来るし、良い人はすぐ死んじゃうしね。しかし今作は楽しくて相当良いです。荒唐無稽で都合が良すぎる展開は、馬鹿にされてる様な感じもしますが、深く考えず笑って読めば良いと思いますよ。
ゴールデンスランバーや死神の精度の様な完成度では有りませんが、今作はおススメです。先に前作を読めば更に楽しいでしょう、是非続編希望ですね。レビュー150本目。
陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)
伊坂幸太郎陽気なギャングの日常と襲撃 についてのレビュー
No.149: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

夜のピクニックの感想

あまりにも有名で高評価、しかし普段読まないタイプの作品ですが、コレは良いですね。少女マンガみたいに出て来るのは美男美女ばかり。舞台が進学校なので、更にみんな頭も良い。その辺は読んでて若干落ち着きませんが、高校時代は遠すぎて何も思い出せない私でも一気に読ませる力がありました。
友達って大切だね、それが一番感じた所です。ホントに良く出来た青春小説。確かに名作でしょ。
夜のピクニック (新潮文庫)
恩田陸夜のピクニック についてのレビュー
No.148:
(7pt)

越境捜査の感想

割と読み易くスラスラ進みます。三人称一視点で書かれており、情報が限定されているのがストーリーに合ってる。みんな何かを隠している様に感じられ、次々出て来る新事実とピンチの連続でなかなか面白かったです。
少々都合よく進みすぎ最後の展開がちょっと唐突ですが、ラストは結構好きな終わり方です。しかし本当の警察はこんな物じゃ無いんでしょうね。治外法権で酷過ぎますけど。
越境捜査(上) (双葉文庫)
笹本稜平越境捜査 についてのレビュー
No.147: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

密室殺人ゲーム2.0の感想

前作のラストを受けてどうなるかと思いましたが、こう来たか、と感心させられました。完全な続編でしたね。各話の完成度の高さはこちらの方が上だと思います。いずれにしてもリアリティは皆無で、純粋に推理パズルを楽しめば良いでしょう。
前作に引き続き強烈な世界観に圧倒される。出て来る人達が基本的にみんな狂人なので、読んでると結構疲れます。それなのに、三部作の最終作がいまからかなり楽しみ。こういうのがクセになるのはマズイかな?
密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)
歌野晶午密室殺人ゲーム2.0 についてのレビュー
No.146: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

密室殺人ゲーム王手飛車取りの感想

ネット上で行われる推理ゲーム。出題者は実際に殺人を行い、他の人は回答者となってトリックを暴く。それを順に繰り返すと言うお話です。
探偵=犯人、被害者ともに非常に記号的で、非人間的な設定はあまり気になりませんでした。これだけリアリティ無く思い切ってやれば、クイズのような短編集の様であり、面白く読めました。
ただ、ラストはどうなんでしょうか、これで良かったですかね。しかも続編が有るとの事。変わった話ですが、本格推理好きにはおススメします。
密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)
歌野晶午密室殺人ゲーム王手飛車取り についてのレビュー
No.145: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

悪の教典の感想

ミステリーではなく、サスペンス・ホラーと言う感じで、貴志祐介らしい。先が気になり、休日に一気に読んでしまいました。上巻と下巻では全く雰囲気が変わりますが、終盤は酷い話で面白いとは言えないですよね。そしてラストも個人的には不満。
評価は非常に高い様ですが、蓮実には思い入れ出来ません。ストーリー、キャラクターも良く出来ていると思いますが、気持ち悪くてとても嫌いな話です。
悪の教典 上
貴志祐介悪の教典 についてのレビュー
No.144:
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ABC殺人事件の感想

ミッシング・リンク物の代表的な古典であります。詳しい事は知らなかったのですが、なんとなく犯人は分かりながらも、面白く読むことが出来ました。リアリティは無いですが、良く出来た構成でなかなか緊張感もありました。超有名作ですので、未読であればやはり読んで損は無いでしょう。
ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティABC殺人事件 についてのレビュー

No.143:

顔 FACE 〈新装版〉 (徳間文庫)

横山秀夫

No.143: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

顔の感想

横山作品では女性主人公は珍しいが、理由が分かる気がする。本作は残念ながら他の作品と比べると少し落ちる。男性社会で奮闘する婦人警官の成長、と言うテーマに興味が無いからかも知れない。と言っても、それぞれそれなりには面白い。多作な方では無いので、他全部読んでしまったらその後にでもどうですか?
顔 FACE 〈新装版〉 (徳間文庫)
横山秀夫 についてのレビュー
No.142: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

私が彼を殺したの感想

私はミステリーを読むときに、普段から真剣に犯人を推理している訳ではありません。すでに有名な話ですが、今作はラストで犯人の名前が指摘されていません。好みで言えば最後は犯人逮捕でスッキリ終わって欲しかったですね。袋とじ解説読んでも分からず、ネット検索してやっと納得しました。
ストーリー展開、トリックは良かったです。キャラクターは被害者には同情出来ず、犯人も誰でも良いくらいみんな不愉快でしたので、面白かったかどうかは微妙。犯人あてをしたい方には貴重な作品でしょうが。
私が彼を殺した 新装版 (講談社文庫)
東野圭吾私が彼を殺した についてのレビュー
No.141: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

隻眼の少女の感想

日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞作だそうです。美少女探偵が警察から情報を貰いながら捜査する、と言う設定ですのでリアリティは全くありません。ただ、現代の横溝正史風な感じと思えば良いのかなと、1部終了の頃にはそれなりに面白く納得してました。そして2部へと続きますが、ラストで明かされる衝撃の真相には愕然としました。コレは凄いですね、後味の悪さが半端ないです。
スマートなミステリーを希望の方にはおススメ出来ませんが、少々変でも驚きたい方は是非お試し下さい。
今作以降を書いた続編が出れば、読んでみたいと思います。あくまでも2部終了以降の話を。
隻眼の少女
麻耶雄嵩隻眼の少女 についてのレビュー
No.140: 7人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

暗いところで待ち合わせの感想

あらすじを読んで、どうしてこんなに評価が高いのか不思議でした。設定が有り得ないので、どんだけ馬鹿馬鹿しい話かと思えば、実際の所コレはかなり良いです。
設定それぞれに理由がある所は本格推理っぽいし、流れはサスペンス風でもあります。でも、最終的には青春ラブストーリーな感じでしたね。すごく可愛らしいお話で、ラストまで楽しく読めました。
設定を受け入れた後は、細かいことは気にしない。不自然とか不可能とか言わなければ、入り込んで思わずグッと来ますよ。若さって素晴らしい(うらやましい)、って事でどうでしょうか?
暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
乙一暗いところで待ち合わせ についてのレビュー
No.139: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

国境の感想

これは相当面白いです。前半の北朝鮮での冒険、後半の詐欺師、ヤクザが入り乱れての金の奪い合い。ノンストップのジェットコースターなので少し疲れますが、疫病神コンビの二人は疲れを知りません。北朝鮮や詐欺、ヤクザの実情は分かりませんので、リアリティーはともかく、圧倒的な筆力でねじ伏せられました。軽妙な関西弁の会話で読み易く、大長編を感じさせません。ラストも最高です。
間違いなく傑作、あまり読まれていないのが本当に残念。滅多に付けない10点献上します、おススメです。
国境 (講談社文庫)
黒川博行国境 についてのレビュー
No.138:
(7pt)

モダンタイムスの感想

「魔王」の続編との事で、超能力が出てきたり、政治家(国家)との対決等の共通点があります。それなりに面白く読めましたが、かなり不満点も多い。トータルの評価は7点。続きはネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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モダンタイムス(上) 新装版 (講談社文庫)
伊坂幸太郎モダンタイムス についてのレビュー
No.137: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

魔王の感想

安藤兄弟は不思議な力を持っています。しかし、その力の種類と使い道は全く違う。それぞれを主人公にした2編の作品が入っていますが、弟の話の方が好きでしたね。兄の話の方がスッキリ終るし、他作とのコラボも良い感じ。でもトーンが重いし暗い。弟の方は良く分からんまま進み、そのまま尻切れぎみですが、明るい。
SF的設定でミステリーっぽく無いですが、伊坂作品にしては気に入りました。おススメします。
魔王 (講談社文庫)
伊坂幸太郎魔王 についてのレビュー
No.136: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

人格転移の殺人の感想

なぜ人格が転移するのか?CIAはこんなにも凄いのか?他にも書けない疑問が一杯あります。しかし、その辺は全部うっちゃって読むべきです。この設定を全て受け入れた上で、そうで無いと成立しない本格推理を楽しんで下さい。事件の内容の割に、軽い語り口で読み易く面白いです。ラストも良い。
人格転移している為、"肉体A"(=人格b)と表記されるのですが、それでも少し分かりづらかったのが少し残念。とは言え、SF的設定に抵抗が無ければ、是非。結構おススメです。
人格転移の殺人 (講談社文庫)
西澤保彦人格転移の殺人 についてのレビュー
No.135: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

名もなき毒の感想

前作が全くダメだったので、不安を感じつつ読みました。しかし、本作は結構良かったと思います。
クレーマー、連続毒殺事件、土壌汚染、被害者家族、加害者家族、杉村家のお引越し等々、色んな事が詰め込まれ少々長い。しかもご都合主義に全部絡み合い、クライマックス場面なんかはメンバー凄いですからね。
と言いましても結局面白くて、一気に読みました。次作が楽しみです。おススメですよ。
名もなき毒 (文春文庫)
宮部みゆき名もなき毒 についてのレビュー
No.134:
(4pt)

誰かの感想

序盤から中盤までは淡々と進み退屈。終盤唐突な展開で盛り上げるが、最後は酷いことになり気分が悪かった。登場人物に感情移入出来ず、気に入らない作品。おススメは致しません。
誰か―Somebody (文春文庫)
宮部みゆき誰か Somebody についてのレビュー
No.133: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

トーキョー・プリズンの感想

巣鴨プリズンを舞台に、密室殺人事件を推理する話。だと思っていたのですが、戦時下の狂気と、終戦後その事実と向き合いどう生きて行くか、がテーマの戦争反対ミステリーでした。
密室トリックはやや強引ですが、そこはメインでは無く、もっと大きな仕掛けがラストで待っています。終盤明らかになる、貴島の捕虜虐殺はあったのか?を含めて社会派、ハードボイルド、本格推理がごちゃ混ぜになったこの作品を楽しんで欲しいと思います。
何と言っても、登場人物のキャラクターが非常に魅力的です。もっと貴島とフェアフィールドの絡みが読みたかった。ラストも凄く良い。おススメします。
トーキョー・プリズン (角川文庫)
柳広司トーキョー・プリズン についてのレビュー