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非在



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【この小説が収録されている参考書籍】
非在
非在 (角川文庫)

非在の評価: 3.70/5点 レビュー 10件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.70pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

南の島の惨劇

2002年に出た単行本の文庫化。
中国の伝説上の島である蓬莱を求めて南海の孤島に向かった大学生たちが惨劇に巻き込まれるというストーリー。
 舞台立てや設定は非常にこっている。人魚や朱雀といった幻獣たち、尖閣諸島という国際紛争の場、南西諸島特有の珍しい動植物……。
 ミステリとしても上出来だと思う。ちょっと想像もしないようなトリックが使われており、なかなかおもしろかった。
 しかし、それらが物語としての魅力につながっていないのが不思議だ。なんというか、読んでいて楽しくないのである。うーむ。
非在 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:非在 (角川文庫)より
4043731035
No.1:
(3pt)

雰囲気は抜群なのだが、…惜しい!

本作品は、横溝正史ミステリ大賞優秀作の「中空」に続く、観察者・鳶山久志と写真家・猫田夏海のコンビによる本格ミステリの第2作で、2002年発表。(【あらすじ】は、コメント欄に掲載)

本作品には、いくつもの興味深い謎が設定されています。

1.本当に人魚はいるのか?
猫田夏美の発見したフロッピーに記載されていた「日記」には、沙留覇島で人魚発見の記述が…。果たして日記は真実を記しているのか、というもの。

2.「沙留覇島」で何が起きたのか?
「日記」を書いた大和総合大学の探検サークルのメンバーは、行方知れずに。一体、訪れた沙留覇島でどんな事件が起こったのか、というもの。

物語前半では、そもそも沙留覇島はどこにあるのか、という推理が観察者・鳶山久志を中心に展開され、中盤では、いよいよ鳶山・猫田のコンビは島に到達し、数々の「事件の痕跡」を発見します。
中だるみもなく、真相解決まで、あっと言う間でした。

ただ、全体的に、インパクトに欠ける…というのが率直な感想。

本編に挟まれた「沙留覇島での探検日記」という趣向からは、どうしても「あるトリック」が連想されてしまいますし、実際、意外性はないわけではないのですが、新味が薄いような気がします。

また、「沙留覇島」で起きたことも、十分に衝撃的なのですが、ガツンとくる迫力に欠けている…。

最後に明かされる「人魚はいるのか?」も一応合理的な説明はあるのですが…。

作品の雰囲気はとても気に入っていて、「良い作品」なのに、なぜか不消化な印象の強い作品でした。
でも、カーやチェスタトンの影響がみられ、個人的には好みの作風。第3作以降に期待します。
非在 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:非在 (角川文庫)より
4043731035

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