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眩暈を愛して夢を見よ
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眩暈を愛して夢を見よの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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評価割れてますね。私には最高に面白かったです。物語りに引き込まれ、もやもやと霞の向こうに見えつ隠れつするミナミさんを私もページを繰りながら探しました。ただ、最終的な物語の崩壊には、同意です。この手の仕掛けはわりとありがちですが、いくらなんでもやり過ぎ。それでも、終盤に向かうまでの面白さは、終盤のメタにつぐメタの理屈の応酬、冗長なご都合主義の説明につぐ説明の面倒さを充分に許せます。 | ||||
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先に少しレビューを見てから読んだものの、最終章がここまで崩壊しているとは思いませんでした。 感想として星3つにしましたが、前半部分が星5つ、後半からラストまでが星1つ、という極端な感想なので、なんとも言えないです。 正直、この作家に物語を構築する力があるのかないのか、よく分かりません。 最後まで、主人公視点で論理が通った筋道で終結していたら、かなり高い評価をつけていたと思います。 | ||||
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まず、一番感じたのは「無駄に長い」。話のスケールが小さい割には冗長性があり過ぎる。約500ページも必要ないだろう。そして、ミステリ入門者にとって本書は新鮮な構成に映るかもしれないが、ミステリ愛好家というか、ある程度読まれている方にとってはサプライズという点では何もないと思うので、期待をすると肩透かしをくらうはず。 本書の手法は珍しいものではないが、もっと作者なりのアレンジを加えて独自に昇華してほしかった。個人的に後半部分で畳み掛けるような魅せ所がイマイチに感じるのは、めくるめく逆転の果てに驚愕の真相があれば面白いのだが、結局は解釈の可能性を並べているだけで「そりゃ何とでも捉えられるよね」という空虚な感想しか残らなかった。しかも、登場人物の「元AV制作会社社員」「AV女優」という面白い設定があまり活かされてないのは非常にもったいない。 構成上トリッキーに仕上げているとはいえ、ストーリー性は弱いと思う。逆に言えば、その脆弱さを独自性の薄いトリッキーな手法と冗長性でカバーしているように感じた。 | ||||
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第2部までは面白かった。第3部で全てぶち壊した。無茶苦茶すぎて訳わからんwこの作者は読者を飽きさせないように趣向を凝らすのだが、それが暴走した感じ。 この洒落たタイトルは作者がファンであるというMorrie(元DEAD END)の曲名からとったものらしい。作品と合ってて良かった。 | ||||
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最近読んだ小説の中で、めちゃくちゃ面白かった部類に入る。アンチミステリだと思う。途中までは普通の事件で、半分くらいからはぁ?と思う記述が続き、四分の一くらいから物語は完全に崩壊する。 その崩壊ぶりが最高。メタメタメタと連鎖する構想。うる星やつら2 ビューティフルドリーマー、パーフェクトブルーを合体させ、小説で映えるように非常に上手く再構築させたような物語。最高でした。 | ||||
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この作者は、残念ながら過ちを犯してしまったように思います。morrieとこの本のタイトルで検索してみてください。 | ||||
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きっと、作家という職業は内なる力だけでは続けることができないんだろう。かといって、テクニックばかりが先走った、コケオドシの作品には反吐が出るが。小川勝己という作家は、とてもポテンシャルの高い作家なのだと思う。この物語は、その作家が、自らのテクニックをこれでもかと駆使して読者に突きつけた作品。範疇としては、ぼくの大嫌いな新本格に属するかな。 この人の凄いところは、それでも単なるコケオドシに見せない点で、この物語でもグシャグシャにかき回した挙句、わけのわからない物語を奥深い物語に見せることに成功しているように思える。少なくともぼくにはそう読めた。才気闊達。作中作があって、作中劇?まである。三つの一人称を駆使して文体を描き分け、大家の模倣までして、それを批評までしてみせる。内面へ内面へと入り込んだ迷宮で読者を手玉にとるが、決して得意になっているようにも見えない。『葬列』でも感じた「必然」が、ここでも垣間見える。そんな底力を感じてしまうのだ。 進む道を決めるのは作家本人だから、作者がどんな道へ進もうがどうでもよろしい。しかし、過去のクライムノヴェルが時流に乗っただけの単なる擬態でないことを祈るのみだ。 | ||||
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独自な作家と思っていたが、ここまで奇妙な作りの作品を書くとまではさすがに予想だにしていなかった。今までの二作はいわゆる日本離れしたドンパチ活劇だったのだけれど、本作は静かな日常の中に忍び寄った血と狂気と夢と幻惑の世界。 乱歩的とも言えるし、初期山田正紀あたりがミステリーで使いそうな手法でもあるし、一人称小説の持つ不可思議な語りの視点を絡めに絡めた錯綜のモザイクでもある。作中作、劇中劇を用いた多重構造の物語というのはそれだけでもわかりにくいのだが、実に多くの物語が内包された奇妙な本なのだ。 本格、ではないし、サイコでもないし、ミステリーですらない奇妙なジャンルでありながら、本格とサイコの両方の楽しさを味わえるし、前衛小説と言えなくもない。その仕掛けに関しては読んでのお楽しみだと思うけれど。 それなりに一気読みしたけれど、それは作品構造そのものへの興味。裏の裏がどうなっているのか知りたいという心のはやり。そういうのが面白い本と言うのかもしれないけれど、好き嫌いで言えばぼくは好きではないかもしれない。 ただこの作家の異様なまでの鬼才ぶりが遺憾なく発揮された作品ではあると思う。この手の作品の方向に今後も走ってゆくとはとても思えないけれど、作家としての厚みの存在を確実に感じさせられる一冊であった。 | ||||
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