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乱反射
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乱反射の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全149件 101~120 6/8ページ
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海外のある有名な作品をモチーフにしたとはいえ、 ストーリーの組み立てはち密でよく計算されていました。 登場してくる人物の描写が非常に秀逸で、 親近感をもって読みすすめていくことができました。 主人公も含め大勢の人の「小さな身勝手」にも程度の差は あれ共感することができました。 さいごのエピソードがじんわり心にしみて とてもよかったです。 | ||||
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市井の人々のちょっとしたモラルなき行為が、ドミノ倒しのように連鎖して、一人の幼児の死をもたらす。 本作品は、この現代のモラルの喪失をテーマとしたいのだろうし、ある程度それは成功している。 プロットの展開も、技巧が凝らされており、楽しめる。 しかし、悲劇に至らせるまでの著者の指し手の中で、もっとも鍵になる一手、そしてもっとも重要なドミノに、潔癖症という精神疾患を使っているところが、リアリティを失わせているように思う。 | ||||
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市井の人々のちょっとしたモラルなき行為が、ドミノ倒しのように連鎖して、一人の幼児の死をもたらす。 本作品は、この現代のモラルの喪失をテーマとしたいのだろうし、ある程度それは成功している。 プロットの展開も、技巧が凝らされており、楽しめる。 しかし、悲劇に至らせるまでの著者の指し手の中で、もっとも鍵になる一手、そしてもっとも重要なドミノに、潔癖症という精神疾患を使っているところが、リアリティを失わせているように思う。 | ||||
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日本推理作家協会の選考委員である北村薫さんが 「『乱反射』に与えないようなら、推理作家協会賞の意義はない」 とまで言わしめた選評に興味を持って手に取りました。 巻頭からいきなり、登場人物の殆どが犯人という種明かしがあります。 それがあったことで“事件”にたどり着くまでの、 長い長い導入の意味が理解できます。 各章につける数字は、マイナス44から始まり、 事件が起こってから改めて第1章となります。 それぞれの登場人物の“身勝手な都合”が、 幼い子供を死に追いやっていく過程が丁寧に描かれています。 個人的なエゴが、三人、四人と積み重なった時、 人為的な殺人に発展する恐ろしさ‥。作者はそこに向けたのですね。 子供を喪った親の心情描写は胸に迫ります。 <直木賞候補作> <日本推理作家協会賞> | ||||
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日本推理作家協会の選考委員である北村薫さんが 「『乱反射』に与えないようなら、推理作家協会賞の意義はない」 とまで言わしめた選評に興味を持って手に取りました。 巻頭からいきなり、登場人物の殆どが犯人という種明かしがあります。 それがあったことで“事件”にたどり着くまでの、 長い長い導入の意味が理解できます。 各章につける数字は、マイナス44から始まり、 事件が起こってから改めて第1章となります。 それぞれの登場人物の“身勝手な都合”が、 幼い子供を死に追いやっていく過程が丁寧に描かれています。 個人的なエゴが、三人、四人と積み重なった時、 人為的な殺人に発展する恐ろしさ‥。作者はそこに目を向けたのですね。 子供を喪った親の心情描写は胸に迫ります。 <直木賞候補作> <日本推理作家協会賞> | ||||
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「瑣末な物事が重なり合って思いがけない事態を招く」って話でした。 向かってる方向性は違っても、こういう仕掛けのお話は結構多いですね。 借りて読んだし、帯を見ていないので売り文句は何だったのか知りませんが・・・ 現代人の慢心がある意味テーマだし、何とでも宣伝文は書けると思うのですが、実際読むと正直言って面白くないなあと。結構な大作ではあるんですけど、如何せん引き込まれるものを最後まで感じませんでした。 途中からは、一応最後まで読まにゃという気持ちで読みました。借りて読むか文庫になってからで十分だというのが個人的な感想。 | ||||
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「瑣末な物事が重なり合って思いがけない事態を招く」って話でした。 向かってる方向性は違っても、こういう仕掛けのお話は結構多いですね。 借りて読んだし、帯を見ていないので売り文句は何だったのか知りませんが・・・ 現代人の慢心がある意味テーマだし、何とでも宣伝文は書けると思うのですが、実際読むと正直言って面白くないなあと。結構な大作ではあるんですけど、如何せん引き込まれるものを最後まで感じませんでした。 途中からは、一応最後まで読まにゃという気持ちで読みました。借りて読むか文庫になってからで十分だというのが個人的な感想。 | ||||
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ちょっとした些細な悪事(?)というか行為や 暇を持て余した人間が陥りがちな正義感を振り かざす社会現象など日常誰もが身に覚えのある 出来事が偶然にも重なり、幼い命が絶たれてし まう。 やり場のない両親の怒りは、同じ子供を持つ親 として感情移入が出来る作品であった。 多彩な人間が登場するが、それぞれが丹念に描 かれ、その人の抱える悩みや心情が引き起こす ことも等身大の人達が引き起こすこともあり、 判りやすかった。 ただ、全体的なトーンからラストのエピソード は必要であったのか?と思ったのも事実だ。 | ||||
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「大勢の人間が寄ってたかって無辜の幼児を殺した」と本文中に予告がありますが、この無辜の幼児同様に犯人もまた無辜の人々であって、無辜の犯人と無辜の被害者との間には、風が吹けば…的な遠い条件関係しかなく、法的因果関係はどこにもないわけで、その意味では、誰も責任を問われないのは、同語反復に過ぎず当たり前なのですが、それすらも、責任が善良な悪意なき市民によってリスクが意図的に分散化されてるような気がしてくるのが妙味。 たしかに、序文のアガサクリスティを引き合いに出しながらそれとはあまりに関係ない日常描写の部分はあまりに長く、その調子は最後までほぼ変わらず、サスペンスにしては冗長に過ぎるのかもしれない。 しかし、そういう観点ではなく、小野不由美が慟哭に対して使った「白い紙が落ちていくのを見ている感じでした。落下地点はあそこだろうな、と思いながら、息をつめて見守っている感じ」という表現はむしろこの作品についてこそ当てはまるようような気がしますし、そのように楽しむべきでしょう。 主人公は良識のある悲しむべき正当な権利を有する被害者でしたが、その主人公も少しずつ悪しき感情が頭をもたげてくるのが長編ならではの楽しみです。 序盤の布石にどこで気づくかは読者によりますが、気づいた時には絶叫せずにはいられない。 貫井キター!と(笑)。 ちなみに、いくつか読んでる人は、形式からしても愚行録を連想し、かつての読後感を思い出すかもしれませんが、ラストはリップサービスのような親切設定になってます。忌憚なく壮絶なのを書いてくれていいのに、なんて言ってみたり。 「あなた、晩節を汚しましたね」(33章より) | ||||
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「大勢の人間が寄ってたかって無辜の幼児を殺した」と本文中に予告がありますが、この無辜の幼児同様に犯人もまた無辜の人々であって、無辜の犯人と無辜の被害者との間には、風が吹けば…的な遠い条件関係しかなく、法的因果関係はどこにもないわけで、その意味では、誰も責任を問われないのは、同語反復に過ぎず当たり前なのですが、それすらも、責任が善良な悪意なき市民によってリスクが意図的に分散化されてるような気がしてくるのが妙味。 たしかに、序文のアガサクリスティを引き合いに出しながらそれとはあまりに関係ない日常描写の部分はあまりに長く、その調子は最後までほぼ変わらず、サスペンスにしては冗長に過ぎるのかもしれない。 しかし、そういう観点ではなく、小野不由美が慟哭に対して使った「白い紙が落ちていくのを見ている感じでした。落下地点はあそこだろうな、と思いながら、息をつめて見守っている感じ」という表現はむしろこの作品についてこそ当てはまるようような気がしますし、そのように楽しむべきでしょう。 主人公は良識のある悲しむべき正当な権利を有する被害者でしたが、その主人公も少しずつ悪しき感情が頭をもたげてくるのが長編ならではの楽しみです。 序盤の布石にどこで気づくかは読者によりますが、気づいた時には絶叫せずにはいられない。 貫井キター!と(笑)。 ちなみに、いくつか読んでる人は、形式からしても愚行録を連想し、かつての読後感を思い出すかもしれませんが、ラストはリップサービスのような親切設定になってます。忌憚なく壮絶なのを書いてくれていいのに、なんて言ってみたり。 「あなた、晩節を汚しましたね」(33章より) | ||||
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貫井さんはミステリー作家というイメージがあったけど、 この本はミステリーではなく、様々な人間模様の積み重ねを 描いている。 自分のことしか考えない人間ばかり出てきて、読みながら イライラしてストレスが溜まり途中読むのが嫌になった。 でも、事件が起きてから被害者の父親が、真実を知りたいという 気持ちで間接的に事故に関わった人々と話をしていく過程は 面白く一気に読んだ。 もし、被害者の父親が自分勝手な人々を何らかの手段で、懲らしめたり裁いたりできれば、 前半感じたストレスは解消できすっきりするんだろうけど、現実問題、法を犯した人は裁けるけど、モラルを守らない人を裁くことはできない。 自分自身も気付かない所で、殺人までとはいかなくとも、 直接的にあるいは間接的に人を傷つけていることってたくさんあるんだろう。 今の世のを生きる様々な世代の人に読んでもらいたいと感じた。 本屋大賞候補の一つになれば嬉しいと思った作品。 | ||||
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貫井さんはミステリー作家というイメージがあったけど、 この本はミステリーではなく、様々な人間模様の積み重ねを 描いている。 自分のことしか考えない人間ばかり出てきて、読みながら イライラしてストレスが溜まり途中読むのが嫌になった。 でも、事件が起きてから被害者の父親が、真実を知りたいという 気持ちで間接的に事故に関わった人々と話をしていく過程は 面白く一気に読んだ。 もし、被害者の父親が自分勝手な人々を何らかの手段で、懲らしめたり裁いたりできれば、 前半感じたストレスは解消できすっきりするんだろうけど、現実問題、法を犯した人は裁けるけど、モラルを守らない人を裁くことはできない。 自分自身も気付かない所で、殺人までとはいかなくとも、 直接的にあるいは間接的に人を傷つけていることってたくさんあるんだろう。 今の世のを生きる様々な世代の人に読んでもらいたいと感じた。 本屋大賞候補の一つになれば嬉しいと思った作品。 | ||||
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著者の作品は身近にある場面設定が特徴ととらえているので、まえがきにクリスティがどうのこうのとかいてあろうと まどわされることはありませんでした。 長いが読みやすく、とばしながら90分くらいで読めました。 年金問題はでてこないものの、公務員の仕事の仕方、苦情対処の方法とか、河島さんの死、などなど、現在の社会が抱える 病理のようなものがてんこもりの、時流にあった作品で、映画化も可能なのではとおもいます。 また、章がマイナスで始まるところがたいへんユニークです。 主人公夫婦が最後に与那国島にたどりつくところが、いかにも映画化を意識しているようで、興味深いです。 | ||||
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著者の作品は身近にある場面設定が特徴ととらえているので、まえがきにクリスティがどうのこうのとかいてあろうと まどわされることはありませんでした。 長いが読みやすく、とばしながら90分くらいで読めました。 年金問題はでてこないものの、公務員の仕事の仕方、苦情対処の方法とか、河島さんの死、などなど、現在の社会が抱える 病理のようなものがてんこもりの、時流にあった作品で、映画化も可能なのではとおもいます。 また、章がマイナスで始まるところがたいへんユニークです。 主人公夫婦が最後に与那国島にたどりつくところが、いかにも映画化を意識しているようで、興味深いです。 | ||||
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「我が子はなぜ死ななければならなかったのか!?」 2歳の息子を事故で失った父親の悲痛な叫びは、誰の耳にも届きはしない・・・。 ひとりひとりの何気ない行動が、やがてひとりの幼い男の子の命を奪う結果になるとは!! 衝撃の問題作。 「乱反射」というタイトルを良くぞ付けた! ひとりひとりの身勝手な行動がある1点で交わったとき、悲劇は起こった。かけがえのない ひとり息子の命が奪われたとき、父親は真相を求め奔走する。だが、父親が真相を追い求め ようとすればするほど、理不尽な思いが膨らんでいくばかりだった。それぞれの人たちが とった行動は、ほんのささいな、「悪」とは呼べないようなものばかりだったのだ。「自分は 悪くない!」そう声高に言い張る人たちを前にとまどい、「誰に怒りを向ければいいのか!?」と 叫ぶ、彼の悲痛な声が聞こえてくるようだ。 「もしかしたら、私の何気ない行動も誰かの不幸につながっているのではないか?」そんな思いに とらわれ、心配になる。「このくらいならいいだろう。」「このくらいなら許されるだろう。」 そういう自分勝手な判断が、取り返しのつかない悲劇を招く・・・。実際に同じようなことが ありそうで、何だか怖い。さまざまな問題を含んでいて、いろいろと考えさせられた。読み応え 充分!面白い作品だった。 | ||||
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「我が子はなぜ死ななければならなかったのか!?」 2歳の息子を事故で失った父親の悲痛な叫びは、誰の耳にも届きはしない・・・。 ひとりひとりの何気ない行動が、やがてひとりの幼い男の子の命を奪う結果になるとは!! 衝撃の問題作。 「乱反射」というタイトルを良くぞ付けた! ひとりひとりの身勝手な行動がある1点で交わったとき、悲劇は起こった。かけがえのない ひとり息子の命が奪われたとき、父親は真相を求め奔走する。だが、父親が真相を追い求め ようとすればするほど、理不尽な思いが膨らんでいくばかりだった。それぞれの人たちが とった行動は、ほんのささいな、「悪」とは呼べないようなものばかりだったのだ。「自分は 悪くない!」そう声高に言い張る人たちを前にとまどい、「誰に怒りを向ければいいのか!?」と 叫ぶ、彼の悲痛な声が聞こえてくるようだ。 「もしかしたら、私の何気ない行動も誰かの不幸につながっているのではないか?」そんな思いに とらわれ、心配になる。「このくらいならいいだろう。」「このくらいなら許されるだろう。」 そういう自分勝手な判断が、取り返しのつかない悲劇を招く・・・。実際に同じようなことが ありそうで、何だか怖い。さまざまな問題を含んでいて、いろいろと考えさせられた。読み応え 充分!面白い作品だった。 | ||||
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この小説では、子供を事故でなくした親が主人公。 私自身は兄弟をなくしています。親が子供を見送るのもつらいが、 兄弟をみおくるのもつらいです。 やりばのないむなしさ、脱力感、自分を責めるなど、どうしていいかわからない 感情がでてくるのです。 だれかのせいにできればいい。怒りをぶつけたいが、本来はそれができない。 いろんな偶然はかさなったけれども、関わった人々を見つけ出し、 問いつめられた主人公は、ある意味うらやましいとおもう。 結果が徒労に終わっても。 最後のプロットで、「この景色は健太(亡くなった子供)は、もうみることができないんだ」 というつぶやきは、常日頃、私が思っていることです。とっても共感できます。 法律でさばけない敵に、悩む主人公は、うつし鏡のようでした。 肉親を奪われた遺族として、読みました。 | ||||
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人の命は意外と本に書かれている様な些細なモラルハザード・不道徳・赤信号みんなで・・・ が、積み重なり左右されているかもしれない。 ラストは私自身も心臓がドキドキしてしまった。 PS・・・・・・・ 風景描写表現に色・温度・遠近感を付けてほしい。 | ||||
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人の命は意外と本に書かれている様な些細なモラルハザード・不道徳・赤信号みんなで・・・ が、積み重なり左右されているかもしれない。 ラストは私自身も心臓がドキドキしてしまった。 PS・・・・・・・ 風景描写表現に色・温度・遠近感を付けてほしい。 | ||||
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良かったです。 とにかく最近読んだ小説の中では群を抜いています。 話があちらこちらに飛ぶ構成はどちらかと言えば苦手なのですが、文章全体が丁寧で人物描写も心理描写も素晴らしい。 まるで全ての登場人物の顔すら思い描ける様な丁寧さでした。 人間の弱さ・ずるさがこれでもかと言うくらいに出て来て被害者の立場に立てばやるせない思いになりましたが、かといってそちらの立場だけに偏る事なく著者は平等な目線で書き進めて行く。 こんな丁寧に書かれた小説、大好きです。 これからも大いに期待しています。 最後に、モラルを100%守る事は非常に難しい事だけれど心に疚しさが残らない様に出来る限りモラルを守る事の大切さを強く実感しました。 | ||||
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