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プリズム



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【この小説が収録されている参考書籍】
プリズム
プリズム (創元推理文庫)
プリズム (実業之日本社文庫)

プリズムの評価: 3.57/5点 レビュー 74件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 21~40 2/3ページ
No.22:
(5pt)

心理的多方向性ベクトル

本書では、小学校の先生の殺人犯人を、推理する主体は、警察ではない。
それは、生徒であり、先生の同僚であり、かつての恋人であり、生徒の父親でもある。
この過程で、それぞれの立場に応じた、被害者に対する微妙な心理が、赤裸々に描かれている。
それら心理の方向性は、それぞれの立場で、著しく異なる。

そして、最終的に、犯人を推理するのは、読者だ。

物語を読んでいる途中で、ある可能性が脳裏をよぎる。
その可能性には、強い嫌悪感と絶望感を伴うので、意識的に思考の片隅に追いやって、読み進んだ。

しかし、読者が最終的に推理する、犯人の心理のベクトルは、あまりにやるせない。
ただ、著者の導く結論の方向は、きわめて現代的だと言える。

読後に、爽快感はまるでない。
この事が、強いインパクトでもある。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
440853367X
No.21:
(5pt)

ネガティブ

軽快なテンポで、次々と画面が変わるがごとく、事件は展開していく。それは刺激的なのだが、何とも言えぬ、せつない読後感を感ずるのは、なぜだろうか。人間のネガティブな一面をさらけ出しているからだろうか。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.20:
(4pt)

地味な事件が派手な事件に。

被害者を取り巻く人間の右往左往する思惑が、一つの(決して設定が派手ではない)殺人事件を二重三重にも深みをもたらせていく。事件が次々にリセットされていく構成は多少くどくも感じるが、そこは作者の筆力と一人称という面白さがカバーしているように思える。何度もページを振り返ったりと、頭の中で事実関係を組み立てていく楽しさもあるだろう。プロットはこてこての推理小説だが、読後は一種のドラマ作品のよう。貫井徳郎は優れたストーリーテラーですな。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.19:
(4pt)

まさにプリズム

 プリズムという言葉の意味は、「ガラスなどでできた多面体で、光を分散・屈折・全反射・複屈折させる光学部品」なんだそうです。まさに、この小説にぴったりのタイトル。
 4章からなるこの小説は、それぞれ教え子、同僚、元恋人、不倫相手の4人の視点で書かれています。だから、それぞれが見た”山浦美津子”像が浮かんでくるのです。いい先生だった(だけど悲しくない)、子どもみたいないい人だった(だけどそれが負担だった)、女王だった(今でもその呪縛から逃れられない)、こんな女性は初めてだった(妻には何の不満もないのに)、と亡くなった山浦美津子に抱く感情は全く違うのです。誰のことを言っているのか伏せておいたら、同じ人のことを語っているとは思えないほどに。それほど山浦美津子という人は多面体な女性だったということでしょうか。
 睡眠薬入りのチョコレートを食べて、アンティーク時計で頭を打って即死していた彼女。事故なのか、他殺なのかは判断できないまま話が進んでいきます。
 結論は・・・読者次第。どんな推理も成り立ちそうな結末。いったいこの事件には何人が関わっているのか。不幸な偶然が重なって起きた悲劇なのか。彼女に決定的な一打を与えたのは誰なのか。
 読んだあとも考えさせられてしまう小説なのです。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.18:
(4pt)

新しいタイプの推理小説だと思う。

違った立場にいる人物が、多様な視点から推理をする。
そして結局答えはでない。
答えがてっきり、出るのだと思ってよむと少々物足りないかも・・
でもこういう小説があってもいいと思う。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.17:
(4pt)

おもしろかった。

あー、おもしろかった。推理小説は、一気に読めるのがうれしい。4つの章からなるこの小説は、読者の気持ちが4回ほど、入れ替わる効果を持っている。高ぶった気持ちが、もう一度リセットされて、どういうことが起こるかどきどきして、読めます。真夏の一冊です。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.16:
(4pt)

‘プリズム’というタイトルが納得できました

好きなジャンルだったということともあり、とても楽しめる一冊でした。小学生~大人までのいろいろな人々が推理をしていくので、さまざまな視点からの推理を楽しませてもらいました。ただ、ラストが少しモヤっとしますので白黒はっきりさせたいという方は不満に思うかも知れません。ちなみに、私は一気に二度読みましたが、ますます犯人がわからなくなってしまいました。。。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.15:
(4pt)

1つの事実の多面性に対する驚きと少しの残念

1つの事実も他者から見ると別の要素が見えてくるということが驚きでした(黒澤映画「羅生門」もそうでした)。一人の女性が、子供の気持ちがわかるよき教師であり、煙たい同僚であり、わがままな女でもあるという様々な面がわかってくるにつれ、いよいよ犯人は誰かという点に興味が高まってきていました。しかし、この結末では、ちょっと中途半端な点は否めません。いろいろな可能性があるものの、結局、事実は闇の中というのではミステリとしては未完成という気がしてならないからです。これほどハラハラして読んでいたのに、ちょっと残念なので星4つ。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.14:
(4pt)

まるでプリズムのように

この作品のスポットはずばり、被害者です。つまり殺された?(事故、自殺の可能性も有り)女教師ですね。生徒、同僚、元彼、今彼、妹などなど、いろいろな人物が、彼女の死について考え、彼女の人物像を思い描く・・・・この作品は人間の多面性を描いたものであると思われます。見る人によって、見る角度によって、人間とは違って見えるものです。そう、まるでプリズムのように.........
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.13:
(4pt)

視点が違えば推理も異なる

被害者と接点がある人々が独自の視点から、断片的な情報を持って推理を展開していきます。日常的な人間関係は断片的な情報から成り立っていて、その情報は受け手によって違っている。日々の生活でもいろいろな人が自分のことを見ていて、いろいろな推理をし、いろいろな感想を持っているのだろうな。
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No.12:
(4pt)

主観の危うさ

女性教師が殺された事件の真相をめぐって、教え子の少年、同僚の教師、元恋人、不倫をしていた保護者の4人が自らの視点から調査を進め、そして、それぞれ独自の結論に達して行く。一貫した主人公が、一貫した視点で謎を解いていくミステリとは違って、各々の主観的な視点であるために自ずと矛盾が生じ、一人の主人公の出した結論が別の主人公の視点になるとアッサリと崩れ去るところが極めて面白い。人間の多面性、そして、主観というものの危うさについても考えさせられる。ただし、4人の主人公がそれぞれ結論を出しているが、論理的な「正解」は示されていないので、多少、後読感が良くない人もいると思う。
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No.11:
(4pt)

最後に犯人がわかれば…

途中の推理の過程はとっても楽しめます。ですが、最後に犯人が明記されていないので、確実に犯人を知りたい人にはちょっと後味が悪いかもしれません。1つの事件の何人かの周囲の人間の目線で追っているのですが、最後の話はまた最初の話につながり、永遠にぬけることのないリングになっています。自分で新しい推理を展開すにはもってこいですね。ちなみに私はいつまでたってもわかりませんでした。どの話も信憑性があるような気がして。全く違う誰かを想像しました。
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No.10:
(4pt)

最後に犯人がわかれば…

途中の推理の過程はとっても楽しめます。
ですが、最後に犯人が明記されていないので、確実に犯人を知りたい人にはちょっと後味が悪いかもしれません。
1つの事件の何人かの周囲の人間の目線で追っているのですが、最後の話はまた最初の話につながり、永遠にぬけることのないリングになっています。
自分で新しい推理を展開すにはもってこいですね。
ちなみに私はいつまでたってもわかりませんでした。どの話も信憑性があるような気がして。全く違う誰かを想像しました。
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No.9:
(4pt)

貫井流。。。

読んだことがある人ならすぐわかるが、本作品はバークレーの「チョコレート殺人事件」を骨子とし描かれた作品である。但し、古典的名作の手法を十分消化しある意味新鮮さを感じさせてくれる所は並々ならぬ力量と思う。精緻な文章力がよりリアルさを増してくれる。貫井氏の本格推理物の代表作となろう。
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No.8:
(5pt)

次々と各々の推理を組み立てては壊れていく面白さ。

◎「プリズム」○「慟哭」、「転生」△「誘拐症候群」×「天使の屍」、「神の二つの貌」自分的には番付はこんな感じです。プリズムがナンバー1。とにかく面白かった。これだからこの作家を追いかけてしまう。
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No.7:
(4pt)

「真実」の遠さ。

このような結末は賛否両論・毀誉褒貶だろう。しかしながら「貫井ワールド」を楽しめるという点では一級品であること、また「真実というものが如何に遠いか」「物事というものは、こんなに多面的なのか」ということを再認識できるという意味では、まさに「プリズム」のタイトルに恥じない作品だろう。
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No.6:
(4pt)

一番のミステリは被害者の人物像?

ミステリの持つ、謎解き、真相探しの楽しみをたっぷりと味わえます。「この人が犯人かな?」と思えばその根拠はすぐに崩され、次々と疑惑は膨らんでいきます。そして、一人の人間である被害者、山浦美津子の持つ多面性。これが一番の読みどころかもしれません。生徒にとっての「ミツコ先生」、同僚にとっての「山浦先生」、以前や現在の交際相手にとっての「美津子」。同一人物である被害者も、対する人が変われば全く異なった部分を見せます。「被害者は生前どんな人だったのか?」、これを探るのも本書の楽しみだと思います。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.5:
(4pt)

賛否両論

恐らく賛否があったであろう結末。私は好きだが、納得出来ない読者も多いはず。しかし、全編を覆いつくす雰囲気や、解決になかなか至らないじれったさは、この物語の最大の魅力だと思う。これで現在の小学生の底知れぬ怖さを実感するには短絡過ぎるが、こういう子供達も多いのではないかと思うくらいの独創性には目を見張る。一読する価値はあり。
プリズムAmazon書評・レビュー:プリズムより
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No.4:
(4pt)

貫井徳朗の「仕掛け」

貫井徳郎の文庫が立て続けに発刊されるようになった。喜ばしいことである。最近気がついたのだが、貫井徳郎は宮部みゆきと同じように、一作ごとに「仕掛け」が施されてある。それが「働哭」のようにあっ驚くトリックだったり、「失踪症候群」のようにキャラクターの魅力だったりする。今回の「仕掛け」は驚いた。まさかこんな終わり方をするとは。意外性と納得が8割。不満が2割。
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No.3:
(4pt)

プリズムのように変化していく事件の被害者

小学生の女性教師が殺された・・・その真相を生徒が、同僚が、昔の恋人が、不倫相手が推理を進めます。推理の当事者によって、プリズムのように印象が違っている被害者を殺した犯人は誰か!?
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