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日本沈没
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【この小説が収録されている参考書籍】
日本沈没の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全109件 101~109 6/6ページ
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1973年の作品で時代背景が現在と大きく異なっているにもかかわらず、それをほとんど感じさせなかった。日本国とは何か、日本人とは何か、あるいは愛国心について深く考えさせられる内容だった。この作品完成後、バブル、失われた15年を経て、最近『国家の品格』とか『武士道』が注目され、日中、日韓、日露問題がクローズアップされていることが、そこに繋がってきたのではないかと思う。 SFの面白さというよりは、今の時代について思いを巡らせる機会を得たという点で読んで良かったと感じた。 | ||||
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30年振りに映画化されるそうである。すると前回は私が大学生の頃。作中の「日本沈没理論」はかなり杜撰で、仮にあの理論が正しくとも日本は沈没せず、東へ移動するだけなのだが、まあそんな事が書きたかった訳ではあるまい。またパニック小説を書きたかった訳でもあるまい(映画化されたのはこのためだと思うが)。このような大事件が起こった際の市井の人々の行動・情感・哀切などを主題にした作品だと思う。いわば、SFの設定を借りた人情話なのだ。ちなみに、筒井康隆氏が本作のパロディとして(勿論パロディは見せかけだけで面白い主題がある)「日本以外全部沈没」という短編(「農協月へ行く」収録)を出しているので、合わせて読むと面白い。2人は兄弟分なので、こんな小説が出せたと思うが(小松氏はSF界のボスですからね)。 [後記] これを書いた数日後、書店へ行ったら「日本以外全部沈没」というタイトルの筒井氏のアンソロジーが棚に置いてあった。映画の力は凄い。 [後記その2] この後「日本以外全部沈没」も映画化されると聞いて、更に驚いた。 | ||||
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小野寺も、玲子も、田所博士も、筋を通して、真剣に生き、自己よりも他者を慮る人物だ。その人物像が、まことにすがすがしい。30年前に読みふけった時も、そして、今も、そのすがすがしさは変わらない。危機を救える人材は、そして、新しい価値観を築ける人材は、そうした人物なのだろうという、そういう主題を一環して感ずる。 身を賭して日本国民を救う小野寺の行動を描ききる映画作品と、主題は大きく異なるが、それぞれ、存分に楽しめる。 | ||||
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私は根っからの文系人間である。だから、正直、この作品の科学的部分が殆ど理解できないので、30年以上前に書かれたこの作品が、現代の科学において荒唐無稽なものとされるかどうかは判らないが、そんなことは関係なく、現代でも充分通用する面白さである。 日本沈没という設定から、ありとあらゆる状況を創りだしてゆく著者の想像力に驚くばかりである。中盤以降の展開は圧倒的である。 ただ、天変地異という自然現象が主役となっている作品なのでしょうがないのかもしれないが、もう少し人物の描写に筆を割いても良かったような気もする。しかし、それが過ぎると焦点がぼやけたかもしれないので難しいところではある。 とにかく、SFというジャンルの枠を超えた小説である。読んで損はない。 | ||||
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私は根っからの文系人間である。だから、正直、この作品の科学的部分が殆ど理解できないので、30年以上前に書かれたこの作品が、現代の科学において荒唐無稽なものとされるかどうかは判らないが、そんなことは関係なく、現代でも充分通用する面白さである。 日本沈没という設定から、ありとあらゆる状況を創りだしてゆく著者の想像力に驚くばかりである。中盤以降の展開は圧倒的である。 ただ、天変地異という自然現象が主役となっている作品なのでしょうがないのかもしれないが、もう少し人物の描写に筆を割いても良かったような気もする。しかし、それが過ぎると焦点がぼやけたかもしれないので難しいところではある。 とにかく、SFというジャンルの枠を超えた小説である。読んで損はない。 | ||||
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帯を見て映画化されることを知りました。 旧作は結構前に見たことがありますが、かなりの衝撃を受けました。 今回のリメイクにローレライの樋口監督、主演に草なぎさん、柴咲さんと豪華なキャストが揃ってますね。楽しみです | ||||
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科学的事象は再文庫化にも関わらず刷新されていない。 パニックを描く社会ドラマとしても、やたら民族滅亡の運命を受け入れてばかりなのも新左翼運動が挫折した当時のイジケを感じさせる。いまの若者は団塊世代ほど情報に無頓着でもなければ無気力でもない。 | ||||
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地震学はいま最もポピュラーな話題でもあり、科学的検証を新しくしなければいま原作を読む意味はない。 当時は名作だったが、現在ならたとえばネットなどの情報網も発達していて、ただパニックを描こうとするだけでも実情は大きく異なる。 また、光文社文庫版のほうが字組が読みやすい。 | ||||
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日本が沈没してしまうという漫画的な大ボラ話を、地質学的知見を援用しつつあくまでまじめな顔をして語りきり、その未曾有の天変地異が引き起こす地獄絵図を読者の眼前に突きつけてみせた作者の力技にまずは脱帽。本書が世に出たのは1973年だが、阪神大震災後に刊行された文庫版に寄せられた、作者の「日本が地震列島であるという現実と、それに対応する政治的、社会的システムが、いまだに無力であるという情況に変わりはない」(1995年3月)という言葉が持つ意味はあまりにも重い。 いっぽう、国家とは何か、日本人が日本人であることの拠り所は何か、日本人は異質の文化や人々とどのように対峙していけるのか等々、興味深いテーマが提示されながら、それらが十分展開しきらないうちに、中途半端な形で物語が終わってしまったのは残念だ。それらは『日本漂流』と題される第2部に書き継がれる予定だったようだが、今日なおその続編は陽の目を見ていない。だが、見方を変えれば、もう作者の手をわずらわせる必要はなくなってしまったのかもしれないとも思う。とっくの昔に国際社会との密接な協力関係、あるいは戦略的なかけひき抜きでは存立し得ない状況に置かれているこの日本が、地質学的な大変動を持ちだすまでもなく、政治的にも経済的にもいまや沈没寸前となっている状況下で、ほかならぬ私たち自身が今この続編を現に生きているかもしれないのだから。 | ||||
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