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神鳥〔イビス〕
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神鳥〔イビス〕の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 21~40 2/3ページ
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篠田小説のファンだが、その中でも一推し。謎解きの柱がしっかり一本通っているのがまず第一だが、それに付随するディテールがそれぞれに魅力を放っていて、そのオーラが半端ない。特に舞台となった場所は、訪れる前から私の憧れの場所となった。もちろん何度も足を運んでいる。私にとって比喩ではない「聖地」である。篠田作品の女性主人公に共通する魅力がこの主人公にもあるが、「またか」ではなく心から共感できる。私もかくありたい。 | ||||
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全般的にバブルの香りもします。読んでいて懐かしい空気を感じる作品でした。近来のけものブームに乗っかってフレンズのみんなも読んでみたらどうかな? | ||||
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大変面白く読めました。とても読みやすい文章で、疲れがないです。私も読み終わってから、大きな鳥の気配を感じたくらい。。ちょっとゾクッと来ましたね。なるほど、そういうこともありうるな。と思わせるものがありました。 飢餓というものはそれほどまでに恐ろしいのだなと。 欲を言うならば、最後がちょっと短かったかなと。2人がタタリ神から逃れられたのか。生き続けられたのかが分かれば、もっとスッキリしたかも? | ||||
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篠田さんのホラーの中でもこれほどリアルなものはないでしょう。 20年も前に読んだ時には目の前にイビスが迫ってくるような怖さがありました。 それも総天然色で。 今回再読したら、美鈴と葉子のセリフの掛け合いを愉しむ余裕がありました。 こういう本はブックオフなどに売ってはいけませんね。 きっとまた読むことでしょう。 | ||||
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バイオレンス小説家とカバー絵を担当するイラストレーターがひょんなことから、100年前の朱鷺の絵に惹かれて怪しげな世界に迷い込んでしまう。一応ジャンルはホラー小説か。 この二人のキャラクターは、個性的でとても魅力的だった。徐々に真実に迫っていくたびに、不穏な感じが増してきてどうなるのだろうとハラハラした。 恨みや怪奇現象は大体の場合、個人の怨恨が中心だ。 しかし、たしかにある生き物が、種族を滅ぼされたとき、その恨みはその種族単位の怨恨になる。 いろいろなものを滅ぼしまくっている人間という種族には、どれだけの怨恨がからんでるのか、空恐ろしい。 展開的には、ちょっと強引かなとも思いつつ、ハッピーエンドでよかったと思った。 | ||||
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美鈴と葉子の掛け合い、美鈴のセクハラまがいのトークと何だかんだ言ってそれに満更でもない葉子の描写のほうが気になった(笑) 本筋のほう、どう考えても、朱鷺がそんな恐い鳥のわけねえじゃんで終わり。チワワが巨大化して人を襲う、くらい設定に無理がある。 | ||||
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八王子に勤務していたことのある地元作品と言えるかもしれない。 芸術作品から始まる物語。 芸術家が遭遇した事実を追体験する二人。 それまで越せなかった川を、共体験を支えに超える。 それまで斜めに構えてきた人生が前を向く時が来る。 | ||||
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読んだのはずいぶんと前なのですが、ホラーというジャンルに無理やり分類させていただいて、未だに不動の「1位」です。 読み終わってから当分のあいだ、すべての神経が毛羽立つほどの恐怖でした。 何かの物音ひとつが、許されないほど。 「凍りつく」という感覚を始めて味わいました。 これ以降、篠田節子さんの小説はすべて「買い」です。 | ||||
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文句なしに楽しめた作品。 読む前は「タイムスリップ」という筋が妙にSFチックで、自分の好みに合うか疑問だったが、 いやあ、惹き込まれました。 特に奥多摩山中での事件のくだりはノンストップコースター状態。 怖いです。 一つ一つの伏線が、謎が解かれていく過程で見事に連なりを見せ、 パズルを解くかのようにピタリと嵌っていく様は、 一流のストーリーテラーとしての作者の真髄を見せられたようです。 作中の河野珠江のその「朱鷺図」は、フィクションであることはわかっていながらも、 一度見てみたいという気にさせるほど、確かなリアリティを持って存在する。 | ||||
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デビュー作の「絹の変容」に比べると、設定がしっかりしていて、ストーリーに厚みもあり、作家としての進化を感じました。 絶滅した朱鷺の、種としての怨念が明治期の絵画を通して現代人に向けられるという発想に興味をそそられます。ミスマッチなカップルとともに、読者は奥多摩の山麓から、いつの間にか魔境に誘い込まれます。 サスペンス・ホラー小説としては、秀逸の出来だと思います。 | ||||
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弥勒ではまって・・・ゴサインタン、本作と一気に読んだがもういいや。相変わらず一気に読ませる筆力は凄いが、読後にゲームにはまって夜明かしした後のような空しさを感じるのは何故だ?時間潰しにはいいが、もういいや。何か得たものがあるか?酷なようだが無いとしか言えんよ・・・世の中にはもっと読むに値する書物がいくらもあるぞ。筆力はすばらしいが何か足りない・・・作家としての底力の問題だ。 | ||||
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まさに、篠田節子の筆力のなせる業というか。彼女の「美」への執念とも呼べる感性が一気にラストまで読まさせる。「読んだ」というより「読まされた」と言った表現が私にはぴったくる。 「ありえないだろう」と思いながらだんだん「現実」と「幻」の境が自分でもわからなくなっていった。 主人公2人のうちの「男性作家」がいわゆる「ヒーロー像」からはかけはなれているあたりが、また面白い。 篠田ファンならずとも一度読んで損はない作品だと思う。 | ||||
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自分の仕事に行き詰まりとマンネリを感じている女性イラストレーターの谷口葉子と、落ち目のバイオレンス小説作家美鈴慶一郎、明治時代の日本画家河野珠枝の「朱鷺飛来図」に魅了された二人は、怖いくらいに妖しい絵に隠された秘密と、女流画家の足跡を巡る取材へと出かけるが、そこで待っていたものは、血も凍るような恐ろしい世界だった。 前半、美術館から河野珠枝終焉の地の新潟、さらには佐渡島へと絵の謎を追っていく過程は、よくできたミステリを読んでいるよう。謎が深まっていき、いよいよその確信へと迫るため奥多摩の山奥へと向かう後半は、我慢していたものが一気に解き放たれたようにそれまでの現実世界とは違った異様な世界が一時にあふれかえり、読者を恐怖へと引きずり込んでしまいます。また、雪の中で咲くボタン、その中を舞い飛ぶ薄桃色の羽根を持つ巨大な鳥、真っ白な雪の上に飛び散る真っ赤な鮮血、鍋の中の桃色がかった薄い赤い汁の中に浮かぶ大根、いも、肉、などなど、恐ろしくも異様な美しさが妙に心に残りました。 下手にハッピーエンドで終らないところも良し。秀逸なホラー小説です。 | ||||
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朱鷺飛来図は怖い。 単なる絵なのに、見る者を恐怖に陥れるばかりか、 本当の不幸までもたらしてきた。 その謎を探るべく、作家とイラストレーターは奥多摩へ分け入るが、 そこで体験した事は凄まじい恐怖体験と朱鷺の攻撃だ。 その場面は生々しく、二人は本当に全身に怪我を負うのだからリアルだ。 何とか、逃げ出せたのは、奇跡と言って良い。 この物語は、怖ろしい光景が、実際に真に迫ってくる様で、 手に汗握るというレベルの騒ぎではない。 著者の才能が、いかに尋常ではないかが分かる。 この様に、二人は命拾いをするが、物語はここでは終わらない。 もう一波乱?あるが、この波乱はあまり怖くない。 しかし、物語の結末としては、なかなかのものだ。 読後にも尾を引くものがある。 それは、朱鷺の復讐なのかも知れない。 | ||||
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まずありきたりじゃないキャラクター設定に惹かれました。 ファンタジー系美少女美少年の絵ばかり描いてきて、行き詰まりかけている32歳の谷口葉子と、血しぶきと強姦シーンが売りのバイオレンスものばかり書いてきたが、そろそろいいものを残したいと思っている小説家美鈴慶一郎28歳。美鈴本人はバイオレンスとは無縁な、スケベで気弱でさえない男です。さすが篠田さん。こんなにかっこわるいヒーローを選ぶとは。 二人が迷い込んだホラーな世界はなかなか恐いものです。 恐ろしい体験をした後、「今書いてるものは最高の出来になると思う。そうしたら魑魅魍魎にこの体はくれてやっていい」と言う美鈴に、谷口はある決断をします。 自分は一人ではない。決して理想の人ではないけれど、それでも共に戦ってきた相棒。 彼と共に、まだ終わらない恐怖と戦うことを選んだところでラスト。 全てが解決してハッピーエンドではないけれど、ヒロインの強さに今後の希望が見えています。 | ||||
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怖くて面白い本を探しているならお試しアレ、って感じ。本当に心底怖い。夜とか一人で読んでたら、読み終わった後、誰かと一緒にいたくなる位怖い。ありえないような設定だけど、ものすごーくリアルに恐怖が迫ってきます。 | ||||
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いろんなホラー小説を読んだが、これは独特な感性で書かれてる。そして確かに怖い。この本を5人の人に貸したが、みんなとても怖かったという感想だった。 絶滅した種の怨念というようなものをどう感じるかは人それぞれだろう。あり得ないと簡単に言い切る人もいるだろうが、そういうものを想像することは意味があるのではないか。声なきものの声を聴くような心が必要とされる世の中ではないだろうかと思う。怖さと共に、悲しさが心に深く残った。 篠田節子の作品はすべて読んでいるが、その中で完成度の高い作品だと思う。 | ||||
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現在では、絶滅の危機に瀕している美しい鳥・朱鷺。この作品ではこの朱鷺が恐怖の対象となる。女性イラストレーターとバイオレンス作家の男女コンビが、「朱鷺飛来図」の謎を追って、現実から非現実の世界に迷い込む。その後、再び現実に戻るが…。こう言う展開の作品で、非現実の世界の描写に不自然さを感じてしまうことが多々あるが、この作品の非現実の世界の描写はリアリティがある。また、現実と非現実の世界の行き来もスムーズで、不自然さを感じない。絶滅に追いやられた朱鷺の、復習譚とも言える作品である。 | ||||
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小説で、これほどまで恐怖を感じさせるものはそうないと思う。人間の恐さではなく、禍々さのある恐ろしさ。読み終わったあともいつまでも心に残る作品でした。 「鳥」にここまでの恐ろしい描写をかけるのはすごいと思う。 本当に面白いのでおすすめです。 想像もできない展開が舞っています。 | ||||
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篠田作品の中では、一番迫り来る、因縁的な、怨念的な、陰湿な怖さをじっとりと感じさせてくれる作品だった。彼女はやはりホラー作家であるべきではないのか、と思わせる。読んだあとは、ただ、怖い!というだけであり、今ひとつという感じがしたが、時間がたってみると、やはり、すごい作品であった気がする。私が「鳥」が嫌いということもあるが、主人公が追われる様は、現実とも空想ともつかないだけに、恐怖感が倍増する。ストーリーもさることながら、情景描写、設定がそもそもくら~い感じだからであろうか。夏の夜にクーラーをがんがんにかけながら、もしくは、冬のなが~い夜に読むことをお勧めします。 | ||||
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