廃院のミカエル
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廃院のミカエルの総合評価:
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全3件 1~3 1/1ページ
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偶々か、神の配剤か、廃墟になった修道院に足を踏み入れたことによりはじまる不可思議な事象…。身勝手で猥雑な旅人と、その土地に住む人々や、静寂だけが横たわる修道院との対比がその恐怖を一層際立たせているように感じます。これは『死都』にも通じますが、各々が引きずっている過去や、異国の地での孤独などを織り交ぜて、深淵のあるストーリーを描きだす篠田小説の真骨頂を味わえる作品だと思います。 | ||||
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できすぎだね。でも、ギリシャに興味のある人やイコンが好きな人は読んでみるといいかも。 | ||||
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宗教色が濃い。最初はじっくり読めていたが、終盤は惰性で読んだ。 | ||||
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腹立つ!! 修道士様は偉くて庶民の慎ましい生活はなんなの??? 娶った妻を捨てて自分の為に生きるのが神への忠誠?? 宗教観の違いかも知れないけど。 初めてこの作家さんで嫌な作品。 | ||||
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主人公の女性に魅力がなく共感できないのが読み進める上で一番ネックだった。 処遇は気の毒とは言え、長期に渡る不倫への贖罪の念はなく被害者面。 綾子のことは気が合わない、暗いと頭から否定して通訳として役に立つ部分だけはペコペコ頭を下げる。 言動に思いやりも共感力もなく、そういう自信過剰な気の強さが会社で疎まれていて、誰も庇ってくれなくて左遷されたのではないかと、そこまで含まれて書かれている? と思うとやはり読み応えのある作家さんだと思う。 ただ繰り返し似たような描写があり、さっきも読んだっけ? と飽きてしまう部分が多かった。 最後は探していた蜂蜜の作り方を修道士が知っていることで勢いづき自分勝手な理屈で作れと迫る。 これだけの経験をしながら何も変わらないのかと呆れ、主人公は魅力のあるキャラ設定をして欲しいと切に願う。 | ||||
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はっきり言って、ちょっと退屈でした。 修道士に溺れていく女性の軌跡を追った作品ですが、 あまり興味をそそられなかった。 | ||||
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つい最近ギリシャに行ったばかりで、その時一番印象に残ったのが、意外なことにエーゲ海の島々でもなく、古代ギリシャの遺跡でもなく、ミストラの修道院遺跡群でした。低い山の中腹に沿って遺棄されたキリスト教遺跡が点在するこの場所は、すでに滅んでしまったものたちの空虚さと宗教的神秘が感じられる独特の雰囲気を持っていて、廃墟に魅かれる人間にとってはとても興味深い場所でした。この小説に関してミストラという名が出てきたのに魅かれて読み始めたのですが、実際のミストラはギリシャ南東部に位置し、ここで描かれるより明るい雰囲気なのに対して、この作品の舞台は北西部のアルバニア国境近くの山岳地帯ということでまったく別物だということに気がつきました。作者はミストラを旅しその雰囲気に魅かれ、またアトスの聖山などギリシャ正教の強い信仰を象徴する場所とミックスして架空の舞台を作り上げたのでしょうか。 結論から言うと、個人的には中途半端な印象を受けました。見捨てられた村と修道院で実際に怪異や幻のような光景を目にする登場人物たち、悪魔がかりのような気味の悪い行動をする女性などが出てきてホラー小説かと思って読み進めれば、主人公の女性の超現実的な性格のため、話がいきなり現実路線に引き戻されたり。最後には科学的に真相が判明するのですが、それでも複数の人間が奇怪なことを経験したのは事実で、それらは放り出されたままどうなるのか?と。 また、他のレビューアの方で主人公の性格が鼻についてどうしても好きになれないと書いておられた方がいらっしゃいましたが私も同意見で、主人公だけでなく3人の日本人みんなが癖が強すぎてどうも好感が持てないまま終わってしまいました。理不尽なやり方で中東に飛ばされた主人公は内戦に巻き込まれて現地会社の存続も危うく収入も保障されなくなり生活自体が脅かされるほど危うい状態に直面しています。それで必死になるのはわかるのですが、すべての物事を儲かるのかどうかという目でしか見ていない、そのために人の迷惑になっても平気で強引な行動を取ります。これがあとがきに書かれていたような”タフなかっこいい現代的キャリアウーマン”とはとても思えませんでした。遺跡修復を仕事にしている吉澤にしても意味なく無愛想でつっけんどん、ギリシャ人を夫に持っていた綾子は夫に同化しようとしたあまりにかギリシャ正教の信仰に最後まで凝り固まっていると見えたのも共感できませんでした。 ギリシャやキリスト教遺跡、正教についての下調べは詳細にされたことが伺え、それに、一応すべての複線はうまく回収され、結末も納得のいく合理的な説明がなされていてすっきりと収まるのですが、登場人物たちに共感できなかったこと、上記のようなホラーでもない、社会小説でもない、そのあたりの中途半端さに何か釈然としない思いで読み終わることになってしまいました。非現実的な怪現象が本当に現れたという設定なら、個人的には幻想小説寄りに徹してほしかったような気がします。個人的な好みで恐縮なんですが、「聖域」「ゴサインタン」「弥勒」などの宗教テーマの小説もいいのですが、今も篠田作品で一番好きなのは「神鳥」です。参考になるかどうか、そんな好みの自分の感想でした。 | ||||
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