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廃院のミカエル
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廃院のミカエルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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宗教色が濃い。最初はじっくり読めていたが、終盤は惰性で読んだ。 | ||||
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腹立つ!! 修道士様は偉くて庶民の慎ましい生活はなんなの??? 娶った妻を捨てて自分の為に生きるのが神への忠誠?? 宗教観の違いかも知れないけど。 初めてこの作家さんで嫌な作品。 | ||||
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主人公の女性に魅力がなく共感できないのが読み進める上で一番ネックだった。 処遇は気の毒とは言え、長期に渡る不倫への贖罪の念はなく被害者面。 綾子のことは気が合わない、暗いと頭から否定して通訳として役に立つ部分だけはペコペコ頭を下げる。 言動に思いやりも共感力もなく、そういう自信過剰な気の強さが会社で疎まれていて、誰も庇ってくれなくて左遷されたのではないかと、そこまで含まれて書かれている? と思うとやはり読み応えのある作家さんだと思う。 ただ繰り返し似たような描写があり、さっきも読んだっけ? と飽きてしまう部分が多かった。 最後は探していた蜂蜜の作り方を修道士が知っていることで勢いづき自分勝手な理屈で作れと迫る。 これだけの経験をしながら何も変わらないのかと呆れ、主人公は魅力のあるキャラ設定をして欲しいと切に願う。 | ||||
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はっきり言って、ちょっと退屈でした。 修道士に溺れていく女性の軌跡を追った作品ですが、 あまり興味をそそられなかった。 | ||||
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つい最近ギリシャに行ったばかりで、その時一番印象に残ったのが、意外なことにエーゲ海の島々でもなく、古代ギリシャの遺跡でもなく、ミストラの修道院遺跡群でした。低い山の中腹に沿って遺棄されたキリスト教遺跡が点在するこの場所は、すでに滅んでしまったものたちの空虚さと宗教的神秘が感じられる独特の雰囲気を持っていて、廃墟に魅かれる人間にとってはとても興味深い場所でした。この小説に関してミストラという名が出てきたのに魅かれて読み始めたのですが、実際のミストラはギリシャ南東部に位置し、ここで描かれるより明るい雰囲気なのに対して、この作品の舞台は北西部のアルバニア国境近くの山岳地帯ということでまったく別物だということに気がつきました。作者はミストラを旅しその雰囲気に魅かれ、またアトスの聖山などギリシャ正教の強い信仰を象徴する場所とミックスして架空の舞台を作り上げたのでしょうか。 結論から言うと、個人的には中途半端な印象を受けました。見捨てられた村と修道院で実際に怪異や幻のような光景を目にする登場人物たち、悪魔がかりのような気味の悪い行動をする女性などが出てきてホラー小説かと思って読み進めれば、主人公の女性の超現実的な性格のため、話がいきなり現実路線に引き戻されたり。最後には科学的に真相が判明するのですが、それでも複数の人間が奇怪なことを経験したのは事実で、それらは放り出されたままどうなるのか?と。 また、他のレビューアの方で主人公の性格が鼻についてどうしても好きになれないと書いておられた方がいらっしゃいましたが私も同意見で、主人公だけでなく3人の日本人みんなが癖が強すぎてどうも好感が持てないまま終わってしまいました。理不尽なやり方で中東に飛ばされた主人公は内戦に巻き込まれて現地会社の存続も危うく収入も保障されなくなり生活自体が脅かされるほど危うい状態に直面しています。それで必死になるのはわかるのですが、すべての物事を儲かるのかどうかという目でしか見ていない、そのために人の迷惑になっても平気で強引な行動を取ります。これがあとがきに書かれていたような”タフなかっこいい現代的キャリアウーマン”とはとても思えませんでした。遺跡修復を仕事にしている吉澤にしても意味なく無愛想でつっけんどん、ギリシャ人を夫に持っていた綾子は夫に同化しようとしたあまりにかギリシャ正教の信仰に最後まで凝り固まっていると見えたのも共感できませんでした。 ギリシャやキリスト教遺跡、正教についての下調べは詳細にされたことが伺え、それに、一応すべての複線はうまく回収され、結末も納得のいく合理的な説明がなされていてすっきりと収まるのですが、登場人物たちに共感できなかったこと、上記のようなホラーでもない、社会小説でもない、そのあたりの中途半端さに何か釈然としない思いで読み終わることになってしまいました。非現実的な怪現象が本当に現れたという設定なら、個人的には幻想小説寄りに徹してほしかったような気がします。個人的な好みで恐縮なんですが、「聖域」「ゴサインタン」「弥勒」などの宗教テーマの小説もいいのですが、今も篠田作品で一番好きなのは「神鳥」です。参考になるかどうか、そんな好みの自分の感想でした。 | ||||
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ミストラ辺りは「素敵な遺跡」と認識してたけど、「不気味」な部分に焦点あてると、そう言われてみれば不気味だな…と、納得しちゃう感じでした。そういえば、見学の集団から取り残されると、ちょっと不穏な感じがあったかも。と、思い出してみたりして。 何とはなしに陰惨な感じ…なんか怖い、嫌な感じ、描写部分は良いんだけど綾子がトリップしたような行動取ってる辺りは少し白けた。 概ね楽しんで読みました。 | ||||
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とても楽しく読みました。読んでる時間が、小説の中に引き込まれる感じで相変わらず楽しかったです。が、一般論で言うと、この本の評価に出ているようにとても楽しめたという人と全然楽しめなかったという人と分かれるのは仕方ないかなぁ、とも思いました、ギリシャが舞台という時点で。でも、この方の本が好き人には楽しめるかな。この方の南アジアが舞台の一連の本とも根底で共通するところがいろいろとあった気がします。この方の世の中や宗教や世界観や、ちょっと一歩ひいてじっくり観察している姿勢がとても好感持てます。 | ||||
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篠田作品は皆読んで来たが、最近5作品は未だだった。というのは文庫化されてないからだ。安く、場所をとらずということで、飽和状態の我家対策でもある。解説が付くのも有難い。その解説によるとかなり後半加筆され面白くなったとか。他の「銀婚式」「ブラックボックス」「ミストレス」などの文庫化が待たれる。 「インコは戻ってきたか」はギリシャとトルコが島を分かち、未だに争っているキプロス島で、日本人が巻き込まれる話だが、これはギリシャの北部アトス山中に多くある修道院が舞台で、例の如くサスペンスに展開するが、一応納得のいく結末だ。主人公の美貴は篠田作品によく登場する元気一杯の女性だが、この地独特の蜂蜜に魅せられ、世に出さんと目論む。これに修道院の壁画の修復者である吉園、現地で結婚した綾子の3人が絡みあって物語りは展開する。 修道院といえば、私は北海道のトラピスチヌ修道院を訪れたことがある。観光化され修道女達の作品も売られていた。彼女達とは隔てられており、それが逆に厳しい信仰生活を想像させ、家内等は私以上の感銘を受けていたようだ。例によって丁寧な取材によって書かれた作品であろう。主人公の目的からは、多少物足りない感がしたが、充分楽しめた。 | ||||
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ギリシャもの。 小説すばるに2008/10から2009/8に連載したもの。 平安女学院 横川典古「ヘシュカズムとその美術についての覚書」「キリスト変容図とヘシュカズムの思想」の2論文を参考にしたとのこと。 蜂蜜と芸術を求めて彷徨う。 宗教と病気とが交錯する。 ギリシャに興味がないと面白くないかも。 | ||||
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この作者の作品を【死都】に続いて読んだんですが、淡々と言うか地味と言うか何時盛り上がるのかと思っている内に終わってしまいました。多分一番ハラハラ・ドキドキするであろうラスト近くの夜の修道院に行く場面でも全く怖くも面白くも無かったです。この作者のファンの方はそこが良いのかも知れませんが、私には飛び立って低空飛行のまま目的地に着いてしまった感じです。主人公の女性も厚かましくて無神経でどうも好きになれません。結局【死都】と同じような話でした。この作者の作品はもう読まないと思います。 | ||||
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人のいない修道院という個人的好みで これはかなり面白そうだし怖いんじゃないだろうか という期待を寄せすぎていたことを差し引いても 登場人物に魅力のかけらもない 主役がもっとも最悪だ 自分より清い人間と接すれば 真面目な人間は時として冷酷だの心の中で罵倒し 自分より正しくないと感じる人間に接すれば 身勝手だの罵倒する そのくせ自分は客観的で正論を述べているという女の 一人称で語られている 話もけして怖くはないしスピード感もない しかしそれ以上にこの女が腹立たしい もっと全然面白くないと思って読んだのであればマシだったのだろうか この作者の本を読むことは二度とあるまい | ||||
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ツマラナイですね 篠田節子ファンとしては どなたか書いていた、ノリで読むしかない テーマが 馴染みないので ツマラナイのかは 定かでない | ||||
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小説すばる連載の篠田節子の長編小説である『廃院のミカエル』は、『死都』に続いてギリシア・宗教を題材にしている。『死都』では、音楽が題材であったが、今回は絵画だ。『贋作師』、『神鳥』と同様に、廃院の入り口に漆喰によって塗り込められた宗教絵画が物語り上、重要な役割を果たしている。また、もう一枚の絵、タイトルにもなった大天使ミカエル像は対悪魔戦争の表象である。 それぞれの目的を持ってギリシア・アルバニア国境の小さな村を訪れる日本人3人が、怪奇な現象に見舞われる。この村の廃院を舞台に起こる宗教的な幻覚・異変の描写はサイコ・ホラーを得意とする篠田の独壇場だ。アイヌ宗教と和人宗教の精神的確執を幻想世界上で活き活きと描いた『聖域』以来の迫真性だ。 この小説でも、科学的現実解析と精神世界の表像をパラレルに描いており、事実性をどちらかに限定し他方を否定するという方法をとっていない。例えれば、「ゆうれい」と「柳の枝」をどちらも真実性を持って描き込むところが篠田作品の魅力だ。われわれの前に現出する世界は、実は多義的であり、多様な解釈が可能である。またこのアンビバレンスを抱え込むことが人間と計算機の違いである。科学と宗教の両者が共に価値を持つこの小説は、現代社会の縮図でもある。 ただし、科学的現実解析ではやや勇み足が見受けられた。篠田は、クリプトコッカス・ガッティによる感染症に着目したと思われるが、同じ真菌でもクリプトコッカスは酵母様真菌であり主に出芽によって増殖し、黒カビなど多細胞の糸状菌類のように胞子嚢や菌糸を形成しない。また、クリプトコッカスは鳥類の体内では増殖しない。ウイルス感染と異なり、真菌による感染症は人から人に伝染しないことも付記しておく。 | ||||
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私は篠田節子の宗教的なテーマを持つホラーを高く評価している。聖域や神鳥などはその白眉である。ただ、これらの作品はあまりに深刻で、万人向けのものとは言えない。 篠田節子はまた、女たちのジハードのような、社会的に追い込まれた女性の逆襲劇においても良い作品を残している。 廃院のミカエルは得意な2つのジャンルを合わせた、ホラーを背景にした人生のやり直し物語である。どちらか一方を求める人から見ると物足りないかもしれないが、十分に楽しめた。 | ||||
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私は篠田節子の宗教的なテーマを持つホラーを高く評価している。聖域や神鳥などはその白眉である。ただ、これらの作品はあまりに深刻で、万人向けのものとは言えない。 篠田節子はまた、女たちのジハードのような、社会的に追い込まれた女性の逆襲劇においても良い作品を残している。 廃院のミカエルは得意な2つのジャンルを合わせた、ホラーを背景にした人生のやり直し物語である。どちらか一方を求める人から見ると物足りないかもしれないが、十分に楽しめた。 | ||||
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正直つまらなかったです。 廃墟になった修道院、見たこともない蜂蜜、隠されたイコン、壁に描かれた天使、不思議な野良犬等々… 魅力的なピースが散りばめられ、散らばったまま終わった感じです。 登場人物はあくまで物語を進めるための記号で、御都合主義の小道具といった感じでした。 ラスト、何か手応えを感じている様子の主人公に突っ込まずには居られない気持ちになりました。 ノリと雰囲気で、ふわっと楽しめれば良いと思います。 | ||||
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正直つまらなかったです。 廃墟になった修道院、見たこともない蜂蜜、隠されたイコン、壁に描かれた天使、不思議な野良犬等々…魅力的なピースが散りばめられ、散らばったまま終わった感じです。登場人物はあくまで物語を進めるための記号で、御都合主義の小道具といった感じでした。ラスト、何か手応えを感じている様子の主人公に突っ込まずには居られない気持ちになりました。ノリと雰囲気で、ふわっと楽しめれば良いと思います。 | ||||
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<あらすじ>幻の蜂蜜を求めてギリシアの山奥へ向かった美貴たちは、不気味な廃院に迷い込む。その直後から、美貴たちやその周囲にまで、怪異な事件が度重なってしまう。現地の人間は悪魔の仕業だと言うが、果たして本当に悪魔の仕業なのか。かつて廃院に何が起こったのか。美貴たちは真相に迫っていく。 前半から中盤にかけての、廃村や廃院の描写が生々しく、実に不気味で恐ろしかった。 この筆力はさすがの一言。 「神鳥(イビス)」のようなホラーものなのか、サスペンスものなのかラストまでわからず、一気に読み進んだ。 ラストは作者ならではの重厚なテーマが横たわっており、深い読後感に浸れるとともに、登場人物たちの過去や、それぞれの弱さと強さに胸を打たれた。 やはりこの方は、宗教ものを書かせたら天下一品ですね。 | ||||
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<あらすじ>幻の蜂蜜を求めてギリシアの山奥へ向かった美貴たちは、不気味な廃院に迷い込む。その直後から、美貴たちやその周囲にまで、怪異な事件が度重なってしまう。現地の人間は悪魔の仕業だと言うが、果たして本当に悪魔の仕業なのか。かつて廃院に何が起こったのか。美貴たちは真相に迫っていく。前半から中盤にかけての、廃村や廃院の描写が生々しく、実に不気味で恐ろしかった。この筆力はさすがの一言。「神鳥(イビス)」のようなホラーものなのか、サスペンスものなのかラストまでわからず、一気に読み進んだ。ラストは作者ならではの重厚なテーマが横たわっており、深い読後感に浸れるとともに、登場人物たちの過去や、それぞれの弱さと強さに胸を打たれた。やはりこの方は、宗教ものを書かせたら天下一品ですね。 | ||||
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