砂漠の船
- 家族小説 (42)
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…と、思った。 面白いんだけど、苛々し過ぎたw これ、まだきっと分かってないよね… そして多分おそらく永遠に分からないんだと思う 若い身空で↑に気付いて行動した茜は天晴 しかしながら、他人の大事な物を手の届かないところに投げてしまうような性根は、多分その歳でやってるなら、「治らない」とも思ったりする。下手に「天才」だと「性根」が身に還る機会もまた多いだろうと この手は少々疲れるかな | ||||
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なぜ篠田節子が面白いのか? それは主人公の立っている位置がどんどんと崩れていく ところに 面白さがあるのだろう。 崩れ落ちていこうとする 主人公に踏み込んで、主人公は なぜなんだ。 オレは 何にも悪いことをしていないはずだ。 なんて 思うんですね。 でも 自分の生き方が ヒトに迷惑を かけるっていうことが いつもあることを気がつかない。 自分はいつも正しいことをしていると思い込んでいる。 この主人公 卓郎は なぜ奥さんと話をしないだろう。 決めつけてしまう場合が多い。息が詰まるなぁ。 卓郎は 一つの枠にとらわれていて 枠の中に 押し込めようとする 愚かさがある。 祖母 母 卓郎と嫁 娘 と 四代にわたる オンナの物語 になっている。 祖母は 田舎のかたくな 因習の中で 生活し、 それを不思議とも思わない。 リンゴの漬物 サツマイモ(本来ならば ジャガイモ) などを囲炉裏を前にしてかじる。生活の中心がそこにはある。 嫁いできた 母。 村の因習に対する行き詰った空気 自由に話もできない。 着飾ることもできない。 出稼ぎに出て どんなに苦しい仕事であってもこなし、 そして 自由にふるまい 服も派手なものをきることができる。 そのことの自由さを味わう。 都会の楽しさを知ることで 田舎がさらに厳しい状況を知る。 息の詰まるような 生活に 母は自らの命を 32歳で断つ。 そこに生まれた 卓郎 は 父親に 都会に行け と言われるが 自分は 田舎の生活に 憧憬がある。 家族だんらんの生活ができたら なんて楽しいだろう という 強い願望が その中にある。 おばあちゃんの生活が 家族だと思っている。 妻は卓郎の意見に逆らいながらも 従う。 チャンスがあったときにも そのチャンスを逃す。 卓郎は それは チャンス ではなく 使い捨てだと思っている。 あくまでも 地域に根差した生き方が本来のニンゲンの生き方だと思う。 常にステップアップしたいと思う妻。 パソコンも学ぼうとする。海外の派遣の仕事も 断らざるを得なくなる。 娘は 普通を常に装っているが、その中に秘められた才能が 開花するまえに つむぎ取られようとする。世の中は その才能を きちんと見ていた。 物語は 娘の自立で 大きく家庭が変化していく。 妻も娘も その中より飛び出したい。 それは 現代の イプセンの 人形の家 のような物語ではないかと思った。 専業主婦ではなく 共働きにしたのが物語を 確実なものにする。 どうも おカネが 回っていないのは不思議だ。 子供は 公立 ばかり行っているので。 家族が崩れるのは、経済的な問題が一番大きく その次が 異性問題ということなのだが どうも コドモ というのも 大きな問題になるんですね。 じっくり読んで 救い難い 現実。 真面目に生きるって あまりにもツライ。 | ||||
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貧しい東北の村で育ち、早稲田に進学してそこそこ幸せな就職をし結婚した 主人公が、あれあれというまに人生の転落を味わう小説です。 切なかったですね〜、何か。 だって主人公の男性は、不倫しかけても自制して家族の為に 出世の道を外れて。でもその自制心がキャリアウーマンの妻や 才能ある娘の桎梏となっていく。。。 私も結婚8年ですが、やっぱりね『理想の家族像』を強固に もつ夫や妻は、正直パートナーとしてものすごく困るんです。 だって自分の理想像に当てはまるか、当てはまらないかをいつも ○×で判断するわけでしょう? これは周りの人にとってはかなり辛い。 いつまでも絶対に到達できない『理想の家族像』に裁かれる訳だし。 夫も、妻も、娘もみんな孤独で。みんなモノローグで。 みんな自分の世界に相手を入れない。 誰と話してもコミュニケーションがとれない。 でも誰が悪いわけでもない、そして悲しい。 本を読んで、夫や娘の気持ちを大事にすることの 難しさを感じた一日でした。 | ||||
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篠田作品にしてはやや小粒。 しかし、現代の家族の心の隙間を良く描いていると思う。 いかにもいそうな、普通以上に家族の大切さ健全さを屈託無く表現する父。 家族のために自分を失いつつあることにうっすらとした不満を少しずつ、しかし確実に積もらせていく母。 クールで現実的だが自分を見つめることに実は一生懸命な娘。 次第に食い違っていく家族。そして団地の中の閉塞感。 このあたりはよく描いているが、ありがちとも言える。 新しいのは、その現代の家族と、父の親の世代の出稼ぎに出ていた両親の話を交錯させる部分だと思う。 出稼ぎで東京に出ていた両親の過去を子供がたどるというのも目新しかったし、 昔も今も団地や村に漂う「閉塞感」は変わらないのかと、思わせられる。 家族が抱える問題も、根本的には変わっていないのかも。 大好きな篠田節子なだけに、星3つとやや厳しい評価にしたが 悪くは無かった、と思う。(上から目線ですみません) | ||||
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篠田作品にしてはやや小粒。 しかし、現代の家族の心の隙間を良く描いていると思う。 いかにもいそうな、普通以上に家族の大切さ健全さを屈託無く表現する父。 家族のために自分を失いつつあることにうっすらとした不満を少しずつ、しかし確実に積もらせていく母。 クールで現実的だが自分を見つめることに実は一生懸命な娘。 次第に食い違っていく家族。そして団地の中の閉塞感。 このあたりはよく描いているが、ありがちとも言える。 新しいのは、その現代の家族と、父の親の世代の出稼ぎに出ていた両親の話を交錯させる部分だと思う。 出稼ぎで東京に出ていた両親の過去を子供がたどるというのも目新しかったし、 昔も今も団地や村に漂う「閉塞感」は変わらないのかと、思わせられる。 家族が抱える問題も、根本的には変わっていないのかも。 大好きな篠田節子なだけに、星3つとやや厳しい評価にしたが 悪くは無かった、と思う。(上から目線ですみません) | ||||
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