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神鳥〔イビス〕



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【この小説が収録されている参考書籍】
神鳥(イビス)
神鳥イビス (集英社文庫)

神鳥〔イビス〕の評価: 3.88/5点 レビュー 41件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 1~20 1/2ページ
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No.28:
(4pt)

朱鷺(英語名:ibis)に魅せられホラー

明治期の女流写生画家の幻想絵(花鳥絵)に魅せられた挿絵画家が、三文小説家と一緒に明治期の絵に描かれた朱鷺の痕跡を求めて、奥多摩の日原から鷹巣山に登る途中、幻想的な風景のなか幻の巨大な朱鷺
に襲われ、死に物狂いで小説家と共に留浦まで下りるホラー小説。山好きであれば、日原から稲村岩コースを経て、鷹巣山に登り、峰谷橋経由で留浦に下山するコースが頭に浮かぶ。切れのよい文体により怖さと美しさの共感を味わうことができる。
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No.27:
(4pt)

ヒッチコックの「鳥」

どんなホラーなのかと思って読んだが、直接の怖さとしてはヒッチコック映画の「鳥」を連想した。
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No.26:
(5pt)

最後に納得させてくれる完成度の高い娯楽作。

ホラー部分については、小松左京あたりが短編で書いていそうな発想です。
そういう意味では、篠田節子もSF的な発想を持った作家ですし、ストーリーテリングのうまさでも共通しています。
加えて、謎を追ってあちこち調べ回るという、ワクワクなプロットもこの作家の得意とするところ。
卑近なドラマ的部分も派手な映画さながらの手に汗握る部分も、引き込まれ読まされてしまいます。
そして、ハッピーエンドではないのに、ラストに力強い希望を示すところもすばらしい。
否定的なレビュアーが嫌う葉子と美鈴のキャラクターも、このためだったのかと見事に納得させられます。
同じ体験をしたであろう画家と映画監督の死の理由も、最後にしっかり納得させてくれます。
何もかもが計算された設定と展開だったことがわかるのです。
刺激的なホラーだけを求める人には物足りないかもしれませんが、総合的な娯楽小説としては完成度の高い傑作だと思います。
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No.25:
(5pt)

読後感の良さ

美鈴のキャラ造形はかなり厳しい。80年代青年誌的エロコメ風キャラとでもいいましょうか。
でも葉子さんの良さを出すにはこれくらいあけすけで可愛げのある相棒がいいのかな。
読んでいて、最後には彼のことも好きになってましたね。
朱鷺は脳内でモンハンのイヤンクックに変換されてしまった。
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No.24:
(4pt)

異次元世界の恐ろしさ。

一枚の絵の恐ろしさを発見した男女のカップルが、その絵を描いた画家の足跡を訪ねて東京近郊の山に入り込み、異次元の世界の怖さを死ぬほど味わうという小説ですが、面白く読みました。こんな経験は絶対にしたくないですが
作者はこれでもか・・と執拗に残酷に攻め立ててきます。トキの生態にも触れていますが興味深かったです。
 異次元の世界から現実世界に戻るところがやや物足りなさを感じましたがほっとしたことも事実です。
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4087485315
No.23:
(4pt)

探す手間が省ける。

本屋を探して無かった物が手に入ったのでよかったです。中古品でもきれいでした。値段が安くて良いと思いました。
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No.22:
(5pt)

呪われたら最後、逃れることができない恐怖を描いた第一級のホラー小説

現実と幻想を描く作者の手腕が見事で、物語に一気に引き込まれます。
国が力を入れて保護しようとしている絶滅寸前の儚げなあの鳥が、これほどまでの呪いをもたらすのかという恐怖と、呪われたら最後、そこから逃れることができないという恐怖がひしひしと伝わって来ます。

生物に襲われる人間を書くと篠田氏は本当に上手いです。「絹の変容」と同様に、無駄のない簡潔な文章で綴られた第一級のホラー小説です。
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No.21:
(4pt)

風景が見える気がする

雪山の風景や、絵の描写がとてもイメージしやすい。ホラーといってもただ単に怖いだけでなく、何かに打ち込む人物や、自分の生き方を探し求める人物から、「ちょっと自分も頑張ってみようか。」という勇気ももらえた。
後日談がやや唐突な展開な気がしたが、自分が主人公達だったら納得できる気もする。
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4087485315
No.20:
(5pt)

変化球の動物ホラー

本作で恐怖をもたらすのは絶滅した朱鷺の怨霊だ。
こう書くとB級ホラーの様だが、騙される事なかれ。本作は超絶の恐怖を運ぶ傑作である。
主人公は女性イラストレーターで、相棒は男性バイオレンス作家だ。死去した画家が残した絵の謎を追って、彼女たちは異世界に迷い込む。
ミクスチャーというジャンルがある。、80年代後半から90年代にかけて隆盛を極めたロックミュージックの一ジャンルである。ヒップホップの縦ノリとロックのファンクな要素が前面に押し出されていた。
本書はさながら、読むミクスチャーだ。導入部はミステリ、男女がいがみ合いながらも交流を深めていく様はラブストーリー、朱鷺の絶滅描写はSF、結末はホラーなのだ。
様々なジャンルが融合し、絶妙なバランスを保っている。簡単な様だが、作家に相当なテクニックがなければこういった作品は破綻し、つぎはぎの様な醜さを露呈してしまう。ページを開いた読者は主人公と共に複雑に絡み合った糸を一つ一つ解きほぐし、圧倒的なドライヴ感で結末まで一直線だ。夜は明け、小鳥が鳴いているかもしれない。
だが油断してはならない。主人公たちを結末で待ち構えているのは怨の一文字で書かれた真っ黒な恐怖と悪意、それとの対峙である。
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No.19:
(5pt)

悩殺された。

篠田小説のファンだが、その中でも一推し。謎解きの柱がしっかり一本通っているのがまず第一だが、それに付随するディテールがそれぞれに魅力を放っていて、そのオーラが半端ない。特に舞台となった場所は、訪れる前から私の憧れの場所となった。もちろん何度も足を運んでいる。私にとって比喩ではない「聖地」である。篠田作品の女性主人公に共通する魅力がこの主人公にもあるが、「またか」ではなく心から共感できる。私もかくありたい。
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No.18:
(5pt)

トキは人を喰いませんよ(映画の台詞)

全般的にバブルの香りもします。読んでいて懐かしい空気を感じる作品でした。近来のけものブームに乗っかってフレンズのみんなも読んでみたらどうかな?
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No.17:
(4pt)

大変面白い

大変面白く読めました。とても読みやすい文章で、疲れがないです。私も読み終わってから、大きな鳥の気配を感じたくらい。。ちょっとゾクッと来ましたね。なるほど、そういうこともありうるな。と思わせるものがありました。
飢餓というものはそれほどまでに恐ろしいのだなと。
欲を言うならば、最後がちょっと短かったかなと。2人がタタリ神から逃れられたのか。生き続けられたのかが分かれば、もっとスッキリしたかも?
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No.16:
(5pt)

弥勒に次ぐというか、ジャンル違いで最高傑作でしょう

篠田さんのホラーの中でもこれほどリアルなものはないでしょう。
20年も前に読んだ時には目の前にイビスが迫ってくるような怖さがありました。
それも総天然色で。
今回再読したら、美鈴と葉子のセリフの掛け合いを愉しむ余裕がありました。
こういう本はブックオフなどに売ってはいけませんね。
きっとまた読むことでしょう。
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No.15:
(4pt)

絶滅させられた種族の怨恨の空恐ろしさ

バイオレンス小説家とカバー絵を担当するイラストレーターがひょんなことから、100年前の朱鷺の絵に惹かれて怪しげな世界に迷い込んでしまう。一応ジャンルはホラー小説か。
この二人のキャラクターは、個性的でとても魅力的だった。徐々に真実に迫っていくたびに、不穏な感じが増してきてどうなるのだろうとハラハラした。

恨みや怪奇現象は大体の場合、個人の怨恨が中心だ。
しかし、たしかにある生き物が、種族を滅ぼされたとき、その恨みはその種族単位の怨恨になる。
いろいろなものを滅ぼしまくっている人間という種族には、どれだけの怨恨がからんでるのか、空恐ろしい。
展開的には、ちょっと強引かなとも思いつつ、ハッピーエンドでよかったと思った。
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No.14:
(5pt)

芸術作品から始まる物語。

八王子に勤務していたことのある地元作品と言えるかもしれない。

芸術作品から始まる物語。
芸術家が遭遇した事実を追体験する二人。

それまで越せなかった川を、共体験を支えに超える。
それまで斜めに構えてきた人生が前を向く時が来る。
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No.13:
(5pt)

引きずり込まれる。。。

読んだのはずいぶんと前なのですが、ホラーというジャンルに無理やり分類させていただいて、未だに不動の「1位」です。

読み終わってから当分のあいだ、すべての神経が毛羽立つほどの恐怖でした。
何かの物音ひとつが、許されないほど。
「凍りつく」という感覚を始めて味わいました。

これ以降、篠田節子さんの小説はすべて「買い」です。
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No.12:
(5pt)

傑作!

文句なしに楽しめた作品。
読む前は「タイムスリップ」という筋が妙にSFチックで、自分の好みに合うか疑問だったが、
いやあ、惹き込まれました。
特に奥多摩山中での事件のくだりはノンストップコースター状態。
怖いです。

一つ一つの伏線が、謎が解かれていく過程で見事に連なりを見せ、
パズルを解くかのようにピタリと嵌っていく様は、
一流のストーリーテラーとしての作者の真髄を見せられたようです。

作中の河野珠江のその「朱鷺図」は、フィクションであることはわかっていながらも、
一度見てみたいという気にさせるほど、確かなリアリティを持って存在する。
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No.11:
(5pt)

日常から非日常への滑らかな移行

デビュー作の「絹の変容」に比べると、設定がしっかりしていて、ストーリーに厚みもあり、作家としての進化を感じました。
 絶滅した朱鷺の、種としての怨念が明治期の絵画を通して現代人に向けられるという発想に興味をそそられます。ミスマッチなカップルとともに、読者は奥多摩の山麓から、いつの間にか魔境に誘い込まれます。
 サスペンス・ホラー小説としては、秀逸の出来だと思います。
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No.10:
(5pt)

怖くて美しく人を読まさせる本

まさに、篠田節子の筆力のなせる業というか。彼女の「美」への執念とも呼べる感性が一気にラストまで読まさせる。「読んだ」というより「読まされた」と言った表現が私にはぴったくる。
「ありえないだろう」と思いながらだんだん「現実」と「幻」の境が自分でもわからなくなっていった。
主人公2人のうちの「男性作家」がいわゆる「ヒーロー像」からはかけはなれているあたりが、また面白い。
篠田ファンならずとも一度読んで損はない作品だと思う。
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No.9:
(4pt)

幻想的で美しいホラー小説

自分の仕事に行き詰まりとマンネリを感じている女性イラストレーターの谷口葉子と、落ち目のバイオレンス小説作家美鈴慶一郎、明治時代の日本画家河野珠枝の「朱鷺飛来図」に魅了された二人は、怖いくらいに妖しい絵に隠された秘密と、女流画家の足跡を巡る取材へと出かけるが、そこで待っていたものは、血も凍るような恐ろしい世界だった。

前半、美術館から河野珠枝終焉の地の新潟、さらには佐渡島へと絵の謎を追っていく過程は、よくできたミステリを読んでいるよう。謎が深まっていき、いよいよその確信へと迫るため奥多摩の山奥へと向かう後半は、我慢していたものが一気に解き放たれたようにそれまでの現実世界とは違った異様な世界が一時にあふれかえり、読者を恐怖へと引きずり込んでしまいます。また、雪の中で咲くボタン、その中を舞い飛ぶ薄桃色の羽根を持つ巨大な鳥、真っ白な雪の上に飛び散る真っ赤な鮮血、鍋の中の桃色がかった薄い赤い汁の中に浮かぶ大根、いも、肉、などなど、恐ろしくも異様な美しさが妙に心に残りました。
下手にハッピーエンドで終らないところも良し。秀逸なホラー小説です。
神鳥イビス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:神鳥イビス (集英社文庫)より
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