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神狩り



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神狩りの評価: 3.60/5点 レビュー 60件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全60件 41~60 3/3ページ
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No.20:
(5pt)

SFを読む理由

SFを読む理由は何か?
それは僕にとっては70年代の山田正紀の作品にあるようなsence of wonderの為だ。
「神狩り」や「弥勒戦争」でのパラダイムの転換を突きつけられるような感覚。この「ハッとする」瞬間を感じるために僕はSFを、山田正紀を読む。
ミステリの書き手としても素晴らしいが、初期SF作品の瑞々しさはまさにevergreenだ。
神狩り (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫JA)より
4150309949
No.19:
(3pt)

思弁的に過ぎる。

気鋭の若者が書いたのだということが、読むだけで知れるSF小説。
どうにも思弁的な書き口が気にかかるが、それを苦にしない人には問題ないと思う。
面白いかと訊かれれば、尻切れトンボの感が強いため、微妙だと答えたい。
現実味こそないが、登場人物は生き生きしている。
趣味としての哲学が好きな人なら、一読してみては好いのではないだろうか。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.18:
(3pt)

続編あります。

発見された「古代文字」。このフレーズが気になって購入したのだが、内容はやや予想とは違う展開だった。何というか、もう少し古代文字をテーマにして「神」の存在が具体的に出てくる内容を勝手に想像していたからだ。だが、これがデビュー作とはすごい。「そこで終わってしまうのか?その先は?」というところで終わりなのだが、自分にとって幸いだったのは、続編の「神狩り2 リッパー」を先に購入していたことだ。それを読もうとしたが、まずは前作を読まないと・・・と思って購入したのがこの本だった。今、続編読破に取りかかっているが、これが分厚くてなかなか手強い。
神狩り (角川文庫 緑 446-1)Amazon書評・レビュー:神狩り (角川文庫 緑 446-1)より
4041446015
No.17:
(3pt)

続編あります。

発見された「古代文字」。このフレーズが気になって購入したのだが、内容はやや予想とは違う展開だった。何というか、もう少し古代文字をテーマにして「神」の存在が具体的に出てくる内容を勝手に想像していたからだ。だが、これがデビュー作とはすごい。「そこで終わってしまうのか?その先は?」というところで終わりなのだが、自分にとって幸いだったのは、続編の「神狩り2 リッパー」を先に購入していたことだ。それを読もうとしたが、まずは前作を読まないと・・・と思って購入したのがこの本だった。今、続編読破に取りかかっているが、これが分厚くてなかなか手強い。
神狩り (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫JA)より
4150309949
No.16:
(5pt)

デビュー作、というのがすごい

 随分、大物を見逃していたのだなーと痛感している。
 最初に手に入っちゃったのが「見えない風景」という短編集で、そちらも十分満足したんだけど、次はやっぱデビュー作でしょうと思って読んでみた。
 はっきり言って、こっちが好み。本読みとしては「言語」をここまで操ってもらうと、もうネコにまたたび状態。「神」という概念も、異端審問なんかが大好きで比較的そちら方面を読むのだが、とても新鮮だった。続編があるというので、楽しみである。
 贅沢を言えば、目玉の表紙の方が欲しかった(笑)。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.15:
(5pt)

天才はいる

デビュー作にしてこれほどの作品が書けるのか。しかも相手は神!! 絶対に勝てない敵に、戦いを挑むというストーリーは、あの昭和の時代を全て凝縮したという点で神曲に通ずるものがある。そういう小説を若干二十代の若者が書いたのだ。天才はいるのである。続く「襲撃のメロディ」も本作と並ぶ秀作だ。
神狩り (1975年) (日本SFノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:神狩り (1975年) (日本SFノヴェルズ)より
B000J98NV0
No.14:
(5pt)

天才はいる

デビュー作にしてこれほどの作品が書けるのか。しかも相手は神!! 絶対に勝てない敵に、戦いを挑むというストーリーは、あの昭和の時代を全て凝縮したという点で神曲に通ずるものがある。そういう小説を若干二十代の若者が書いたのだ。天才はいるのである。続く「襲撃のメロディ」も本作と並ぶ秀作だ。
神狩り (1975年) (日本SFノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:神狩り (1975年) (日本SFノヴェルズ)より
B000J98NV0
No.13:
(5pt)

ラストが、良いです。

山田正紀氏の作品の中で、一番好きなのは、これです。一つの解釈として、《グノーシス主義》的な解釈も、成り立つかも知れません。絶望的なムードの中で、最後に希望の光が射し込む所が、とても良いです。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.12:
(5pt)

天才山田正紀の鮮烈なデビュー作

SFはセンスオブワンダー(驚異の感覚)を楽しむものだと言われる。
価値の逆転、相対化が行われるのがSFである。
相対化ということは、絶対的なものを否定する思考に行き着く。
そこで「神狩り」というテーマもSFには現れる。
で、天才の山田正紀が、
デビュー作でいきなり神退治に挑戦した傑作がこの「神狩り」である。
神の存在に気付くキッカケが、
人間には理解出来ない、関係代名詞が13個も複合する謎の言語という導入部が巧い。
神が知的生命であるならば、思考能力がある筈である。
そして思考とは、言語記号の積み重ねである。
言語を離れた思考はありえないと認識している正しいSFである。
そして神は、超能力も使う。
ヒロイン・ユリアは、神に念動力で強姦されてしまう。
優れた言語能力と超能力は持っているが、
女にいたずらするのが大好きな野蛮な精神の持ち主が、
この作品で敵として出てくる神である。
悪魔としか思えないが、
キリスト教の神もマリアを処女懐妊させたということは、
超能力で犯したんだよね?w
下衆な悪党なのに、高貴な神と思い込んでる
超能力の持ち主を、主人公たちは倒せるのだろうか?
倒せませんw
で、続編もあります!
神狩り (角川文庫 緑 446-1)Amazon書評・レビュー:神狩り (角川文庫 緑 446-1)より
4041446015
No.11:
(5pt)

天才山田正紀の鮮烈なデビュー作

SFはセンスオブワンダー(驚異の感覚)を楽しむものだと言われる。

価値の逆転、相対化が行われるのがSFである。

相対化ということは、絶対的なものを否定する思考に行き着く。

そこで「神狩り」というテーマもSFには現れる。

で、天才の山田正紀が、

デビュー作でいきなり神退治に挑戦した傑作がこの「神狩り」である。

神の存在に気付くキッカケが、

人間には理解出来ない、関係代名詞が13個も複合する謎の言語という導入部が巧い。

神が知的生命であるならば、思考能力がある筈である。

そして思考とは、言語記号の積み重ねである。

言語を離れた思考はありえないと認識している正しいSFである。

そして神は、超能力も使う。

ヒロイン・ユリアは、神に念動力で強姦されてしまう。

優れた言語能力と超能力は持っているが、

女にいたずらするのが大好きな野蛮な精神の持ち主が、

この作品で敵として出てくる神である。

悪魔としか思えないが、

キリスト教の神もマリアを処女懐妊させたということは、

超能力で犯したんだよね?w

下衆な悪党なのに、高貴な神と思い込んでる

超能力の持ち主を、主人公たちは倒せるのだろうか?

倒せませんw

で、続編もあります!
神狩り (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫JA)より
4150309949
No.10:
(3pt)

なかなかのSF

 ハードというわけでもなく、普通に読める。神という存在に対し、言語学という立場からアプローチしていく、という方法論がまず素晴らしい。
 だが、後半の展開は少しあっさり。言語学をつきつめていく、もうちょっと高尚というか、学問的な戦いでせまっていってほしかった。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.9:
(2pt)

残念な出来

神という存在を認めるのに、13重の関係代名詞と2つの論理記号しか持た
ない言語の存在を前提としていますが、それだけで神を認めてしまうの
は強引な気がします。
特に、その言語の解読は不完全なものでしかなく、推測に過ぎないため
論拠としては弱いと感じました。登場人物が死んでいく理由も「神」の
一言で片付けられるのは、ちょっと勿体無い。
神が見えるという霊能者の存在を付加しても、その存在を認めてしまう
のはやや無理があると思いました。
主人公が科学者であるなら、安易に神を信じるのではなく、もう少し理
論の通った存在証明が欲しかったです。
また「高次元の存在である神に人間のロジックが当てはまるとは限らな
い」とあるのに、作中の登場人物は神を人間と同等に扱っている点も気
になりました。
作品のテンポは非常に良い。しかし、逆に言えば描写不足ともいえる。
特に言語学や哲学に関する専門用語の説明が不足していたので、その点
はもっと説明がほしいところでした。
全体として読みやすい作品であるが、謎が謎のままで完結していない点
と、あとがきを読むと不快になる点は大きなマイナスであろう。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.8:
(2pt)

面白い・・・かな?

名作SF小説というのは、1・まず人を驚かせるような着想があって、2・その着想にリアリティーを与える緻密さがあって、3・さらにそれを活かしたストーリー展開がある、というのが定石だと思う。
 この小説の場合、タイトルにもある「神」の存在と、その根拠について言語学から迫っていく着想は素晴らしいと思う。上で言えば、最初の1と2は満たしている。だが、その後の展開がいまいち。どころか、霊能力者のようなアヤシゲな存在がどんどん出てきて、せっかく前半で構築したリアリティーをスポイルしてしまう。
 たとえば、ジュラシックパークの後半半分が、霊能力者と恐竜がひたすらケンカする話だったらどうだろう。琥珀から恐竜を復活させる素晴らしい着想にもかかわらず、ジュラシックパークは名作とはいわれていなかったと思うんだけど、この小説は、丁度そんな感じです。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.7:
(5pt)

神とは論理を超えた存在か?

20年ぶりくらいで再読しました。
細かいストーリーは忘れていましたが、再読した今回も期待に違わず楽しむことが出来ました。
本作品が時代によって風化せず現在も読み継がれている理由は、いろいろあると思いますが、一つは「神」という存在の根拠作りが巧みであったことだと思いました。2つしか論理記号を持たない、13個の入り組んだ関係代名詞を駆使する言語を駆使する存在。人間の論理可能なレベルを超えた存在として、「神」を定義づけることによって、テクノロジーがいくら進歩しても到達不可能な存在としての神の姿が読む人に時代を問わず強い印象を残すのではないでしょうか。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.6:
(3pt)

ぅん。

この本にあったのは、学校の課題で読んでレポートを書けと言われて購入したのがきっかけです。見た感じの第一印象は難しそうで最後まで読めるかな?でしたが、意外とテンポがよくて読みやすく、あたしはスラスラと1日で読むことができました。何より衝撃だったのは、「神」の書かれ方。あたしの中での神のイメージといえば『万能で、万人を愛していて、慈悲と慈愛に満ちている』みたいな感じだったんですが、この作品の中では全然違った感じで書かれていて、こんな風に書く人もいるんだなと新しい発見をした気分でした。結構難しい単語や話が出てくるので、本を読みなれない人には厳しいかもしれません。が、この本は読む価値があるとあたしは思います。
神狩り (角川文庫 緑 446-1)Amazon書評・レビュー:神狩り (角川文庫 緑 446-1)より
4041446015
No.5:
(3pt)

ぅん。

この本にあったのは、学校の課題で読んでレポートを書けと言われて購入したのがきっかけです。
見た感じの第一印象は難しそうで最後まで読めるかな?でしたが、意外とテンポがよくて読みやすく、あたしはスラスラと1日で読むことができました。
何より衝撃だったのは、「神」の書かれ方。
あたしの中での神のイメージといえば『万能で、万人を愛していて、慈悲と慈愛に満ちている』みたいな感じだったんですが、この作品の中では全然違った感じで書かれていて、こんな風に書く人もいるんだなと新しい発見をした気分でした。
結構難しい単語や話が出てくるので、本を読みなれない人には厳しいかもしれません。
が、この本は読む価値があるとあたしは思います。
神狩り (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫JA)より
4150309949
No.4:
(5pt)

「神」とは?

神をテーマにSFとして超一級品に仕上げた作品。そして、SFマガジンに一挙掲載、という新人としては快挙のデビューを飾った伝説的作品。青春小説としても読めるだろう。男達の生きざま(戦い)は熱く感動を誘う。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.3:
(5pt)

日本のSF小説界に名を残す大傑作

弥生時代初期の古墳でみつかった、模様のような不思議な古代文字。解読をはじめると、やはり文字らしいがとても人間には使えないようなシロモノ、使えるとしたら人とはまるで違う生物、強いてあげるならばそれは「神」。古代文字は神から人間へのメッセージなのか?度重なる妨害にあいながら、神を狩り出す作業がはじまった!日本のSF小説界に名を残す大傑作、しかも作者の処女作というのだから驚きです。神は存在するのか?存在するのならその役割は?人間との関係は?全能といわれる神に人は立ち向かえるのか?さまざまな疑問が出され、それが少しずつ明らかにされていくにつれ、ほとんどの人が持っているであろう、神とは人を導き見守っていてくれるものという概念が覆されていくさまはまさに爽快、それがだんだんと恐怖に変わってきて・・・、小説とはいえ背筋に寒気を覚えます。結末が尻切れトンボのようでちょっと不満も残ったのですが、超大作の続編が書かれているとのこと。ここまで広げた大風呂敷、いったいどのような幕切れになるのか、とても楽しみです。
神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫 JA (88))より
4150300887
No.2:
(4pt)

人類恒久の主題に挑む

 今後永遠に未完の傑作たるべき作品。作家・山田正紀の名が初めて世に出た作品であることに、ここで復刊されるまでひどく入手困難だったことも加えてか、伝説的どころか幻の作品とまで言われるのを耳にした(さすがにそれは言い過ぎだ、その句を冠すならむしろ80年代「最後の敵」こそしかるべきだろう。かのSF大賞受賞作は未だに絶版のままだ)が、詩性と劇性を巧みに兼ね合わせたこの筆致(こんな言葉で表現しきれているか)はデビュー作とはいえ完成した作家のそれだ。 個人的にはあのプロローグはない方がいい。主人公はゲキガ世代と言うべきか、劣等感を乗り越えてある程度まで自分の力で這い上がってきた若者という感じでイジケかたすらも共感できた。文体も読みやすい(その理由のひとつといえると思うが登場人物に借り物が多い。小松左京作品で見たような人たちがぞろぞろ出てきたと思えば、あの芳村老人てドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」のゾシマ長老がモデルでは)。だがこの作品を何より特長づけるのは「古代文字」という人間の論理レベルを上を行く存在とそれをとっかかりとして感知される「神」の存在だ。いまだ絶大な影響力をもって人間を支配し、その恐ろしさを見せ付けるように後半「かれ」に近づこうとした者たちが見せしめのようにズバズバ殺されていく。テンポが速すぎてか安易な描写も見えるが、絶対者を目にしほぼ死を覚悟しながらも戦いを放棄しないことを誓う第三章の思いつめた空気も「神狩り」の魅力だ。 聖書では神は自分に似せて人を造ったとあるが現在神はどんな姿をしているのか、即ち2000年代が舞台の「神狩り」はどういう描かれ方をするべきなのか。その名で呼ばれる不文律が作中にあるような「渇き」を源流としているなら、人が人である限り30年どころか未来永劫格闘し続けるべきテーマなのかもしれない。
神狩り (角川文庫 緑 446-1)Amazon書評・レビュー:神狩り (角川文庫 緑 446-1)より
4041446015
No.1:
(4pt)

人類恒久の主題に挑む

今後永遠に未完の傑作たるべき作品。作家・山田正紀の名が初めて世に出た作品であることに、ここで復刊されるまでひどく入手困難だったことも加えてか、伝説的どころか幻の作品とまで言われるのを耳にした(さすがにそれは言い過ぎだ、その句を冠すならむしろ80年代「最後の敵」こそしかるべきだろう。かのSF大賞受賞作は未だに絶版のままだ)が、詩性と劇性を巧みに兼ね合わせたこの筆致(こんな言葉で表現しきれているか)はデビュー作とはいえ完成した作家のそれだ。
 個人的にはあのプロローグはない方がいい。主人公はゲキガ世代と言うべきか、劣等感を乗り越えてある程度まで自分の力で這い上がってきた若者という感じでイジケかたすらも共感できた。文体も読みやすい(その理由のひとつといえると思うが登場人物に借り物が多い。小松左京作品で見たような人たちがぞろぞろ出てきたと思えば、あの芳村老人てドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」のゾシマ長老がモデルでは)。だがこの作品を何より特長づけるのは「古代文字」という人間の論理レベルを上を行く存在とそれをとっかかりとして感知される「神」の存在だ。いまだ絶大な影響力をもって人間を支配し、その恐ろしさを見せ付けるように後半「かれ」に近づこうとした者たちが見せしめのようにズバズバ殺されていく。テンポが速すぎてか安易な描写も見えるが、絶対者を目にしほぼ死を覚悟しながらも戦いを放棄しないことを誓う第三章の思いつめた空気も「神狩り」の魅力だ。
 聖書では神は自分に似せて人を造ったとあるが現在神はどんな姿をしているのか、即ち2000年代が舞台の「神狩り」はどういう描かれ方をするべきなのか。その名で呼ばれる不文律が作中にあるような「渇き」を源流としているなら、人が人である限り30年どころか未来永劫格闘し続けるべきテーマなのかもしれない。
神狩り (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:神狩り (ハヤカワ文庫JA)より
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