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蛇棺葬
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蛇棺葬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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先日「凶宅」を読み、他の方のレビューからこの「蛇棺葬」と「百蛇堂」を先に読まないといけなかったのを知りました。「凶宅」は確かに何かよくわからない部分が残ってしまったという読後感で、今回こちらを読んで”過去にこういうことが起きていて、他にもいろいろいわくがある土地だったんだ”ということがわかり、少し腑に落ちた気がします。 ただここへきて、ひょっとして三津田氏の作品は好みじゃないかもしれない・・と思い始めました。スティーヴン・キングの時と似ています。確かに怖い、ぞっとするほどおぞましい、よくこんな話を思いつくなと思うほどよく考え練られている、最初はその怖さ、話の奇抜さに夢中になるのですが、これでもか、まいったかというような毒々しさや盛り上げ方がだんだんと作為的に感じるようになり、鼻についてくるのです。キングの場合は5冊ほど読んでそのドギツサに飽きてしまいました。 たとえば平居貞一氏の静かにじわじわ迫ってくるような怖さ、英国怪奇小説の上品とも言える香り高い恐怖などからは遠く、むやみやたらと話を盛り上げようとしているというか。 力作には違いないと思います。「百蛇堂」は続けて読むつもりです。そして「凶宅」もその後で再度読み返してみようかと。そうしたら全体像が見えてくるでしょうか。 | ||||
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レビューを読んで購入しましたが、わたしには語り口が冗長に感じられて入り込めませんでした。残念。 | ||||
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五歳になった私は父に連れられ、その実家である百巳家へとやってきた。……やがて年老いた祖母が急死し、百巳家に伝わる葬送百儀礼が執り行われることになった。だがその最中、喪主として百蛇堂にこもった父が、密室状態の堂内から忽然と姿を消してしまったのだ……。 ……それから三十年近くが過ぎ、義母を看取るために私は再び百巳家へと戻ってきた。そして私は、かつての父と同じように、義母の遺体とともに百蛇堂にこもることになったのだが…… 『』、『』に続く<三津田信三シリーズ>の作品ですが、本書に”三津田信三”は登場せず、”私”の体験談を綴ったものとなっています。『』に続く作中作の位置づけとなっており、作品に密接な関わりを持つので、必ず本書から通読するようご注意ください。 さて、作品の内容は「前話 百巳家の日々」と題された幼少期の思い出と、年を経て百巳家に帰還した際の葬送の顛末を描いた「後話 百巳家の葬送」の二部構成となっています。 前半の「前話 百巳家の日々」は、絶大な権力を持つ百巳家を中心とした田舎の村落の何とも言えぬねっとりとした空気感、百巳家にまつわる気味の悪い風習の数々、そして絶対に上ってはならないという百々山にまつわるエピソード。これらを重厚に記述することで、その後の物語のホラーとしての”土台”を構築している印象です。そして中心となるのは、百巳家の中にあって最大の禁忌とされている百蛇堂。“私”がそこに迷い込んで恐るべきものに遭遇する場面の恐怖は特筆ものですし、密室状況からの父親の消失という怪事件は、直接的な恐怖を与えるものではないとはいえ、百蛇堂という“場”の忌まわしさを印象づけるに十分なエピソードです。 後半の「後話 百巳家の葬送」では、百巳家を離れて成長した“私”が、三十年近くの時を経て再び百巳家を訪れることになります。”私”が大人になっているぶん怖さ自体は薄まっているように感じられますが、“私”自身が喪主として百蛇堂にこもる段階になるとさすがに恐怖を禁じ得ません。義母の遺体とともに百蛇堂で一晩を過ごすというだけでも壮絶ですが、そこにかつての“私”自身の恐怖体験と父親の消失事件がオーバーラップすることで、読者の感じる恐怖も実に凄まじいものになっています。そして、再び不可解な消失事件が発生するのですが……。 文庫版である本書はノベルス版と違い、謎解き要素が削除されており一種の“実話怪談”として完結しています。いずれにしても、本書単独でも楽しめるとはいえ、『』と併せて読むべき作品です。 | ||||
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元の新書判がどうなっていたのかわかりませんが、改稿後の本書は完全なホラー小説です。 とりあえずこんな葬式の喪主になるのは勘弁して欲しいと思った一冊でした。 マーモウドンが正体不明すぎて怖すぎます。 | ||||
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三津田先生の作品では5本の指に入るホラー度の高い作品です。 かなり良い出来の作品ですよ。 | ||||
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「作者不詳」に比べるとミステリー味は薄いのですが、その分ホラー風味はたっぷりで、非常に濃厚です。それなのに、ちゃんと本格ミステリの要素も入っているとは・・・わざと(?)普段は使わないような漢字を多用していて少し読みにくいのが難点ですが、それも気にならない程物語に引き込まれました。次の「百蛇堂」が本作の後日談らしいので、早く読まねば。 | ||||
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「作者不詳」に比べるとミステリー味は薄いのですが、 その分ホラー風味はたっぷりで、非常に濃厚です。 それなのに、ちゃんと本格ミステリの要素も入っているとは・・・ わざと(?)普段は使わないような漢字を多用していて 少し読みにくいのが難点ですが、それも気にならない程物語に引き込まれました。 次の「百蛇堂」が本作の後日談らしいので、早く読まねば。 | ||||
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物語にはっきりとした解決を求める方・「ホラーかミステリかはっきりしろ」という方には、お薦め出来ないかもしれません。不透明であるがゆえの恐怖。理解を拒む故の釈然としない気分の悪さ。そういったものを楽しめる方には、魅力ある一冊だと思います。所謂推理ものとしての部分は「とってつけたような」印象もありますが、続巻の『百蛇堂・怪談作家の語る話』の中で、それは新たな恐怖を誘うエピソードとなります。この『蛇棺葬』を隅から隅まで読んだ後で『百蛇堂』を読めば、或いは本の半ばで、主人公も気づかない「真実」に思い至れるかもしれません。そういう意味では、この本は上質なホラーであると同時に、やはりミステリでもあります。触れてはならない禁忌の「百蛇堂」足を踏み入れた人間を“何か”に変えてしまう山。逃れられない因縁を抱えた旧家。封印された幼い日の記憶。何を恐れているのかもわからないまま逃げ続け、ふと気づけば同じ場所でより深くなる闇の中に立ちすくむ。そんな本です。 | ||||
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物語にはっきりとした解決を求める方・「ホラーかミステリかはっきりしろ」という方には、お薦め出来ないかもしれません。 不透明であるがゆえの恐怖。理解を拒む故の釈然としない気分の悪さ。そういったものを楽しめる方には、魅力ある一冊だと思います。所謂推理ものとしての部分は「とってつけたような」印象もありますが、続巻の『百蛇堂・怪談作家の語る話』の中で、それは新たな恐怖を誘うエピソードとなります。この『蛇棺葬』を隅から隅まで読んだ後で『百蛇堂』を読めば、或いは本の半ばで、主人公も気づかない「真実」に思い至れるかもしれません。そういう意味では、この本は上質なホラーであると同時に、やはりミステリでもあります。 触れてはならない禁忌の「百蛇堂」 足を踏み入れた人間を“何か”に変えてしまう山。 逃れられない因縁を抱えた旧家。封印された幼い日の記憶。 何を恐れているのかもわからないまま逃げ続け、ふと気づけば同じ場所でより深くなる闇の中に立ちすくむ。そんな本です。 | ||||
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