■スポンサードリンク
蛇棺葬
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
蛇棺葬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
先日「凶宅」を読み、他の方のレビューからこの「蛇棺葬」と「百蛇堂」を先に読まないといけなかったのを知りました。「凶宅」は確かに何かよくわからない部分が残ってしまったという読後感で、今回こちらを読んで”過去にこういうことが起きていて、他にもいろいろいわくがある土地だったんだ”ということがわかり、少し腑に落ちた気がします。 ただここへきて、ひょっとして三津田氏の作品は好みじゃないかもしれない・・と思い始めました。スティーヴン・キングの時と似ています。確かに怖い、ぞっとするほどおぞましい、よくこんな話を思いつくなと思うほどよく考え練られている、最初はその怖さ、話の奇抜さに夢中になるのですが、これでもか、まいったかというような毒々しさや盛り上げ方がだんだんと作為的に感じるようになり、鼻についてくるのです。キングの場合は5冊ほど読んでそのドギツサに飽きてしまいました。 たとえば平居貞一氏の静かにじわじわ迫ってくるような怖さ、英国怪奇小説の上品とも言える香り高い恐怖などからは遠く、むやみやたらと話を盛り上げようとしているというか。 力作には違いないと思います。「百蛇堂」は続けて読むつもりです。そして「凶宅」もその後で再度読み返してみようかと。そうしたら全体像が見えてくるでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
残念ながら、驚くほど合いませんでした。 本当に三津田作品なのかと疑うレベル。 どうしてこれほど合わないのか気になるので、一応続きの百蛇堂も読んではみますが、かなり不安。 民俗学的に葬儀のしきたりなどは興味深く読めましたが、理不尽な怖さとか因縁というと他著者のぼぎわんが来るシリーズの方がよほど怖いと感じました。 黒面の狐という新しいシリーズを先日読み終えたばかりですが、そちらは続きを早く読みたくなりましたので、三津田信三の進化過程を今回垣間見ているんだということで心を落ち着けます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
レビューを読んで購入しましたが、わたしには語り口が冗長に感じられて入り込めませんでした。残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
三津田信三さんという怪奇小説作家がいるらしいと知って、読んでみました。「頭三会」絡みの「家」三部作は、小野不由美さんの『残穢』には遠く及ばないなあと思いつつも、何とか読み切りました―でも、またもう一度読もうとまではまったく思えませんでした。そして本作に取り掛かりました。しかし、78ページで遂に力尽きました。よってあとの258ページは目を通してもいません。 小学生の時に平井呈一先生訳の小泉八雲の『怪談』を読んで以来、半世紀以上にわたって古今東西の怪談・怪奇小説を読んできました。後半は馬鹿馬鹿しい怪物ものになるスティーヴン・キングの『霧』も、大時代でくたびれるポオ小説全集(創元推理文庫)も、一応は読みました…どちらも手元に置く価値を感じられず手放したけれど…。しかし、あまりの冗長さに途中で断念したのは本作が初めてでした。「怪談・怪奇小説さえ読んでいればとりあえず最高に幸せ」というこの私が、読み進められなかったのです。全部を読んでいないので、内容について評価する資格はありません。よって星は3つにしました。あくまでそういう意味合いの3つです。 この世には他に、すばらしい怪談・怪奇小説が山のようにあります。怪奇愛好家諸氏は、貴重な人生の読書時間を有効に使い、他の本当に優れた作品を熟読玩味して頂きたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
五歳になった私は父に連れられ、その実家である百巳家へとやってきた。……やがて年老いた祖母が急死し、百巳家に伝わる葬送百儀礼が執り行われることになった。だがその最中、喪主として百蛇堂にこもった父が、密室状態の堂内から忽然と姿を消してしまったのだ……。 ……それから三十年近くが過ぎ、義母を看取るために私は再び百巳家へと戻ってきた。そして私は、かつての父と同じように、義母の遺体とともに百蛇堂にこもることになったのだが…… 『』、『』に続く<三津田信三シリーズ>の作品ですが、本書に”三津田信三”は登場せず、”私”の体験談を綴ったものとなっています。『』に続く作中作の位置づけとなっており、作品に密接な関わりを持つので、必ず本書から通読するようご注意ください。 さて、作品の内容は「前話 百巳家の日々」と題された幼少期の思い出と、年を経て百巳家に帰還した際の葬送の顛末を描いた「後話 百巳家の葬送」の二部構成となっています。 前半の「前話 百巳家の日々」は、絶大な権力を持つ百巳家を中心とした田舎の村落の何とも言えぬねっとりとした空気感、百巳家にまつわる気味の悪い風習の数々、そして絶対に上ってはならないという百々山にまつわるエピソード。これらを重厚に記述することで、その後の物語のホラーとしての”土台”を構築している印象です。そして中心となるのは、百巳家の中にあって最大の禁忌とされている百蛇堂。“私”がそこに迷い込んで恐るべきものに遭遇する場面の恐怖は特筆ものですし、密室状況からの父親の消失という怪事件は、直接的な恐怖を与えるものではないとはいえ、百蛇堂という“場”の忌まわしさを印象づけるに十分なエピソードです。 後半の「後話 百巳家の葬送」では、百巳家を離れて成長した“私”が、三十年近くの時を経て再び百巳家を訪れることになります。”私”が大人になっているぶん怖さ自体は薄まっているように感じられますが、“私”自身が喪主として百蛇堂にこもる段階になるとさすがに恐怖を禁じ得ません。義母の遺体とともに百蛇堂で一晩を過ごすというだけでも壮絶ですが、そこにかつての“私”自身の恐怖体験と父親の消失事件がオーバーラップすることで、読者の感じる恐怖も実に凄まじいものになっています。そして、再び不可解な消失事件が発生するのですが……。 文庫版である本書はノベルス版と違い、謎解き要素が削除されており一種の“実話怪談”として完結しています。いずれにしても、本書単独でも楽しめるとはいえ、『』と併せて読むべき作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
元の新書判がどうなっていたのかわかりませんが、改稿後の本書は完全なホラー小説です。 とりあえずこんな葬式の喪主になるのは勘弁して欲しいと思った一冊でした。 マーモウドンが正体不明すぎて怖すぎます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
三津田先生の作品では5本の指に入るホラー度の高い作品です。 かなり良い出来の作品ですよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
京極夏彦を意識しているかのような文章が若干、鼻についた。無理に難解にしているような印象を受けたので。 この作品はホラー小説なのだろうが、肝心のホラーの部分がまるで怖くなかった。怖がらせようと必死になって書いているんだな、と入り込めず冷めながら読んでしまったので。最後らへんに出てきたミステリーっぽい展開には素直に納得できなかった。推理に矛盾がありすぎる。謎を放り投げっぱなしにしたまま終わるラストもいかがなものかと…。ラスト間際で唐突にエロ描写が入ったことにも不自然さを感じたし。完成度が高くない作品といった印象。結局、うまくまとめられませんでした、すいません、と作者自身やっつけ仕事をしてしまった感があるのではないだろうか。そう邪推せざるをえない出来。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
京極夏彦を意識しているかのような文章が若干、鼻についた。無理に難解にしているような印象を受けたので。 この作品はホラー小説なのだろうが、肝心のホラーの部分がまるで怖くなかった。怖がらせようと必死になって書いているんだな、と入り込めず冷めながら読んでしまったので。 最後らへんに出てきたミステリーっぽい展開には素直に納得できなかった。推理に矛盾がありすぎる。 謎を放り投げっぱなしにしたまま終わるラストもいかがなものかと…。ラスト間際で唐突にエロ描写が入ったことにも不自然さを感じたし。 完成度が高くない作品といった印象。 結局、うまくまとめられませんでした、すいません、と作者自身やっつけ仕事をしてしまった感があるのではないだろうか。そう邪推せざるをえない出来。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
参考文献を見ると、この話を書くためにかなり学術的下調べをしていることが分かる。そして本文にも現地調査のあとがうかがえる箇所がたくさんあってひとつの民族学本としても楽しめた。そして確かに旧家と言われる家の歴史は多かれ少なかれ周りの人たちの犠牲や羨望・嫉妬・妬み・差別感が縦横無尽にからみあっていることを肌で感じる。その肌感覚を劇画的に描いている本である。蛇に対する根源的なイメージは説明されなくても、われわれの体の奥底に共通の感覚としてうごめいていることが分かる。ミステリーというよりも学術書として十分楽しめた。ミステリーとしての形としては説明が多すぎ、また文体や表現が画一的でが甘い気がするから作者の真の意図は別のところにある気がする。作者の他の本を読破して彼の真意を見つける方がミステリアスかもしれない! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
参考文献を見ると、この話を書くためにかなり学術的下調べをしていることが分かる。そして本文にも現地調査のあとがうかがえる箇所がたくさんあってひとつの民族学本としても楽しめた。そして確かに旧家と言われる家の歴史は多かれ少なかれ周りの人たちの犠牲や羨望・嫉妬・妬み・差別感が縦横無尽にからみあっていることを肌で感じる。その肌感覚を劇画的に描いている本である。蛇に対する根源的なイメージは説明されなくても、われわれの体の奥底に共通の感覚としてうごめいていることが分かる。ミステリーというよりも学術書として十分楽しめた。ミステリーとしての形としては説明が多すぎ、また文体や表現が画一的でが甘い気がするから作者の真の意図は別のところにある気がする。作者の他の本を読破して彼の真意を見つける方がミステリアスかもしれない! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「作者不詳」に比べるとミステリー味は薄いのですが、その分ホラー風味はたっぷりで、非常に濃厚です。それなのに、ちゃんと本格ミステリの要素も入っているとは・・・わざと(?)普段は使わないような漢字を多用していて少し読みにくいのが難点ですが、それも気にならない程物語に引き込まれました。次の「百蛇堂」が本作の後日談らしいので、早く読まねば。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「作者不詳」に比べるとミステリー味は薄いのですが、 その分ホラー風味はたっぷりで、非常に濃厚です。 それなのに、ちゃんと本格ミステリの要素も入っているとは・・・ わざと(?)普段は使わないような漢字を多用していて 少し読みにくいのが難点ですが、それも気にならない程物語に引き込まれました。 次の「百蛇堂」が本作の後日談らしいので、早く読まねば。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
数行の内容レビューから日本の土着的な因習にからむ怪奇譚を期待したのですが…幼少時代から少年時代、あまり記憶がないと言いながら百巳家での少年時代の回想は事細かく、百蛇堂の闇の場面など読者を怖がらせようと言葉の羅列が繰り返され恐怖感より苛立ちを感じてしまう。それに行ってはいけない場所に不自然に何度も行ったり、ワープロ原稿の為か、意図的に雰囲気を出したい為か必要以上の漢字変換がさらに読む気を削いでしまう。後半部になると、数十年ぶりに村に戻った主人公は、友人宅を思い出せないでいる。前半部の回想は、その後全て思い出してからなのか、微細に友人宅を回想してるが・・。さらに突然怪奇譚は古典的探偵推理小説に変わり、トリックを暴いたり、それでもホラー味を残したりしながら唐突に終わる。前半部の友人たちのその後は後半部一言も触れられず、それまで繰り返し語られた恐怖や疑問もうやむやのままわからずしまい。読者にいろいろな結論を求めるでもなく、ストーリーが破綻し何も残らない本といってもいい。作者、編集者は、この本を本当に納得して出版したのか多いに疑問が残る。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
数行の内容レビューから日本の土着的な因習にからむ怪奇譚を期待したのですが… 幼少時代から少年時代、あまり記憶がないと言いながら百巳家での少年時代の回想は事細かく、 百蛇堂の闇の場面など読者を怖がらせようと言葉の羅列が繰り返され恐怖感より苛立ちを感じてしまう。 それに行ってはいけない場所に不自然に何度も行ったり、ワープロ原稿の為か、意図的に雰囲気を出したい為か必要以上の漢字変換がさらに読む気を削いでしまう。 後半部になると、数十年ぶりに村に戻った主人公は、友人宅を思い出せないでいる。 前半部の回想は、その後全て思い出してからなのか、微細に友人宅を回想してるが・・。さらに突然怪奇譚は古典的探偵推理小説に変わり、トリックを暴いたり、それでもホラー味を残したりしながら唐突に終わる。 前半部の友人たちのその後は後半部一言も触れられず、それまで繰り返し語られた恐怖や疑問もうやむやのままわからずしまい。 読者にいろいろな結論を求めるでもなく、ストーリーが破綻し何も残らない本といってもいい。作者、編集者は、この本を本当に納得して出版したのか多いに疑問が残る。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語にはっきりとした解決を求める方・「ホラーかミステリかはっきりしろ」という方には、お薦め出来ないかもしれません。不透明であるがゆえの恐怖。理解を拒む故の釈然としない気分の悪さ。そういったものを楽しめる方には、魅力ある一冊だと思います。所謂推理ものとしての部分は「とってつけたような」印象もありますが、続巻の『百蛇堂・怪談作家の語る話』の中で、それは新たな恐怖を誘うエピソードとなります。この『蛇棺葬』を隅から隅まで読んだ後で『百蛇堂』を読めば、或いは本の半ばで、主人公も気づかない「真実」に思い至れるかもしれません。そういう意味では、この本は上質なホラーであると同時に、やはりミステリでもあります。触れてはならない禁忌の「百蛇堂」足を踏み入れた人間を“何か”に変えてしまう山。逃れられない因縁を抱えた旧家。封印された幼い日の記憶。何を恐れているのかもわからないまま逃げ続け、ふと気づけば同じ場所でより深くなる闇の中に立ちすくむ。そんな本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語にはっきりとした解決を求める方・「ホラーかミステリかはっきりしろ」という方には、お薦め出来ないかもしれません。 不透明であるがゆえの恐怖。理解を拒む故の釈然としない気分の悪さ。そういったものを楽しめる方には、魅力ある一冊だと思います。所謂推理ものとしての部分は「とってつけたような」印象もありますが、続巻の『百蛇堂・怪談作家の語る話』の中で、それは新たな恐怖を誘うエピソードとなります。この『蛇棺葬』を隅から隅まで読んだ後で『百蛇堂』を読めば、或いは本の半ばで、主人公も気づかない「真実」に思い至れるかもしれません。そういう意味では、この本は上質なホラーであると同時に、やはりミステリでもあります。 触れてはならない禁忌の「百蛇堂」 足を踏み入れた人間を“何か”に変えてしまう山。 逃れられない因縁を抱えた旧家。封印された幼い日の記憶。 何を恐れているのかもわからないまま逃げ続け、ふと気づけば同じ場所でより深くなる闇の中に立ちすくむ。そんな本です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!