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硝子のハンマー
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硝子のハンマーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全147件 101~120 6/8ページ
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古典的な密室殺人を用いつつも、防犯カメラや介護ロボットなどの現代的な要素を取り入れた新本格推理小説の傑作。 シャーロック・ホームズの長編を彷彿させるような二部構成をとっている点も“貴志祐介らしさ”を演出するのに一役買っているように思う。 前編では女弁護士と探偵役の防犯コンサルタント(実は泥棒!?)が密室殺人のトリックに挑むというハウダニット(トリック解明)がメイン。 ここでは捨てトリックが多数出てきますが、どれもよく出来ており感心します。 変わって後半では『青の炎』のテイストを取り入れており、犯人の殺人へ至る動機が判明する、言わばホワイダニット(動機解明)がメインになる。 犯人に感情移入をし、同情すること間違い無しですw 今更ながらコナン・ドイルの用いたこの手法は実によく出来ていると今作を読んで感じました……。 | ||||
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話が長くて読むのにとても時間がかかってしまった。介護ロボット「ルピナスV」や介護ザルが犯罪に使われた可能性について事細かに描いていくのは大変な労力だと思うが、検証していく様子を読み進めるのは大変だった。そのわりには真相は意外とあっさりとしていてちょっと物足りなかった。犯人の過去の事情には同情できるが、あえて殺人を犯す必要があったのかというのも疑問に残る。また、結局、社長が死んでいた部屋で副社長が1分・2分の間に何をやっていたのかは明かされなかったのが気になるが、おそらく横領に気付いていて、宝石を捜していたのではと思った。 | ||||
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密室殺人をテーマとした本格物。介護サルや介護ロボットと言った、 如何にも怪しげな道具立てが次々と登場し、弁護士の青砥純子 と防犯コンサルタントの榎本が謎を解いて行く。 この作品は二部構成になっており、前半いい調子で謎解きが展開して 行ったと思ったら、後半は何故か一転、犯人目線の倒叙形式となる。 この構成は中途半端である。 作者としては、犯人の心理を書きたかったのだろうが、前半で推理を 働かせていた読者にとって、いきなり犯人が判ってしまうと言うのは かなり興醒め。 犯人の動機も、殺人まで犯す必然性が無いように感じる。 作者はこのトリックを書きたかっただけではないのか。 とは言え、探偵役の防犯コンサルタント榎本のキャラクターは なかなか魅力的であり、弁護士の青砥とのコンビも良い味を 出している。読み物としては充分楽しめる一冊である。 | ||||
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六本木センタービル通称ロクセンビルで、介護サービス会社の社長が撲殺される。 容疑者は、死体のすぐそばの部屋で眠っていた専務。 現場は密室。専務以外に殺害できる人間はいないと思われるが、彼は一貫して無罪を主張する。 そんな中、専務の弁護士、青砥純子は、防犯コンサルタント、榎本径に密室を解いてくれるよう依頼する…… 最近のミステリーで、初めから最後までひたすら密室にこだわっている作品を久しぶりに読んだ気がします。 アクロバットなトリックは使っていないのに小難しくなくて、おもしろかった。 ただ後半、倒叙になるせいでものすごく犯人に肩入れしてしまいました。 探偵が飄々としているだけに、切ない……本気で逃げ切ってほしいと思ってしまいました。 ラスト、青砥先生と榎本とのやりとりも、本来ならすっきりできる軽快さだったと思うんですが、なんだか悲しかったです。 あと、個人的にですが、犯人はそこまで意外じゃなかったと思います。わりとはじめから存在感あったと思うんだけどなあ…… | ||||
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うーん。。。 なんといっても、「天使の囀り」 そして不朽の名産「黒い家」 この、2大ホラーを読んで、これを読んだらちょっと哀しい(笑 けっして、つまらないわけじゃないです。 でも、貴志さんは、ミステリーよりホラーが天職と思います。 | ||||
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ホラーでなくミステリ。 それも本格ミステリ。 この作品を読んだ後にすごく久しぶりにアガサ・クリスティを読みたくなった。 ただ、このトリックに関わる仕事をしていない人間には、とても思いつきようのないトリックなので、上質なミステリの謎解き後に感じるはずの「やられた!!」感は希薄だ。 恐怖感は全くないので、著者の過去の作風から「怖いもの読みたさ」で買おうとする人は買わないほうが無難だろう。 解決の後の探偵役の二人のやり取りは「蛇足」。 シリーズ化を視野に入れた蛇足かもしれないが。 シリーズの次の作品がでているので買うのだろうが、おそらく単行本では買わないだろうな。 | ||||
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前半は密室の謎解きを、後半はその解明をそれぞれ異なる人物に語らせている。共通しているのは、ディテールの細かさで、正直よくわからない部分もあるが、理論的な視点から一つひとつトリックの可能性を消してゆくくだりは非常に緻密だが、好き嫌いが別れるかもしれない。また、後半の謎解きも、「ミステリーの謎解き」としては評価のわかれるところ。ただし、犯行にいたる犯人の心理は共感できる。探偵役となる女性弁護士と犯罪コンサルタントのコンビも微妙な距離感を保ちつつ、キャラクターがしっかりしていて、魅力的。 文庫版の巻末には、法月綸太郎氏との対談も収録されている。本作は、ある意味「新本格」に近いテイストなので、この対談は一読の価値ありです。 | ||||
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主人公がいろいろな密室トリックの可能性を追求していき、犯人を論理的に突き止めます。 論理の確認(証明)としての裏づけ調査(タネ明かし)も面白く、それが何パターンも提示され、これなのかと思ったら、いや違う!と物語が続いていき、堪能できました。 (ひとつの謎解きがとても考えられた内容で、十分一冊のストーリに使えるのに、そんな謎解きがこれでもかと出てくるこの贅沢さ!) 論理的に犯人はこいつだと当てることはできたのですが、方法が第2部を読むまで判らなかったです。大掛かりな発想に脱帽しました(チョット実行に無理があるかも)。 主人公も魅力的なので、連作になってほしいです。 | ||||
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日本推理作家協会賞受賞作の貴志祐介ものとくれば、どれだけ面白いかと期待した。 しかし、この作品はお薦めできない。 その理由は、「筆力」である。 「黒い家」をはじめとするいままでの貴志祐介の傑作に比べ、 本作品はあまりにも「筆力」が弱い。 貴志祐介ファンとしては、この作品が貴志祐介唯一の駄作となることを願うばかりである。 | ||||
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貴志祐介のホラー小説のファンだったせいか、自分の思い描く貴志作品としては物足りなさを感じてしまった。クリムゾン〜や天使の囀りは10回以上読み返し、夢にまで見るほどの恐怖とリアリティのあるディティールに夢中になったものだが、今作の個人的な感想としては「悪くはないが一度さらっと読めば読み返すこともないだろう・・」というもの。 ホラー以外での作品として「青の炎」があるが、こちらは主人公の思いや切なすぎるラストが印象的だったが、今作にはそういうものもなく今までの貴志作品とは全く違ったものになっている。エンターテイメントとしては面白いとは思う。ただノリが軽い。 殺人の方法は面白いし、今までにない探偵のキャラクター、探偵側と犯人側視点の二部構成も面白い。テンポのよさはさすがにストーリーテーリングの巧さを感じさせる。 こういった探偵もので意外な犯人というのはお約束だろうが、「この中の誰かが犯人」という形式で物語は作られていないので、少々納得しにくい感がある。いきなり「お前が犯人かよ!」というところから二部が始まるためだろう。 陰惨なストーリーでないため、読後感は他の作品と比べると爽やかではある。が爽やか過ぎてものたりん!というのが率直な感想。 シリーズ化されそうな気配がするが、私としてはクリムゾン〜時代の貴志祐介の小説をもっと読みたいと願っている。でも第2弾が出たらファンとしてはきっと買ってしまう。 | ||||
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ビルの一室の殺人事件。これを読んだのがちょうど競馬の有馬記念の時だったので、タイミング最高でした。想定される解決策を次から次へと出して失敗しながらつぶして行く過程は面白いが、本の残りが3分の2も残っている段階では、誰でもこれで解決ではないと思ってしまいます。それも想定内ですかね。 犯人特定の過程はなかなか工夫されていてわくわく感も十分ありましたが、結果はどうも納得感が湧きませんでした。 でもこの合鍵屋と弁護士のコンビはシリーズになるんじゃないのかな。 | ||||
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推理過程の部分と、犯人側の視点と、2部構成になってました。 犯人側の視点でのほうは少し青の炎を思い出しました。 黒い家とか、天使の囀りとかに比べて読みにくかった。 私は青の炎も嫌いじゃないけど好きでもなくて、 それと似た感じを受けました。 | ||||
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2005年版このミス 6位 2004年文春ミステリーベスト10 11位 日本推理作家協会賞受賞 貴志氏がミステリーの王道とも言える「密室もの」に初めて挑んだ作品であるが、介護ビジネスやセキュリティーシステム、ロボットなど、貴志氏なりのアプローチの仕方で作品を仕上げている。作品の展開も第1部で探偵の側から第2部で犯人の側から事件にアプローチするという、飽きのこないものになっているともに、防犯コンサルタントの榎本と女性弁護士を探偵役にしたところも秀逸で、特に榎本のキャラクター立てがうまくいっている。また、第1部において榎本がコンサルタント(あるいはプロの泥棒)の視点から、密室トリックを考え、一つずつその仮説をつぶしていくという構成も非常によくできていると感じた。お薦めができる作品である。 貴志氏自身のインタビューでは、当初別の登場人物を犯人と考え作品を書いていたそうである。そのあたりを考えながら読み直してみるのも面白いかもしれない。 また、この作品で登場した探偵役のコンビが主人公の中編が雑誌に掲載されており、近く出版されるようで楽しみである。 文庫版は、巻末に法月 綸太郎との対談が掲載されており、これも興味深く読むことができた。 | ||||
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やっぱり貴志さんの本は面白いです。グイグイ引き込まれます。 凝りに凝った内容だから、量産はできないのは納得です。 でも、貴志さんの作品は全体的に後味がいいものは少ないですよね。 これは比較的後味いいほうでしょう。 主人公2人が魅力的だからでしょうね。 しかし、「青の炎」のようにどうにも せつないやるせない部分もあります。 2部での犯人の視点なしで、弁護士と防犯コンサルの人だけの 視点のほうがスッキリ読めるような気がしますが トリック的に複雑なので、犯人からの視点、 心情がどうしても必要なのでしょうね。 | ||||
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貴志祐介氏の本格ミステリーと言うことなので、とりあえず読んでみた。 密室ものはあんまり好きじゃないんだが、それなりには楽しめた。 何だが、密室ミステリーと東野圭吾の「白夜行」の合わせ技のような印象を受けた。 「クリムゾンの迷宮」「黒い家」を越えるような作品を期待したい。 | ||||
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犯罪発生の過程や捜査の進展、トリックの成り立ちが多分に視覚的要素に拠るため、文字だけで話を追うのが少々つらかった。その分テレビドラマ化には向いていると思う。いい脚本とキャスティングを期待したい。 何でも知ってるホームズ役が一人で先走ってしまい、読者は早々に置いてきぼりを食う感じ。 世界の掘り下げが全体的に浅く甘い。真犯人の性格付けや動機もとってつけたような印象がぬぐえない。 | ||||
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★★セキュリティー厳重な社長室で社長が殺された。密室殺人だ。果たして、犯人は?★★ ★一部と二部で構成されています。一部は、この事件を担当した弁護士と弁護士が依頼したとある人物が、あらゆる線から犯人像をあげて行くます。二部では、犯人自らの独白となっています。 ★様々な犯人像があげられて行くので1部では、かなり翻弄されてしまった。「やっぱり、動機からするとあの方よね!?」みたいなね。★だが…。2部では、「えーーー!」と思うような方が犯人でかなりビックリさせられた。巧妙な手口にまんまとはめられてしまった感じだ。 | ||||
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ロボットが、ミステリーの事件に関わってくるという話は、ありそうでほとんど無かったのではないでしょうか。 しかも、事件の現場は、高層のオフィスビルの社長室、おまけに密室殺人ときています。いろいろな意味で、とても新鮮でした。 犯人が練る殺人計画は、非の打ち所がないほどに完璧なもので、このトリックを見破った読者は、かなりスゴイと思います。 それにしても、後半に明らかになる、事件の犯人の生立ちは、読んでいてやりきれない気持ちになりました。 主人公の女弁護士と探偵とのロマンスは、やや蛇足な感じもしないではなかったですが、とにかくいろんな要素が詰まっている物語です。 非常に計算されたミステリーということで、緊張感と興奮をもって一気に読むことができました。 | ||||
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密室殺人は、推理小説界の大きなテーマだ。私がかつて読んだ事のあるものを思い返すと、ドライアイスまたは氷の凶器を使って、証拠を残さないものや、犬などの動物に学習させるというものなどがあった。本書の密室殺人では、ハイテク機器が多用される。防犯対策もそれを破る方法も、いかにも現代的だ。少々強引な方法だが、この方法に辿り着くまでの経過が面白い。また、大いに活躍する防犯コンサルタントは、実は曲者だというあたりも傑作だ。 著者のこれまでの作品は、すべて綿密な下準備の上で書かれるので、状況描写が妙に細かい。本書では、例えば、競馬のレース解説、ビリヤード、車などだ。少し描写が過剰かなと感じてしまう時もあるが、反面、リアルで、フィクションである事を忘れてしまう。 本書は余韻が爽やかだ。 著者のホラー性の無い推理も非常に秀逸だ。 | ||||
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さすがに上手いなぁというのと、例によって一生懸命 勉強したことを全部書いたのね、という印象を受けました。 話はちょっと強引で、前半の推理の部分と後半の核心部分の つながりが非常に悪いと思います。 | ||||
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