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硝子のハンマー



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【この小説が収録されている参考書籍】
硝子のハンマー
硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)

硝子のハンマーの評価: 3.67/5点 レビュー 147件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全85件 1~20 1/5ページ
No.85:
(4pt)

巧妙なトリックと緊張感が織りなす密室ミステリー

本書は巧妙なトリックと独特の緊張感が読者を引き込む作品。

密室殺人というクラシカルなテーマを現代的な視点で描いている一冊。

物語は、ある日とあるビルの会議室で発生した殺人事件から始まる。

この会議室は、外部から完全に遮断された密室であり、まるで犯人が蒸発したかのような状況。

本書の魅力は、まず何といってもそのトリック。

密室殺人というありふれた設定でありながら、貴志祐介は読者の予想を上回る複雑かつ斬新な仕掛けを用意している。

犯行の手口は、物理的な制約や現代の技術を巧みに取り入れており、その発想力には驚かされる。

読者は次々に提示される手がかりに目を奪われ、結末まで目が離せない。

また、キャラクターの描写も秀逸。

主人公をはじめ、事件に関わる人物たちは皆、個性的でありながらリアリティがある。

さらに、物語全体に漂う緊張感が、読書体験を一層深いものにしている。

密室という閉鎖的な空間が持つ圧迫感や、犯人の正体が徐々に明らかになる過程で高まるサスペンスは、まさに一級品。

読み手は主人公と共に手がかりを追い、真相に迫るスリルを味わうことができる。

反面物語の伏線が多く、複雑に感じられる点もある。

トリックの巧妙さゆえに、すべてを理解するためには注意深い読解が必要である。

適当に流し読みをしてると、物語の展開に不明な点が出てきて分からなくなる。

何度前に戻って読み直したことか。

そこのあなたもご注意あれ。

特に推理小説に不慣れな読者にとっては難易度が高いと感じる。

それを差し引いても、この作品が持つ魅力と完成度は非常に高く、挑戦しがいのあるミステリーであることは間違い無い。

本書は、貴志祐介の才能が存分に発揮された名作ミステリーであり、推理小説ファンのみならず、スリリングな物語を求めるすべての読者におすすめ。

密室トリックの真髄を体験したい方にとって、必読の一冊と言える。
硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)Amazon書評・レビュー:硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)より
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No.84:
(5pt)

本格ミステリと青春クライムノベルが融合した傑作

前半と後半で全く物語の趣が異なる二部構成となっているが、それぞれに単独の作品として成立するほどクオリティが高く、著者のミステリ作家としての力量を示す、大変な力作である。
前半は防犯探偵と女性弁護士が密室の謎に挑む本格ミステリ。いくつもの犯人説とトリックが提示される多重解決ものとなっているが、トリックそれぞれが短編などで成立しそうなくらい秀逸。
後半に入ると犯人視点による、痛切な青春クライムノベルへと様相を変える。金の亡者たちによって人生を大きく狂わせられた青年が、人生を反転させようと殺人にまで手を染めてしまう心の動きが描かれる。決して悪人ではないだけに、どうしても感情移入してしまい、強い読後感を残す。
著者といえば「黒い家」や「天使の囀り」などホラーのイメージが強かったが、大きく印象が変わった。本作のようなミステリ作品を今後も続けて読んでいきたい。
硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)Amazon書評・レビュー:硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)より
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No.83:
(4pt)

論理的で緻密

密室のあらゆる可能性をつぶさに分析して推理し、論理的に一歩ずつ詰めていく。それをくどい、まどろっこしいと思うかどうかで好みがわかれそう。その過程を退屈させないために、探偵役に奥行きをつくってあり、面白い。
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No.82:
(5pt)

上々のシリーズ第一弾

防犯探偵・榎本シリーズ第一弾。密室殺人の謎を解くミステリ作品である。

介護事業を営む企業の社長の死体が発見された。殺人事件の容疑者は、社長の忠実な部下である専務。女性弁護士は、専務の無実を晴らすべく、防犯の専門家へ、専務の犯行を除外すると密室状態となる社長室の調査を依頼する…。

本作品は、二部構成で、前半は探偵と弁護士が様々な仮説を立てて検証し、徐々に真実に近づいていく姿が描かれる。生業が怪しい探偵?と美人弁護士それぞれのキャラが良い。バディものとして今後のシリーズの展開が期待できる。

後半は、真犯人の犯罪に至るまでの人生が描かれる。前半の軽快さとはガラリと変わり重い内容だ。完全犯罪の計画を練りに練っていく過程は、実にスリリング。たった一つの綻びから、真相が暴かれてしまうのだが、読み進めながらいつの間にか犯人に肩入れしているのに気づく。探偵が真相を暴露するシーンで盛り上がってしまった。

本作品は、専門知識が多出するものの、読みづらさはなく、蘊蓄として楽しめる。タイトルの意味が実に深い。

謎多き探偵の秘密がどのように明らかになっていくのか興味津々。
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No.81:
(5pt)

躍動感ある久しぶりに息を呑んだ作品でした

本の好きなところは周りのことが見えなくなるくらいに引き込まれるときです。まさにこの作品がそうでした。
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No.80:
(5pt)

最高のミステリーの1つです

色んな人が推薦しているだけあって、読み応えのある1冊です。ミステリーの王道とも言えるトリック、ロジカルな内容、奇抜なシチュエーションなど、とても面白かったです。
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No.79:
(4pt)

貴志祐介らしさ全開の本格ミステリー

防犯探偵榎本シリーズの第1作。流石の面白さだった。

貴志祐介作品といえばどれも広義のミステリーに属するけれど、本格ミステリーは本作が初ということで、期待しながら本を手に取ったのだが…まずその分厚さに驚く。文庫で500ページ超えって、本格ミステリーならどう考えても連続殺人事件じゃないと成立しないボリュームだ。だけど裏表紙のあらすじを見ると事件は1つのようだし、どういうことだろうとページをめくると、目次でまた驚く。
えっ…二部構成?どういうこと?もしかして中編2本で構成されてるのか?
色々気にはなるが、ネタバレされたくないので概要も何も調べずに、まず第一部から読む。

うむ、防犯探偵というキャラは新しいし、動物ネタとかオタクネタとか登場人物が皆頭脳明晰とか、ところどころに貴志祐介らしさはあるものの、まさに正統派な本格ミステリー。これでもかと密室トリックが飛び出し、一つ一つ可能性を潰していく……これぞ推理小説の醍醐味だろう。

そして相変わらずディテールの細かさがハンパじゃない。描写が丁寧すぎるという人もいるだろうけど、リアリティにこだわってしまう(のと知的好奇心旺盛な)タイプの自分には、取材魔な貴志祐介作品の緻密な描写はドツボである。

しかし、流石は貴志祐介。第二部を読み始めて仰天した。ただの上質な本格ミステリーでは終わらないとは思っていたが、まさかこんな構成で来るとは…
そして第二部を読んで、改めて確信した。
本格ミステリーも上手いけど、やはり何より、貴志祐介はホラー・サスペンスの名手だ、と。
第一部は休み休み読んだけど、第二部は一気読みだった。

ところで肝心のトリックに関しては、奇想天外というより、もはやバカミスに片足を突っ込んでいる気がしなくもないが…ディテールの細かさから実現可能っぽく見えてくるのが凄い。
なにより密室トリックはもはや出尽くしたと言われ、密室殺人界隈のメインストリームが心理トリックや「開かれた密室」ばかりになっている現代で、まったく新しい物理トリックを目にできたというだけで御の字だろう。
個人的に凄いと思ったのはタイトルだ。まんまネタバレのタイトルなのに、最後までトリックがわからなかった。

オチも一捻りあって面白い。
犯人のその後は、気になってしまうが……
あと、探偵&ワトソン形式で、探偵役の視点がちょくちょく入るのも地味に新しい。普通は探偵の神秘性を保つのと、頭脳の高さからわざわざワトソン役の語りで進むはずなのに

おまけの、法月綸太郎と貴志祐介の対談もとても面白かった。
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No.78:
(5pt)

高度なトリック

密室殺人のトリックとしてはかなり凝っている。
実現するかどうかは、少し疑問が残るが。
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No.77:
(4pt)

トリックは秀逸

かなりの長編ですが一気に読めるほど引き込まれました。ただチョットトリックが複雑なところがあり文章では表現しきれてない部分があるように思いました。
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No.76:
(5pt)

極上のミステリー小説

ある会社のワンマン社長が殺害された。専務が被疑者として勾留されるものの、犯罪の証拠は何もみつからない。完璧なる「密室」で起きた殺人事件。真犯人はだれか。なぜ社長は殺されなければならなかったのか。専務の弁護にあたる青砥は、謎多き自称「防犯コンサルタント」の榎本とともに、事件の真相解明に動き出す・・・。
密室殺人の探偵小説という使い古されたテーマをここまで新しく新鮮に描く作者の力量に脱帽です。謎が解決したと思わせバッサリ否定。それを何度も繰り返しながら、最後の最後まで謎を引っ張り、終盤で気持ちよく一気に回収してくれます。
唯一、消化不良の点があるとすると犯人の殺人の動機です。考え方に少し飛躍があるように感じました。しかしストーリーの面白さを考えればそれはささいな問題であり、本作が極上のミステリー小説であることは変わらないでしょう。
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No.75:
(4pt)

餅は餅屋

密室トリックを暴くのは熟練の防犯コンサルタント(泥棒?)という設定が上手く嵌まっている。
著者の作品ではオカルト、ホラー系を読んできたが、ミステリーも上質であり、読後感も良くおススメの1冊。
殺人の至る動機が弱いのは他のレビューにもある通りだが、追い詰められ、切羽詰まった人間が一線を越えるのは誰もが抱える人間としての弱さなのかも知れない。
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4041979072
No.74:
(4pt)

面白い

面白い要素 主人公と女弁護士 密室
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No.73:
(5pt)

魂のある文章に魅入られた

内容自体おおまかに知っているはずなのに!
原作を読み進める手が止められない。引き込まれる文章を読むことは脳に喜びを与えて、興味の無い文化にも、とるに足らない人物の人生の一コマでさえもぐいぐいと面白みを読み手に推してくる。

人におすすめどころか、なぜ今まで(大体知ってるしなぁと)食わず嫌いのように読まなかったのか、と自分を張り倒したい。
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4041979072
No.72:
(5pt)

すごい専門知識!!

こんなトリック、どうやって思いつくの?! 知識の範囲が半端ない!!
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4041979072
No.71:
(5pt)

まさかこんなトリックだとは、全然想像がつかなかった。

テレビで放送されているものを見て、なかなか面白そうだと思って読んでみた。
普段この種のミステリーはあまり読まない。巧妙に仕掛けられたトリックみたいなものは
それだけの頭があれば犯罪ではなくて真っ当な仕事で発揮されれば人を殺したりすることはないのではと思う。

防犯コンサルタントと弁護士がタッグで色々と謎に迫っていくが、自分が思いつくものは序盤でだいたい潰され、「そもそも何で「ガラス(硝子)」のハンマーなんだ?」と
疑問に思っていたのだが、読み終えたらはっきりと納得することができた。
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No.70:
(5pt)

面白い!

一気に読めちゃう面白さです。貴志祐介さんの作品では、外れをひいたこともありますが、こちらは面白くて、周りにもオススメできる作品だと思います。
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4041979072
No.69:
(5pt)

トリックは素晴らしい

榎本が、合理的かつ実際的に犯行手口を絞り出していく過程は、実に面白い。
のだが、犯人が殺意を抱いた経緯が理解に苦しむのである。これ程知能と技術に長けた犯人ならば、不正義な財産を窃取することと、殺人のリスク衡量を誤るはずがないように思えるのである。しかしながら、淀みなく防犯の知識を展開する榎本には、一種のアンチヒーローの趣を感じ、その過去、暗躍が伏せられていることから、エンターテイメントとしては良作であるとおもう。
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4041979072
No.68:
(4pt)

面白い内容でした。

細工が素人には大掛かり過ぎる点と、加害者の背景に少々時間を割き過ぎる点はあると思いますが、全体としてはよく纏まっておりいい小説でした。次作も読みたいと思います。
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4041979072
No.67:
(5pt)

驚愕の密室殺人トリック

防犯コンサルタント榎本登場❗
その後シリーズ化されるキャラ防犯コンサルタント榎本の初登場シーンがいい。
最新作ミステリークロックにも期待してます。
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4041979072
No.66:
(5pt)

これはおもしろい

昔テレビドラマ化されていたらしいが、その時は見ずにおわった記憶が。
前半部では主人公が仮説をたてては検証をくり返すのだが、それを単調に感じずに楽しむことができた。綿密なミステリだった。
後半はテイストがかわり、犯人側からの視点で事件の経緯が描かれる。この転調も効果的だ。
続編があるようなのでそれも読んでみたくなった。
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4041979072

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