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孤島の鬼
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【この小説が収録されている参考書籍】
孤島の鬼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全154件 101~120 6/8ページ
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昔のミステリーですが、いまでも十分通用する素晴らしい出来です。これを皮切りにいくつか作品を読んでます。 | ||||
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前半はいかにも乱歩らしい推理物、後半は壮大な冒険譚となっています。 物語の展開と伏線の張り方が見事で、読み始めたら続きが気になって止まりません。 また、乱歩の特長ともいえる怪奇趣味も全開です。 乱歩ファンなら必読と言えるでしょう。 | ||||
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これが、江戸川 乱歩 の作風なのか、おどろおどろとした作品なのに、読みやすくて、親しみやすい、ミステリーです。 | ||||
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江戸川乱歩の小説は、主に短編を数冊もっています。 (屋根裏の散歩者とか、人間椅子等々の有名どころ^^) 自分では勝手に「短編こそが乱歩の最高傑作」と思っていました。 (実際におもしろいので。) そして最近になって本書を知り、最高傑作とのレビューを拝見したので 「長編だけど、いっちょ読んで見よっかな」との思いで本屋で購入。 「なにこれ、おもろい!」 乱歩特有のドロドロ感、人間(らしい何者かも含めて^^;)描写の個性的なこと! 長編だけど万遍なく飽きないイベント?が散りばめられていて、最後まで飽きません。 (何を書いてもネタバレになるので、詳しく書けないのですが^^;) ただ、↑で書いた人間描写ですが、その当時は許されたのでしょうか、今それを 言ったり書いたりすると、もしテレビなら「ピーーとかブーー」が鳴りやまないでしょうし、 いたるところでモザイクだらけになるだろうし、もしアナウンサーやレポーターが言おうものなら、 そく一発退場になるような言葉がいっぱい出てきます^^;(その辺は、小説の最後に 注釈で説明がありますが。) それが不快に感じる場合もあると思います。(この作品では、ありすぎて、もはや省略不可能^^;) あと、特筆すべきは挿絵がかなり多く、不思議で不気味で味のある雰囲気を作り出しています。 (個人的に、文字だらけよりも、ほど良いアクセントになるし、好評価です。) ということで、たちまち僕のミステリー小説(推理物も含め)の3本指がに入る小説に、突如として踊り出ました^^ (1位は横溝正史の「鬼火」、2位は同じく「真珠郎」、3位が本書で、4位と5位が乱歩の↑で挙げた2つです。) | ||||
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江戸川乱歩の作品のなかで最高傑作と言われると必ず名前が挙がってくる本作。読めばそれも納得だ。どちらかというと本格推理より通俗的な怪奇趣味と冒険譚を重視した娯楽作だが、今では規制の関係でとうてい書けないだろうというキャラクター造形と舞台となる島の設定が秀逸。現在の感覚で読んでも非常に面白く、これだけ古い時代にかかれているのにこの破格の娯楽性は唸るしかない。まだ未読の方は必読の古典なので是非!大槻ケンジ大絶賛! | ||||
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「陰獣」が面白かったので続いて本作を読んだが、陰獣にくらべて文体が少年向けに感じられ、内容的にもやや幼稚に感じられた。序盤は推理小説であるが、特に見るべきところはない。 唯一、素晴らしいのが双子の日記と彼女らの置かれた状況の切なさである。ここをもっと掘り下げて欲しかった。特に双子のもう一方(吉ちゃん)の内面に光を当てて欲しかった。この物語で一番悲しいのは吉ちゃんだと思う。 | ||||
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結構前に購入して、最近になって読みました。 若くして白髪になってしまった男性と、腿の上部に謎の痣がある妻、二人がどうしてそのようになったのか男の昔語りの話です。 序盤から中盤は話の広げ方が上手く「男はどれ程恐ろしいことを経験したのだろう?」と引き込まれますが、 肝心の白髪になった原因に関して、恐ろしい出来事には違いないけれど少々期待外れでした。 (直接の原因より、その前の部分の方が恐ろしく、そこがピークだったようにも思う) 本作品が発表された当時に読めば、きっと聞いたことも無いような世にも恐ろしい事件だと思ったに違いまりません。 しかし、様々な情報を容易に入手出来る現代において、話の広げ方の上手さも手伝って「恐ろしい出来事」に対するハードルが 物凄く上がってしまい、男の言う「恐ろしい出来事」以上の恐ろしい出来事を想像し、期待してしまいました。 面白かったけれど、そこが残念でした。でも80年も前に発表された作品なら、仕方のない部分ではありますね。 | ||||
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迷路のような天然の地下迷路が最高に怖い。 横溝正史が解説で「このような怖い小説は自分には生涯書けない。」と絶賛していた。 ミステリーとか怪奇マニアなら絶対読むべき。 読まずに死んだら後悔する。 | ||||
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乱歩長編の最高傑作と云われている。 その評価は間違ってはいない。 かつて、「恐怖奇形人間」のタイトルで、「パノラマ島〜」とともに原作として映画化もされた。 乱歩のサービス精神がいかんなく発揮されており、本格テイストの密室も登場する。 また、乱歩得意の八幡の藪知らずのような迷路も登場する。 妖しげな孤島、博士、そして手術だ。 これだけのガジェットがぶち込まれていて、乱歩のあの文章で描写されているのだから、面白くないわけがない。 本格テイストという点では、本作は「陰獣」や「一寸法師」よりも低い。 しかし、それを補うだけの異様な迫力と、あのネタ(他のレビュアーが書いてしまっているが)の熱い書き方である。 乱歩は本当に、あのネタが好きだったんだなと思う。 そして、後半の迷路の中のサスペンス。 のちに他の通俗長編や少年探偵団もので、何度も再利用されることになるのだが、その描写も本書ではまたひと味違う迫力である。 しかも本書は、初出時のさし絵入りというムード満点の一冊である。 乱歩に興味のあるひとにとって、長編入門の作品としては最適である。 | ||||
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江戸川乱歩の書はほとんど読破しましたが、孤島の鬼は私の中でナンバーワン。 最初に読んだのが30年前。GW中に買って読み返したが、筋を知っているにもかかわらず 引き込まれてしまった。 題材が題材だけにいつ絶版になるかヒヤヒヤしていますが、傑作として後世に残してほしい作品。 トリックあり、グロテスクあり、恋愛ありですが、全般を通じて一本筋が通っているのと冴え渡る 乱歩の筆で最高の作品になっている。 特に中ほどにある「人外境便り」は圧巻で他の誰にもまねができない乱歩ならではの内容で釘付け。 間違いなく乱歩最高傑作の書なので、読んでいない人は読むべし。読めばわかるさ! | ||||
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猟奇の果ては作者自身が話がちぐはぐになってしまったとあとがきしているが、前篇、後編の話の雰囲気は違え筋は通っているし面白かった。 猟奇の果てがイマイチってよく書いてあるがそんなことありません!!孤島の鬼よりこっちが面白い! | ||||
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この本を手に取ったのは、まったくの偶然で今まで江戸川乱歩を読んだこともなかったし孤島の鬼にかんする、知識も持っていなかった。 そんな状態で何気なく読み進めたが、たった五日で読んでしまった。作者はたびたび読者に物語のハードルを上げるような記述をしているが、そのハードルは きっちりと超えてくるし、物語の世界観は読者の想像を遥かに超えてくる。 軽々しく使える言葉ではないが、『鬼』『地獄』『悪魔の所業』が著者の言葉通り展開されるが、ストーリーは破綻することなく希望のある結末であるところも 清清しい読後感を与えてくれる。 | ||||
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奇形人を製造するお話。 一見、興味本意で、誰にでも想像できそうな話なのだが、緻密にストーリーが作られており、感動した。 | ||||
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乱歩の作品でここまで登場人物の描写にこだわった作品はないのではないか。 他の作品は登場人物の美しさ、性格などに触れてもサラリと描かれる事が多く、 全編を通じて一貫して語られることはほとんどない。 その登場人物というのが、主人公の箕浦金之助ではなく、その友人の諸戸道雄 であることにも注目すべきである。 箕浦の言動があいまい(これが彼の性格なのかもしれないが)なのに対し、諸戸 の一途な想いは読む者を切ない気分にさせ、読後も強く印象に残る。 同性愛を扱った作品ではあるが、みじんのけがらわしさも感じない、美しい恋愛 の物語だと思う。これが大正時代に書かれたものとは到底思えず、乱歩の早すぎた 才能を思わずにはいられない。 ネットなどでも「諸戸道雄」の人気は高い様子。 ずっと手元に置いておきたい作品である。 この本を読んで、ある作品を思い出した。 横溝正史の双生児は囁く (角川文庫)(角川文庫)に収録された短編「蟹」である。 おそらくはこの孤島の鬼をリスペクトして書かれた作品なのだろう。 孤島の鬼を気に入った人には、必ず、この「蟹」を読んで、2人の師弟関係にも想いを馳せてもらいたい。 | ||||
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重厚にして流麗軽妙な語り口と文体が小気味よく、グイグイ物語に引き込まれる。 このストーリーテリングはもう現代作家では再現し得ない独特の妙味であろう。 「史上最悪の大犯罪」「悪魔の所業」といった按配のケレンミ溢れる煽りが頻発するが、しかもそれがコケオドシに終わらず、作者一流の発想で常に読者の想定を超えた展開を見せてくれる。 ポーを思わせる前半のミステリ、ヴェルヌやデュマを髣髴とさせる後半の勇気凛々の冒険活劇、そこに貫かれる怪奇と悲恋。 謎解きも難解になりすぎず、あくまでシンプルでありながらも、全体に張り巡らされた伏線は深く、読後のカタルシスは充分。 この匙加減が通俗小説でも成功した乱歩の真骨頂である。 著者が優れた短篇のなかで断片的に覗かせていた持ち味を、すべて惜しむことなく結集させたような超絶たる完成度。 有無を言わせぬ、名作中の、名作である。 | ||||
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乱歩は最後の2行を書きたいがためにこの小説を書いたのでは・・。恋は成就した瞬間に恋ではなくなる。案外、蓑浦も諸戸を愛していてだからこそ諸戸の想いに応えなかったのではないか。諸戸が愛したのは、蓑浦の美貌であって、内面ではない。2人が結ばれたら、いつか諸戸は蓑浦に飽きて去っていっただろう。よく言うじゃないですか。美人は3日見たら飽きるって。無意識にせよ彼にはそれがわかってた。大体本当に嫌なら、スキンシップに快感を感じるわけがないし早い時期に突き放しているだろう。蓑浦は諸戸の死により、彼を永遠に自分のものにできたのである。読み終えた後、蓑浦の満足の余韻が漂ってくるようだ。まあとにかく色んな見方のできる、私にとっては、漱石の「こころ」と並ぶ、恋愛小説の双璧。 | ||||
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前後半で舞台がガラリと変わります。 前半は恋人の出身地を隠そうとする謎の勢力の暗躍! 後半はその謎の勢力の根城である孤島での大冒険! 大槻ケンヂが絶賛してたので初めての乱歩にこれを選んだのですが、 初心者には毒が強すぎました。お腹いっぱいです。 たった一冊でこんなにハラハラドキドキさせられるなら 乱歩全作品を読んだら寿命が縮まるでしょう。 | ||||
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面白く、そして怖いです。小学生の時少年探偵団が大好きで、 学校の図書館で読みふけって居た頃を彷彿とさせるものでした。 独特な言い回しとマニアックな登場人物にあっという間に 引き込まれます。 しばらく他のミステリーを見る気なくす位 衝撃的な本です。 | ||||
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「闇に蠢く」でもそうだが、江戸川乱歩の長編は最初の5ページくらいの書き出しが抜群にいい。読み始めた時にはその物語の進行する時代と場所に自分がどっぷりつかってしまい、それこそ食事をするのも忘れてよみ進んでしまう。読む以外の動作が強制的に停止されてしまう、ほとんど麻薬のような読むことに対する執念にも及ぶ情熱をかきたてられるものがある。これはちょうど昔見た、刑事コロンボでやっていたが、映画の映像の中にほんの一瞬、一コマだけ例えばハンバーグの写真を挿入すると、映画を見終わった後、なぜか理由がわからないでハンバーグを食べたくなるというあの衝動に似ている。自分では一コマではハンバーグを映画で見たという記憶はないのだが、潜在意識が捉えている。こういう映写手法はもちろん法律的に禁止されている。江戸川乱歩の長編はそのものずばりではないが、なんとなくこれに近いものがある。もっと複雑で解読不可能、証明不可能な一コマが物語の中に言葉で挿入されているのではないか? それが「孤島の鬼」の場合だったら、秀ちゃんと吉ちゃんのための”牛が寝たような形の島”の描写ではないだろうか。この景色が読者の読む執念へのきっかけになっているとしたらどうだろう。ところで同じような不思議な一コマが、17世紀のオランダの画家・フェルメールの絵にもある。乱歩より数百倍も証明することは難しいが、とにかくこのことの証明を試みたのが、少し手前味噌ではあるが、「宇宙に開かれた光の劇場」(上野和男・著)という書名の本である。「紳士とワインを飲む女」の絵で、シタール(ギターに似た楽器)の裏に映し出された影と光がこの一コマにあたる。 | ||||
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今まで江戸川乱歩は読んだことがなかった。日本にとって黎明期の探偵小説とばかり思っていた。 が、実はそうではない。これ、探偵小説の域を完全に超絶している。その内容は、怪しい、実に怪しい。身震いがするほど怪しい。でも・・・・、いや、だからこそ、とても面白い。こんな物語に巡り合ったのは初めてのこと。読後感は極めて鮮烈。とても斬新的な作品である。随所に現れる挿絵が怪しさを増幅している。 この小説が書かれたのは1930年のこと。既に戦争の足音がすぐそこに聞こえていた時にこのような物語が世に出されていたとは思いもしなかった。その時代にはそぐわないと思われる同性愛のテーマ、或いは、当時だからこそ許容された不具者についてのグロテスクな描写など、このような作品はもう2度と出てこないと思う。 | ||||
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