■スポンサードリンク
孤島の鬼
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.71pt |
■スポンサードリンク
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
江戸川乱歩の長編でも最高傑作と名高い評価を得ており、実際彼が最もやりたい放題やった、まさに乱歩の魅力がぎっしり詰まった一作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
思えば私がミステリーと出会ったのは、小学生の時分に読み尽くした『少年探偵シリーズ』で、乱歩の作品を読むのはそれ以来で実に30年近く経っていたが、読み進めるうちに特有の空気感みたいなものを思い出しました。連載されていたのが昭和初期ということなので、現代の価値観で作風や題材を云々出来ませんが、私自身、その現代の価値観で夢中になって読めたというところに素晴らしさがあると思います。いろいろな要素を詰め込んでおり、人物、舞台、ジャンルもスライドさせながら話は進んでいきますが、小綺麗にまとまらずギリギリを突いていくような展開も、やはり時代と照らし合わせてみると意味深い作品ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ダイナミックな展開にページが進みました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
様々出してくる奇怪な道具立ては楽しい。だがその扱いは児戯に類する。執筆は30代と思われるのだが、高校生が書いたような腰の据わらない脆弱な文章・凡庸な連載マンガのごとき緩い展開。「あれほど恐ろしいものに遭ったことはない」という見世物口上の過度な多用。この時代(昭和5年)に猟奇なビジョンを展開しようとする心意気は讃えたい。だが、文章家としての剛毅さに欠け、本来、暗黒の美学を生むような可能性を有しつつも、残念ながら結局こけおどしに終わった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初読了の江戸川乱歩長編。前半は2種類の密室殺人、後半は冒険活劇。猟奇的な真相と切ないラストシーンが印象に残る。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
| ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
明智小五郎の登場しない長編であり、殺人は起こるが、半分も読み進まないうちにあまりにもあっさりトリックが解明されてしまうので、多少拍子抜けするところはある。もちろんそのトリックは意外性をついたものではあるが、それは単なる「つき出し」に過ぎない。この作品の真の恐ろしさは読み進めていくごとに読者を引きずり込む、「闇」「狂気」「タブー」など、見てはいけないものへの恐怖と、それ以上にその見てはいけないものを見たいという歪んだ興味をどうしようもないほどに揺り動かされてしまう乱歩の筆力にある。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|