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猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿
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【この小説が収録されている参考書籍】
猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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事件が起きてからの足の速さと展開は、さすが受賞作。ただ、当初の乱歩賞は未だ今日ほど賞自体の評価が固まっておらず、乱歩の道楽としての意味合いが強い。したがって今日の受賞作をイメージして読むと騙された気分にしかならない。 女流作家を増やしたい時勢と、著者の特殊な経歴がプラスに働いているのは残念ながら見逃しようがないので今日の読者は諦めて割り引くべし。そこは出版元も心得て価格で割り引いているので痛み分けだ。本編の不合理は映像化すれば脚色で変更されそうなところばかりなので、ある意味無害だ。しかし、脚色で消去できそうな不具合を放置するのが本当に適切なのかどうかを悩むのは、古い作品の限界だ。 病室に下宿人や猫を入れるな。医者が住居兼病院を経営するなら、離れは病室の方だろう。シキミを判別できる毒草マニアがトリカブトを知らないと思えない。そもそも地の文が長すぎる。でも、乱歩師匠が賞を出したのだから一介の読者ふぜいがケチ付けたら罰が当たるよね。 この辺を割り切って読み始めれば、多分ご満足戴けます。 | ||||
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現代の推理小説の先駆的作品でしょう。松本清張の『点と線』から、清張以前清張以後という区分が言われますが、猫は知っていたは点と線の1年前に上梓されています。時代の雰囲気が出ていて、ユーモアがあり読みやすく、今でもこれだけのものはなさそうです。 が、不満はあって、被害者だとかその身内のことをもっと掘り下げて欲しかったですし、犯行動機が弱く感じられます。ただし、寝たきりで学校教育を全く受けずにいた方と踏まえれば仰天するようなできばえですし、著者の願望だったり夢を描いたある種ファンタジーと読めもして。あくまでも娯楽としての推理読み物という位置づけなのだろうと推察されます。脊椎カリエスで寝たきりで兄から学ぶもその兄は出征して戦死。著者は空想上ではすこし小肥りの壮健な肉体をもった女の子で、理屈っぽいが優しい兄とともに推理ものを楽しまれたのでしょう。読みやすく、おもしろい娯楽作品です。 | ||||
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