猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.20pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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著者初読み。第3回江戸川乱歩賞受賞作。昭和32年の作品と言う事は66年前、流石に社会風俗や科学的捜査はクラシカルな雰囲気です。ただミステリーとして伏線の張り方や推理のロジックは、現代でも十分に楽しめる物だったと思います。古臭くて違和感が有る、と捉えずに、作中に名前の上がっていた英米の古典ミステリーを読むような感覚で接すれば良いかと。文章も読み易く、とても面白かった。上記の点にご留意の上、是非大らかな気持ちで読んで見て下さい、おススメです。 | ||||
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新装版が出たので改めて読書。 | ||||
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直球なミステリーでした。 | ||||
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44年前中学生の時に読もうと思ったが、やっと読んだ作品。 | ||||
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昭和の探偵小説ブームを作り上げた「初代」の乱歩賞受賞作にして、日本のクリスティ「仁木悦子」の処女作!医院に居候させてもらうことになった仁木雄太郎と悦子の兄妹は、引っ越し早々防空壕から死体を見つけてしまう!しかも、事件の影には一匹のネコが絡んでいるようで・・・。これは軽妙な文体が読みやすく、仁木兄弟の掛け合いも抜群!特に悦子ちゃんが悪戯心などもあり小悪魔的で良かった(笑)そして、肝心のミステリ部分ですが派手さはないものの、丁寧に作りこまれていて著者の本格魂が伝わってきましたが、ただネコのチミちゃんが(泣) | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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事件が起きてからの足の速さと展開は、さすが受賞作。ただ、当初の乱歩賞は未だ今日ほど賞自体の評価が固まっておらず、乱歩の道楽としての意味合いが強い。したがって今日の受賞作をイメージして読むと騙された気分にしかならない。 女流作家を増やしたい時勢と、著者の特殊な経歴がプラスに働いているのは残念ながら見逃しようがないので今日の読者は諦めて割り引くべし。そこは出版元も心得て価格で割り引いているので痛み分けだ。本編の不合理は映像化すれば脚色で変更されそうなところばかりなので、ある意味無害だ。しかし、脚色で消去できそうな不具合を放置するのが本当に適切なのかどうかを悩むのは、古い作品の限界だ。 病室に下宿人や猫を入れるな。医者が住居兼病院を経営するなら、離れは病室の方だろう。シキミを判別できる毒草マニアがトリカブトを知らないと思えない。そもそも地の文が長すぎる。でも、乱歩師匠が賞を出したのだから一介の読者ふぜいがケチ付けたら罰が当たるよね。 この辺を割り切って読み始めれば、多分ご満足戴けます。 | ||||
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現代の推理小説の先駆的作品でしょう。松本清張の『点と線』から、清張以前清張以後という区分が言われますが、猫は知っていたは点と線の1年前に上梓されています。時代の雰囲気が出ていて、ユーモアがあり読みやすく、今でもこれだけのものはなさそうです。 が、不満はあって、被害者だとかその身内のことをもっと掘り下げて欲しかったですし、犯行動機が弱く感じられます。ただし、寝たきりで学校教育を全く受けずにいた方と踏まえれば仰天するようなできばえですし、著者の願望だったり夢を描いたある種ファンタジーと読めもして。あくまでも娯楽としての推理読み物という位置づけなのだろうと推察されます。脊椎カリエスで寝たきりで兄から学ぶもその兄は出征して戦死。著者は空想上ではすこし小肥りの壮健な肉体をもった女の子で、理屈っぽいが優しい兄とともに推理ものを楽しまれたのでしょう。読みやすく、おもしろい娯楽作品です。 | ||||
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戦後間もない当時の生活や当時の人の感覚などが伺い知れ、そういったところも含めて楽しめました。とても良かったです。 | ||||
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恥ずかしながら仁木悦子の作品は、初めて読みました。 この作品後に作成された、素人探偵とワトソン役の女性とのコンビによる小説、テレビドラマの膨大な数に思い至ると、その影響力の大きさを感じました。その意味で先駆的な作品であり、名作であるのだと思います。 推理小説としてのプロットやトリックは、擦れた読者の目から見ると物足りないのかもしれませんし、犯人の意外性も薄く、登場上人物や出来事も積み込み過ぎ・消化不足の感があるのですが、当時の「新時代の推理小説」としての魅力を今なお感じることのできる記念碑的な作品だと思います。 | ||||
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『猫は知っていた(昭和32年)』は、童話作家だった大井三重子さんが初めて手掛けた推理小説です。この作品以後、ペンネームを小説の主人公(仁木悦子)と同名にしています。 この当時、推理小説は一部の愛好家だけが読むもの(世間から推理小説は不健全な読み物と思われていた)という風潮でしたが、仁木悦子さんと松本清張氏の作品のおかげで推理小説が一般の人に受け入れられた、と言われています。 第3回江戸川乱歩賞の選考時、委員の一人から、作者は、変名を使った男性か、病院の描写から女医さんか看護婦さんだろうと思われていました。しかし、選考後に分かった作者のプロフィールは4歳からずっと寝たきりの20代の女性だったのです(後に手術を受け、車イスでの生活ができるようになりました)。 作品はシリーズ化され、仁木兄妹シリーズとして十数編が作られます。『猫は知っていた』は20代で執筆した第1作ですから古めかしくて少しやぼったい感じがしますが、回を追うたびに洗練された読み物になっていきます。シリーズを通して読むと、(殺される登場人物には申し訳ありませんが)昭和の日常や人物が生き生きと感じられて、昭和世代の人にはたまらないノスタルジックな魅力があるはずです。怪奇や猟奇とはかけ離れた作風は読みやすく、推理小説ファンでなくても取っつきやすいのが魅力です。 なお、『猫は知っていた』は国産ミステリとしては初めてのベストセラー作品でした。松本清張氏の『点と線』よりも先んじての出来事です。 また、1958年に映画化されています。叶うならぜひ見てみたいものです。 最後に、童話『水曜日のクルト(大井三重子)』は大人が読んでも心に染み入る作品6編が収録されています。お手にすることがあれば、ぜひご一読ください。 | ||||
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