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猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿



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猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿の評価: 6.20/10点 レビュー 5件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.20pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿の感想

著者初読み。第3回江戸川乱歩賞受賞作。昭和32年の作品と言う事は66年前、流石に社会風俗や科学的捜査はクラシカルな雰囲気です。ただミステリーとして伏線の張り方や推理のロジックは、現代でも十分に楽しめる物だったと思います。古臭くて違和感が有る、と捉えずに、作中に名前の上がっていた英米の古典ミステリーを読むような感覚で接すれば良いかと。文章も読み易く、とても面白かった。上記の点にご留意の上、是非大らかな気持ちで読んで見て下さい、おススメです。

なおひろ
R1UV05YV
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿の感想

新装版が出たので改めて読書。

1957年の江戸川乱歩賞受賞作。本作が最初の公募作品の受賞作となります。

日本の推理小説の歴史における転換期となった作品とも言われており、本書が世に出るまでの探偵小説は陰惨で暗い作風が多く読者が少数だったのが、本書の柔らかい文体と兄妹の探偵役を描く様が大衆にヒットして探偵小説のブームを築いたとされています。
ブームとなった背景には著者の境遇も少なからず影響していると感じます。それは幼い頃から病気で寝たきり状態、学校教育は受けられず兄から勉強を教わり外の世界を読書で身に着けた事です。最初は本名で児童文学を書きそれから本書の推理小説が生まれました。本書が生まれた時も寝たきり状態でしたが、本書のヒットにより手術が受けらえるようになり、さらに歩けるようになったというエピソードもあります。

この背景をここで書いたのは、知っていると本書の印象が変わったからです。
実は自分が大分昔に本書を読んでいるのですがあまり良い印象に残っていませんでした。著者の事を知り改めて再読すると、作品内の二木兄妹のモデルが著者自身であり優しく頼れる兄の存在や、病院が舞台、児童文学のような柔らかい文章、海外黄金期におけるエラリークイーンやアガサクリスティのような事件の謎とトリックと解明の仕方などなど、本書の見え方が大きく変わりました。
本書単体の物語だけ見るとさすがに70年前の作品なので文章やミステリの仕掛けに古さを感じてしまいますが、上記のような著者と日本の推理小説の背景を感じるという意味では外せない一読の価値がある作品でした。

egut
T4OQ1KM0
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿の感想

昭和の探偵小説ブームを作り上げた「初代」の乱歩賞受賞作にして、日本のクリスティ「仁木悦子」の処女作!医院に居候させてもらうことになった仁木雄太郎と悦子の兄妹は、引っ越し早々防空壕から死体を見つけてしまう!しかも、事件の影には一匹のネコが絡んでいるようで・・・。これは軽妙な文体が読みやすく、仁木兄弟の掛け合いも抜群!特に悦子ちゃんが悪戯心などもあり小悪魔的で良かった(笑)そして、肝心のミステリ部分ですが派手さはないものの、丁寧に作りこまれていて著者の本格魂が伝わってきましたが、ただネコのチミちゃんが(泣)

ジャム
RXFFIEA1

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