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QED 百人一首の呪
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QED 百人一首の呪 の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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時間があったので数年ぶりに再読。 初読の時も思ったが、とても読みやすく状況説明等もわかりやすい。 ただ、それに反して人物の外見的特徴に対する説明がほぼなされておらずイメージが掴みにくい。身長体重、髪型、服装やクセなどを入れてほしかった。 作品のうち、6〜7割を占めるのが「百人一首の謎」についてなのはよいのだが、それが事件解決に繋がっていないのは気にかかる。 百人一首の謎が解けても、解けなくとも犯人探しに影響がない。 京極夏彦とよく比較されるが、こちらは一見関係のないように思える人文学的与太話が最終的に事件解決に繋がっており、完成度としてはやはりこちらが上。 井沢元彦の逆説の日本史が好きな方は、この百人一首の謎について気にいると思う。 井沢元彦と京極夏彦を足して割ったと言うのは的を射た表現。 また殺人事件についても、最終段階で目撃者の特殊な事情が明かされ、それが犯人特定の妨げとなってとなっているなど、ミステリーとして不満が残る。 こう言ったことは事前に読者に開示するなり、匂わせておくべきであった。エラリークィーンではないが、探偵と読者はできるだけ同条件で事件解決に臨みたい。 再読なのでネタは知ったうえで読んだのだが、目撃者の特殊事情についてはそれを思わせる記述はないと感じた。 この本以外にも、六歌仙と伊勢を読んでいるが、ここまで殺人事件と関係のない構成ではなかったので、多少は考慮したのだと思う(六歌仙についてはトリックがちょっとアレすぎたが、それはそちらにレビューしたい) 発刊からもう20年以上経っている小説なので、新たに読まれる方も少ないだろうが、それなりにオススメ | ||||
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多数の方が指摘されているように 京極作品の影響をモロに感じます。 良い意味で言われている方もいますが 僕としては中途半端な京極作品という印象を受けました。 まず、主人公・桑原祟の話っぷりが京極堂そっくり。 しかし、京極堂ほどの英知やカリスマ性も感じられず 京極堂が持つクールでありながら、細やかな配慮を怠らない優しさも 見当たらない。結果、あまり好きになれない。 京極作品の魅力は、一見関係がないような学術的記述が 事件の核心に迫るに従って、リンクし集約するところにあると思う。 残念ながら、本書は百人一首の謎と事件がうまくリンクしていない。 正直、事件の解決に百人一首は関係ない。 また、本格推理小説としてみると、ある人物の特性が突然ラスト近くで 明かされるというアンフェアぶり。 まあ全体をみる限り、中心は百人一首の謎なので 事件に関してはお粗末と言わざるを得ない。 百人一首の謎と事件がうまくまとまっていれば 題材としては好きな部類だったので残念。 | ||||
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知り合いの紹介で読み始めたQEDシリーズ。たぶん読み始めて3冊目くらいの本だが、本来は作家のデビュー作品である。 百人一首をマンダラに並べて謎を解明する。その知力と蘊蓄には賞賛したい。 この作家のQEDシリーズは片っ端に呼んでいる最中だが、殺人事件の内容よりは、作家の蘊蓄を楽しむ作品だろう。QEDシリーズを読んで衝動にかられ、私も熊野を再訪し、神社巡りした。主人公の祟のこだわるコース通りには、参拝できなかったが、十分に熊野を堪能できた。 他のシリーズにもコメントするつもりだが、ワンパターン化された内容でも、あきはこない。 だが、小説を楽しみたい方や、推理を楽しみたい方には、お薦めしない。 | ||||
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今年一番はじめの本紹介は今まで読んだことがなかった高田崇さんという人の「QED」シリーズの第一作です。けっこう人気シリーズで、森博嗣や浦賀和宏、殊能将之、舞城王太郎、新堂冬樹らと同じく講談社のメフィスト賞出身者ですが、その中でもかなり上に位置する方のようです。 さて、作品内容ですが、シリーズの基本的パターンしては、殺人事件とそこで提示される歴史的な謎を主人公たちがといていくというのが基本パターンのようで、主人公は今作の主人公であった、漢方医の桑原崇、その大学時代の後輩で別の病院で薬剤師をしている棚旗奈々のコンビが今後も活躍する模様です。シリーズ第一作ということでたぶんに顔見せ的な感じで本書では二人のキャラが紹介されていました。 後ろぐらいところもありつつも、株式投資で巨万の富を築いた真榊大陸(だいろく)。彼は年に一度正月にだけ家族が集まる自宅、通称カルタ屋敷で後頭部を殴られて死亡した。彼は死に際して、手近にあった五枚の百人一首カルタの中から一枚のカルタをダイイングメッセージとして握りしめて死んでいた。果たして、その一首が意味するものは何だったのか? ということで、Q.E.Dのシリーズ第一作を読んでみましたが、蘊蓄の量が半端ではありませんでした。京極夏彦の京極堂シリーズに勝るとも劣らない圧倒的な知識量で高田氏は物語を作り上げていきます。しかも、本当の歴史的な謎として残されていた「百人一首はなぜ百人一首なのか」「そして、どうして歌の内容がこんなによくない駄作が含まれているのか」を奇麗に一つの論文として小説の中でまとめきっています。これには、圧等されるとともに脱帽してしまいました。自分がたまたまこちら方面に詳しくないだけかも知れませんが、百人一首に限らず全ての歌集というものの見方、読み方、組み立てにここまで深い意味や隠されたことがあったのかと目から鱗が落ちる思いでした。単に自分があまりに無学だという話かもしれませんが、本当に打ちのめされた気分とともに高揚感をもって読みました。 ただ、惜しむらくはそれくらい高いレベルの蘊蓄(余談ですが北村薫氏も解説でこれについては絶賛していました)を入れていっているだけに、逆にミステリ、殺人事件の部分がちょっとチープというか薄すぎる気がして、そのギャップ・落差が気がかりでした。ミステリ部分が今後強くなっていくのかどうかわかりませんが、もし弱くなっていくとしたら、ミステリは添え物として読む方向になっていくかも知れません。 ということで、今後の作品を読んでみてということで評価は5の3にしておきます。 | ||||
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●初回は歴史探索というよりパズルの絵解きですね。なるほど札のほかにあんなものもいるなんて。●しかし定家と後鳥羽院の関係は分かりましたが定家と他の歌人、後鳥羽院と他の歌人そして京都と鎌倉の関係ももうちょっと知りたかった。●百人一首は非業の最期を遂げた人物がなぜか多く撰ばれているようですがその中であるキーになる人について理由は分かりました。がなぜキーを握る人以外にまでその種の人間が占める必要があったのでしょうか。●百人秀歌のパズルまでついでに解いてしまったのですが〜一首にはいない4人の歌人がこちらでは重要な役割を果たしています。しかしなぜその4人に白羽の矢が立ったのか、私にはとてもではないけれどあまりなじみのない人物なので凄く気になりました。●定家はなぜこんなことを企てたのか企ての意味は分かりましたが企ての動機がまだ闇の中です。続刊で定家が再び登場しますがやはりまだその謎には触れませんでした。●こういうことを考えたのは定家だけだったのか他にもそういう歌人や撰者というのはいたのではないか、特に勅が出ているような場合、タタルの考察をちょっと伺いたかったですね。●著者はシリーズを通じて井沢さんの本も結構参考にしておられるようですが言霊についてはまったく異なる見解のようです。即物的な解釈ですが呪についてある一定の効果を認めるような発言をタタルが述べています。 | ||||
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作者のデビュー作で、メフィスト賞受賞作。この賞の受賞作は出来不出来が激しく、また遠い将来性を買ってのものが多いので注意が必要だが、本作は平均点程度か。本作をキッカケにして「QEDシリーズ」というシリーズができた。選考委員の予見は正しかった訳だ。 ある屋敷で殺人事件が起きるのだが、これは添え物で、本筋は百人一首の並び替えにある。これは織田正吉氏が「絢爛たる暗号」という本で初めて発表した説で、百人一首にまつわる謎を分析した結果、百人一首は一首づつ単独で選ばれたものではなく、総合してある絵巻が出来上がるよう選ばれたという画期的な説である。百人一首は元々屏風絵用に選ばれたものなので、単独でも絵柄が美しく、それを組み合わせれば絢爛たる絵巻になるのだ。作者はこれに挑戦したのだろう。ただし、私の見たところ織田氏の説には遠く及ばないものだった。一番の基本である選者定家に関する考察が抜けていて、一人よがりなのだ。 本書を読んで、ミステリと歴史の謎の組み合わせに興味を持たれる方が増えれば、作者も本望であろう。 | ||||
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推理小説として読むと肩透かし・・・かな。 百人一首についての謎学は、あまり興味はないけれどそれなりに楽しく読めました。 ただ、薀蓄が多くて読み飛ばしたくなる箇所もあり。もうちょっと流れるような文章だったらそれでも良かったのだろうと思いますが。 そのことと、キャラクターにいまひとつ面白味がないのとで、一気に読み進めることが出来ませんでした。それが残念。 ただ、シリーズ1作目なので、これからどう転がっていくかは楽しみです。 | ||||
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読み終わって何が面白かったか振り返ってみると 正直言って、殺人事件の謎解き部分ではなかった。 したがって純粋なミステリ好きの方にはお勧めできない。 百人一首から曼荼羅ができあがっていくプロセスは たしかにワクワクさせられた。 だが曼荼羅が完成してからは… 井沢元彦と京極夏彦を足して2で割ったような感じで もうちょっとオリジナリティが欲しいところ。 これがデビュー作らしいので、これからどう変わっていくか 楽しみではある。 | ||||
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ことはないんだけど。 ただ、肝心のトリック(って言っていいのかどうかわかんないけど)、あんなのアリなんでしょうか。 さらに、最後のパズル。 本当に申し訳ない。退屈で読み飛ばした。 | ||||
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面白い!!百人一首なんて全然知識にないですが、気にせず読めました。説明が少しくどいように感じましたが、許容範囲です。京極夏彦作品が好きな方はハマルかもです。 | ||||
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