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悪魔の紋章



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悪魔の紋章の評価: 4.05/5点 レビュー 20件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.05pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

乱歩さん、あんた真犯人隠す気ないでしょ

この作品は所謂復讐劇で、三十渦巻指紋を持つ謎の復讐者と、復讐の対象となった実業家・川手庄太郎を護ろうとする法医学者・宗方隆一郎の戦いを描いているのですが・・・・・残念ながら、推理物と呼ぶには語弊がありますね。
おそらく、二番目の犠牲者である川手妙子の遺体が見つかったお化け屋敷で展開された捕り物のくだりで大半の読者が真犯人が宗像である事にに気づいてしまうでしょう。
宗像の助手・小池が黒覆面の男を捕えて覆面を剥いだ際に絶望の悲鳴をあげ顔を見られた事を理由に射殺されたのは小池と真犯人が非常に近しい間柄だったので口を封じられたのだと容易に察しがつきますし、その後かけつけた警察が総出で追跡したにもかかわらず逃げ場のないお化け屋敷で犯人が忽然と姿を消した後に宗像登場となればどんなに察しの悪い読者も完全に宗像がクロだとわかるでしょう。

その後宗像が『真犯人』の本命である川手庄太郎を手の込んだ方法で片田舎に匿うのですが、そこで『真犯人』が雇った田舎芝居の一座による三文芝居を披露して自分の復讐の動機を川手に見せつけて絶望と恐怖を味合わせてから復讐の総仕上げに取り掛かるのですが、真犯人は標的の匿い先とグルだと明言してますから作者は読者に真犯人を隠す気がさらさらなかったと言うのが良く分かります。

で、本命の川手を片付けて(実際は即座に殺さず生き埋めにしたので後に救出されてしまいましたが)安心したのかその後偽の犯人を仕立てて殺す手口は杜撰過ぎましたね。
幾ら何でも逃げる意志満々だった者が自分が縛られた縄をほどいた後に自殺とか、真犯人である事を遺書にしたためて自殺とか無理がありすぎるでしょうに。

まあ、本作は推理小説ではなく怪奇小説って事なんでしょうが、それでも最後はわざとらしく海外出張していた名探偵・明智小五郎が日本に戻って来て一連のトリックや真犯人の正体を全て真犯人の宗像や警察関係者の前で暴露し、明智の罠に嵌って復讐の同志だった妹まで捕らえられ万策尽きた宗像は妹共々自害すると言うお約束の落ちで〆。

しかしまあ、本当に悪いのは本来復讐の対象となるべき身ながらあっけなく病死した川手の父親と、川手の父親に殺され、今わの際に幼い我が子らに復讐を命じた宗像、いや山本兄妹の両親だってのが泣けてきますな。こいつらのせいで川手は身に覚えのない復讐の標的にされて愛娘達を失った挙句自らも殺されかけて白髪になるほどの恐怖と苦痛を味わい、山本兄妹は人生を復讐の為に浪費し何の罪もない人間を何人も殺害した挙句本懐を遂げきれず無念の自害。
実に虚しさだけが残る結末でした。
悪魔の紋章 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:悪魔の紋章 (角川文庫)より
4041053072
No.1:
(2pt)

犯人の予想がついてしまう

物語の出だしは期待させる展開だが、序盤から中盤にかけての事件で、どう見てもこの人が犯人だろうと予想がついてしまうので、その後に展開される不思議な事件が、犯人を知った観点から見るとまったく不思議ではなくなってしまう。 犯人探しをするよりは、純粋にストーリーを楽しむために読むといいと思う。
悪魔の紋章 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:悪魔の紋章 (角川文庫)より
4041053072

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