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【この小説が収録されている参考書籍】
悪魔の紋章の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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わずか250頁弱の物語で、明智の登場はなんと198頁だが、しっかり小林少年も登場する。まごうことなき明智小五郎ものの長編。多分9作目である。 文中では昭和××年だが、連載時とほぼ同時代とみると、昭和12年あたりが舞台になる。ただし戦争や不況の影が伺えないので、濱口雄幸内閣が金本位制に戻す昭和5年以前かも。 乱歩作品、特に戦後の少年探偵団ものでは、街や住宅地が舞台でも、一歩裏に入れば薄暗い路地や雑木林があって、そんな影の中を二十面相やその一味がうろうろしているのだが、戦前の作品は、意外に華やかさを感じることが多い。例えば本書では、冒頭で助手が毒を盛られた喫茶店が、おしゃれにカフェ・アトランティスという名前だったりする。 さて、本書は再読である。 わたしの悲しき記憶力では、魅力的な機械トリックや叙述トリックはなんとか覚えられても、犯人をころっと忘れてしまう事が多い。フーダニットを新鮮に再読できるのは利点?だが、小学生の時にポプラ社版を読んだ本書は、しっかりと犯人を覚えていた。たしか『呪いの指紋』といった題名で、事件現場周辺に何度となく残される、特殊な三重渦状紋が印象的だった。そんな指紋形状が本当にあるとはちょっと思えないが、オバQな感じの指紋で、残虐な事件に絡むとピエロに通じる怖さを醸す。 これは忘れていたが、事件現場には三重渦状紋だけではなく、黒めがねの小男と眼帯をつけた大男が、毎度見え隠れして、なかなかのサスペンスで引っ張ってくれた。犯人が判っているからどうかなと器具していたが、意外に結構楽しめた。 もちろん、そこそこ楽しむためには、特撮ヒーロー番組を楽しむのと同様、頭のネジを緩くして、ツッコミを楽しむ広い心が大事であることは、言うまでもない。 乱歩作品あるあるに、被害者が若い女性の場合、何らかの形で公衆の面前に死体を裸に剥いて晒すというのがあるが、もちろん本書もはずさない。川手氏の娘二人は序盤に殺されて、展覧会に、お化け屋敷に“展示”されてしまうのだが、完全に記号化されていて、台詞一つないのが見事なほどだ。 それ以外にも、読者の心を疲弊させないように、川手氏の<ネタばれ>生き埋めのシーンですら、閉所恐怖症のわたしが本を放すことなく読めるくらいライトだった。彼は後に救出されるのだが、恐怖で髪が白く変色したという記号的描写がある限りで、回想やその他、救出後の台詞一つない。見事。 川手氏は、救出されるまで5日間土の中……いやムリムリ! 事件の関係者が、揃いも揃って被害者への同情や犯人への憤りを一切覚えないというのもツッコミポイントだが、明智や宗像、その他警察一同も被害者が記号である事を十分に認識しているのだろう。 わたしが本書で一番ツッコんだのは、川手家周囲の警備をまかされた刑事である。 宗像:「ほんとうに、だれも通らなかったのですか」 刑事:「けっしてまちがいありません。ぼくはそのために見張りをしていたのです」 宗像:「新聞配達とか、郵便配達とかいうようなものは?」 刑事:「え、なんですって? そういう連中まで疑わなければならないのですか」 ……中略…… 刑事:「まだありましたよ、ハハハハハハハ、そうじ人夫ですよ」 ……中略…… 宗像:「それじゃ、きみは、そのそうじ人夫がなにをしていたのか、少しも知らないわけですね」 刑事:「ぼくはそうじ人夫の監督は命じられていませんからね」 探偵小説に登場する警察はボンクラと相場は決まっているが、こいつは酷い。 派出所勤務に格下げ間違いなしである。ただし捜査一課長も刑事部長も、目くそ鼻くそである…… | ||||
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犯人の生い立ちや粘着性は惹き付けられるものがありますが、その分トリックの既視感や犯人の正体、イントロがルブランの『虎の牙』そのままであったことなどが残念です。ミステリを読みなれないうちに読むのが最も楽しめる作品かと。 | ||||
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「悪魔の紋章」は犯人のアリバイに関して、明らかに論理が破綻していて辻褄があわなくなっているのだが、なぜか明智小五郎はその事に気づかない。乱歩の作品の中には散見される事ではあるが、ちょっと雑な感じはぬぐえない。ストーリー展開は面白いのだが推理小説と呼ぶにはお粗末なので★3つ。乱歩作品の中では中の下くらいのランクだろう。少年物の「少年探偵団」「妖怪博士」も収録。子供の頃は夢中で読んだが、大人になって読むと懐かしさは感じられるものの???という点が多い。かなり興醒めする。記憶は美化されるというが、二十面相シリーズは子供の時に夢中になった思い出のままとっておいた方がよいのかもしれない。 | ||||
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