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彼女は存在しない
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彼女は存在しないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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***ネタバレが多数含まれているので、このレビューは読まないで下さい*** ブックマークをしたまま、やっと読んだ。なので、何故ブックマークをしたかを忘れていた。 読んでて違和感は感じた。二つの視点で物語が進むのは良くあるが、香奈子の視点の際は、全て一人称で語られる。だから、根本有希の視点から切り替わる際、誰が “語っているのか”が一瞬わからなくなってしまう。 その違和感で、物語途中から「ひょっとして本書は叙述トリック系の本では?」と思いながら読むようになった。ミステリ系をブックマークする事は無いが叙述トリックはブックマークをするからだ。 結果、最後までトリックには気づかなかった。本書を読んで良かったのは自分がしっかりと騙された点。 しかし最後のネタ明かしでも、「えっ !?そうだったのか!!」の様な騙された感は無く、もやもやだけが残ってしまった。 登場人物は、根本有希と根本亜矢子の兄妹。兄の有希の視点で物語は進む。自分はトリックにまんまと引っ掛かって読む方が好きなので、トリックは探さないタイプなのだが、中盤で本書が叙述トリック系の本では?と感じた辺りから、「ひょっとして兄の有希はユキと読む女性なのでは?」と考えた。全く違ったが。 もう一つの視点は、大学生の貴治と香奈子のカップル。自分は一切気づかなかったが、香奈子の状況は一切書かれていない。香奈子視点でも貴治とは「恋人と言っても差し支えない」仲と言うだけで、お互いがそう思う恋人同士では無い。貴治の性格から、香奈子はナンパして ”上手くいった” 女性の一人に過ぎないのだろう。 この、香奈子の状況(働いているのか、大学生なのか、無職なのか)が書かれていないのが、一つのポイントだろう。 貴治と香奈子のカップルは、由子と名乗る女性と知り合う。この由子が、本書の最大のトリックだと思う。 由子は根本亜矢子の幼馴染。幼い頃に根本家の夜逃げによって離れ離れになったのだが、普通に読めば、根本亜矢子の多重人格の一人が由子だと思うだろう。 ところが、由子は根本亜矢子の多重人格の一人として登場するが、本物の由子としても登場している。このトリックは流石だと思った。 それと、もう一つの鍵は根本亜矢子の多重人格の一つが香奈子と言う事。これは最後になって明かされる。 だから、普通に読めば根本有希と根本亜矢子の兄妹、貴治と香奈子のカップル、途中で気付く亜矢子の人格の一つの由子で物語が進むと思う。つまり、有希と亜矢子と貴治と香奈子の四人。 しかしトリックの答えは、兄の有希と、香奈子と由子の人格を併せ持つ亜矢子、実際は根本亜矢子と付き合っている貴治、亜矢子の多重人格としても出てくるが、本人として実は登場し続けている由子の四人となる。 根本亜矢子も由子も、共に学校にも行かず働いてもいない。家族に疎まれていると感じていると言う設定。 これが、由子は実際の人物では無く亜矢子の多重人格の一つと勘違いさせる設定だった。 気になるのは、貴治の友人の作家が書いたストーリーを根本亜矢子は自分の人格として取り込んでしまうが、では根本亜矢子はどれだけの人格を取り込んでいるのか?殺人と言う異常な行動を何回も取っているが、その人格はどこから来たのか? カニバリズムも本書では出てくるが、その嗜好はどうして芽生えたのか? 男性も含む複数人の殺害に関わっているが、どうやっていとも簡単に殺害出来ているのか?殺されそうになったら、当然反撃するはず。返り血どころか普通の女性では反撃による傷が相当刻まれるはず。 貴治が他殺という判断をされているのなら、マスコミも含め相当ニュースになるし、警察は関係者を徹底的に洗うだろう。当然、貴治の携帯電話も押収し登録者全員に聴取をするだろう。 そう言った部分がさらっと流されているのが、気になった。 | ||||
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それなりに面白いとは思えましたが、人物描写がちょっと・・・。 誰にも感情移入できないというか、キャラとして魅力のある人間がほぼいない ので、そこが一番、読み進めるのに苦痛な点でしょうかね。 兄さんにしても今までほっといた妹のことが、突然そんなに気になるかい?とか、 キャラが一貫してなくてちょっと同情しにくいなぁ。 あと音楽の話しも、全く本線と関係ないのにくどい!他の方も言っておりますが。 しかも一応、彼氏が殺されたっつーのに、CDを貰えることに嬉々としている彼女 とか、すぐに他の男に言い寄るとか、ちょっとどーかしているというか、まぁ、 実際どーかしているんだけど・・・。 これも伏線と言われれば、何も言えませんが・・・。 まずは警察は何やってんだー?という話しかな。 | ||||
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二年前に読んで、あまりにも不快だったので読んだ後にすぐに捨てた本です。それぐらい私はこの作品とこのようなものを書いた小説家、広告手法(誰にでも読んでほしいと言わんとする帯)に不快感を持ち、合いませんでした。しかし、今になってもこの衝撃的な小説を思い出します。ふと時が経ち人物の相関を忘れていることに気づき気になって調べると、この作家さんや作品を評価されている方が多々いることも知りました。 「その殺人を入れる必要はあった?」「無意味にグロテスク」「このトリックだけでは弱いから、インパクトを強くする狙いでこんな酷い後読感を味あわされたのか」と当時痛烈に感じていたのですが、元来カニバリズム(はじめて知りました)等に興味を持たれている作家さんなのですね。 作家を知って読むか、知らずに読むかでこの小説の印象は大きく変わると思います。思い出す度に不快な小説だったと嫌な気持ちになっていましたが、今回調べたことでこんな世界も存在するのかと、やっと得るものがありました。二年経ってこの話が自分の中に一つの小説として納まった瞬間でした。 | ||||
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書店で衝動買いし、特に先入観なく読みました。 物語中盤ぐらいから多く示されていた伏線が大方の予想通りのラストで回収されたのは少し残念。これらがミスリードとして働いていればもっとオチが意外性のあるものになったかもしれません。 終盤の唐突なグロ描写はたしかに否定されてしまいがちかも…。その被害者が殺される動機が他の被害者に比べてずいぶん弱く、悲劇的なムードを作るための装置にとどまってしまっていたように感じるのが、その要因なのではないかと思います。 ですが、序盤の「映画」のワンシーンを用いながら人間の精神の難解さを提示するラストシーンには考えさせられました。多重人格というオカルト的な症状がまったくの他人事ではないのかもしれないという不気味さを与えてくれました。 某被害者の死が理不尽なことは残念でしたが、ラストシーンの強いメッセージ性から星3とさせていただきます。 | ||||
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前半~後半まで投げ出してやりたくなるほどにつまらない。 しかしラストの十数ページ、そしてラスト数ページに畳みかける構成と展開は圧巻。 この本は「どうおもしろくなってくるのかな?わくわく」という感じで読むもんじゃない。 「なんだこれくっそ詰まんねえ。 いつぶん投げてやろうか」といった感じで読み進めていった人が最も楽しめる種類の本だと思う。 | ||||
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読みやすく惹かれる文体で、光景が容易に想像できるが故に ラストでは嫌な汗が出てくるほど気持ち悪くなる描写があった。 そこから逃げ出したくても引きつけられる。空白やテンポも際立ち、怖さが増した。 文章としては好ましいが、物語全体として評価するならば 私は人にお勧めできない。 | ||||
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多重人格者がメインのミステリで、手垢のついたジャンルだけにかなり内容をこねくり回したような作品になっており、 真相自体はシンプルなものの仕掛けは強引でかなり人を選ぶ内容といえるだろう この手の作品を読みなれた人には楽しめない作品だが、読んだことのない人なら楽しめるかもしれない | ||||
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浦賀さんの作品を久しぶりに読みましたが、完全に帯に騙されました。 この結末であの大層な帯はどう考えてもやりすぎでしょう。 この人の作品自体、読者を選ぶと思うので、まあそんなものかという程度ですね。 でも不思議と騙され感はありますが、次作がでれば買うかも的な不思議さがある 作家さんですね。 | ||||
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ハイ。三根梓さんがイメージキャラクターを務めていらっしゃる幻冬舎文庫は、 せっせか買うようにしております。(←これ、とっても大事デス) 『地球平面委員会』に続いて、浦賀和宏氏の作品は2作目の拝読。 う・・・・・・・・ん、 かつて、ダニエル・キイス著 ・24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫) がベスト・セラーになり、“多重人格ブーム”のようなものがありましたっけ。 確かに、“多重人格障害”というのはミステリーの題材として恰好な素材で あるよな〜〜。 とはいえ、 皆さんは、「多重人格障害(解離性同一性障害)」って、存在すると思われ ますか? 自分なんぞは、“自分を守りたい”という切実な防衛本能が成せる業と考える と、あり得るんじゃないか?と思ってしまいます。 ・・・・・と考えると、 人知れず、その障害を負って活きている方も、いらっしゃるんじゃないか・・・。 とすると、その取り上げ方は、慎重であるべき。と、読後つい思ってしまいました。 いや、『地球平面委員会』では“ゲーム中毒者”が素材となっていますが、読後 それほど抵抗感は持たなかったのですよね・・・・・。 フェアじゃないか。 | ||||
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納得は、した。一応。 したけど、そりゃ無理があると思う。だって動機に必然性がない。とくに最後のほうのやつは。 もっとも、一気読みできたということは、それなりに面白かったといえるのかもしれない。 ミスリードの小技も効いていたし、ラストの大技はたしかに見えてなかった。 ただ、グロい意味はなんかあるのかな。ただ気持ち悪いだけで本題と関係ないし。 あと、精神云々の講釈はダルすぎ。ミスリードでは?と深読みし過ぎたけど、最後までそのまんま。 | ||||
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読書後の感想を表すなら「親の因果が子に報い」かな・・・ 浦田先生が最後に謎解きしてましたが、結局亜矢子が三人の男の周りを 彷徨っているだけの単純な構図で、形を変えた兄妹愛の末路ですね。 狭い範囲でことが動いていて、物語としてはおもろくないねぇ 最後のグロは読んでいて気分はよくないなぁ・・・ 多重人格とトラウマって小説のネタに良くあるパターンだしね。 新鮮味も無いないし、帯に書かれてるミステリーファンが声を 合わせて傑作と唸ったそうですが、どこの?ファンでしょうかねえ。(;_;) | ||||
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タイトルが気になって本を手に取りました 深読みせずに思考を停止しつつ、それでも一気に読み進めました 最後に、亜矢子・由子・香奈子の関係性が明らかになった時は、兄の決意が、浦田先生の想いが、切なくなりました 某書店がプッシュしていたので、あまり期待せずに読んだからか、意外に面白かったです | ||||
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古い本らしいですが 著者の代表作ともいえる作品で素晴らしい作品 という本屋のPOP説明を読み手に取りました。 個人的には、この手の残虐な内容が 苦手ということもあるのですが、 読了後の何とも言えない気持ち悪さは いかんともしがたかったです。 ただ、二重人格者本人の苦悩や その家族の苦悩の様子は克明に 描かれており、そのあたりに著者の 伝えたかったことがあるのかな・・・ とも思いました。 | ||||
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ラストが頭の中で繋がりづらかった印象があります。 「ん? ん?」と読み返すとよく分かります。 新宿の紀伊国屋で推していたので読んでみましたが、 期待以上ではなかったです。 | ||||
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タブーに果敢に挑み続けるキワモノキングの非シリーズもの作品。非シリーズものと聞いてやった、タブー要素ないやと思ったことでしょう。ところがそれは残念、あるんです。前に刊行された「記号を喰う魔女」ほどではないもののタブー要素目白押しです。せいぜい出てこないのは「カニバリズム」程度です。なのでもちろん、従来どおりの注意として近親相姦等の表現に拒絶反応を示す人は絶対に読まないでください。まあ気分が悪くなるか本を投げ飛ばすかでしょう。むろん最後も救えません。でもそれでいて読めない作品でないのが本当に不思議。奇跡とも言えるかもしれません。毎度ですが従来のミステリーに飽きた人にはお勧めです。 | ||||
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読みやすく、わかりやすく書かれてありますが、最後の最後で何が起きたのかわかりませんでした。考えれば考えるほどわからないです。けれども、本当に可哀想なのはこの人なのかな…と、切なさを感じました。 | ||||
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