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i(アイ)―鏡に消えた殺人者
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i(アイ)―鏡に消えた殺人者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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ミステリーと怪奇の融合、私は楽しめました。 ひとつ、しっくり来ないのは子供を見くびっているかな、と。 偶然、死体をみてしまった女の子。小2にしては考え方も行動も幼なすぎる。幼稚園生でも赤く染まって寝ている人を見たら死を連想しそうなものです。 後、ネタバレになりますが、母親がすり替わってもわからないはずがありません。あの年齢の子供は母親のことをすごく見ています。 誰を欺けても子供だけは無理だと思います。母親の癖、喋り方、仕草、匂い、二人にしかわからないような話や約束、たくさんあります。それをすべて真似るのは例え双子でも(この話では年子の姉妹ですが)不可能で、その日のうちにわかり、お母さんじゃない!って言うと思います。 そこだけは釈然としませんでした。 | ||||
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※多少ネタバレあり エンタメとしての楽しさは薄い。 鏡で足跡が消えたことで、まるでプロローグにあった幽霊が殺したように見える。が、主人公も周りの人も馬鹿馬鹿しいと否定している。そして文章の雰囲気もホラーテイストではないので、ゾッとするようなものはない。 ではミステリーとしてはというと、確かに密室だったり、不可解な足跡に理由があったりと、素晴らしい謎はできている。 ただ、話の持ち運びが淡々としすぎている。リアリティを追求した結果というよりは、ストーリーありきでその行間を埋めるために主人公達のセリフや文章が入っているように感じる。 背筋が凍るホラーミステリーを期待していただけに、少し残念だった。 | ||||
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解説のなかで、今邑彩さんが「今まで書いた中では最も気に入っており、さほど苦労せずにテーマとトリックがうまくかみ合ってくれた、実質的な意味での私の処女作」と言っているだけあって、いままでかなりの今邑さんの著作を読んできた中でも確かに最も面白い長編作品といってもいいのではないかと思います。 「怪奇なら怪奇、本格推理なら本格推理と、どちらかに徹してしまえば、もっと楽に書けるのですが。その難しいやつを、才能と言うよりも、まぐれ当たり的にヒョイと書けてしまったのが、思えば苦労のはじめでしょうか...」と言われているが、その意味はよくわかる。 ホラー系の作品と決めてしまえば、読んでいるほうもそのつもりになっているので少々不条理な展開になっても「超自然現象」として納得しているが、本格推理というジャンルになっていれば、当然、理屈に会わない話は到底読者には受け入れられてもらえない。 この作品では、はじめにホラーっぽい流れでスタートする。後にその話は、話のなかの新人女流作家が書いた短編小説だと判明するのだが、なんとその作家自身が密室で殺されてしまう。しかも、彼女の血まみれの遺体から血の付いた足跡が、鏡の前で止まっている。まるで殺人者が鏡の中に消えてしまったよう。 後に今邑さんの他の作品にも登場する刑事、貴島が徐々に真相にせまっていく展開や続く殺人事件も、無理なく進んで行き、事件の真相に至るまでは本格推理の醍醐味を味合わせてくれる。そして最後にまたホラーの味を残したままのエンディングは他の人では書けない、今邑さんならではの長編としてとてもうまくまとまっていると思います。 | ||||
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今邑氏の代表シリーズの第一作目で、オカルト要素を組み合わせた本格ミステリーとなっている。 このシリーズは昭和のミステリーのような雰囲気が濃厚であり、メイントリックの発想自体は既に法月綸太郎がデビュー作などで使っている新本格系としてはオーソドックスなものであるが、今邑氏ならではのストーリの肉付けの見事さにより一級のミステリーに仕上がっている。 あまり派手さはない展開のためやや肩透かしの感もあるが、氏の著作としては傑作の部類に入る作品。 | ||||
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ネタ自体はミステリでありがちなものだが、オカルト要素と交わりあいそれなりに良くできている ただ全体的にあっさり風味で味気なかったり、同級生設定に大して意味がなかったりやや不満も 本格ミステリを読みたいならちょうどいい作品だろう | ||||
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全体としては相変わらずこの作家さんは読ませるのがうまいなぁと思います。ただ、タイトルにも書いたとおり、鏡の中の人に殺された人は、ものすごくその人にとって都合がいい時に殺されているのが納得いかないです。ここまで生かしているのなら、殺さないでいる方が絶対良かったのに。もしこんな人がほんとにいるのなら、自分が殺された後すぐ出てくるよなぁせめて大事な人が殺される前には。う〜む、やはり納得はいかない・・。 | ||||
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警視庁捜査一課・貴島柊志シリーズが隔月で文庫化されていくそうですが、これが第1段のようです。 てっきり切れ者の刑事が事件の真相へたどり着いていく感じの作品かと思っていましたが、 読んでみると意外に平凡な刑事がちょくちょく見当違いの推理をしていきます。 東野圭吾さんの加賀恭一郎シリーズを想像すると、肩すかしをくらう事でしょう。 でも、そこそこ面白かったです。 とりあえず、今後隔月で文庫化されていくシリーズは読んでみようと思わせるだけの面白さはありました。 残念なのは、プロローグとエピローグ。この数ページがなければもっと良かったです。 これが作品を台無しにしてしまっていると感じるのは自分だけでしょうか。 | ||||
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あらすじ 刺殺された作家が死ぬ直前に書いていた自伝的小説は 従妹のアイを殺した体験と鏡にまつわる逸話だった。 殺人現場に残された血染めの足跡は 部屋の壁にかかった鏡で途絶え鏡に消えたように見え・・・ おまけに現場は鍵のかかった密室状態だった。 この殺人は鏡の世界の住人アイによる復讐なのか? 感想 鏡の向こうに消えたようにしか見えない足跡と密室の謎。 読者に立ちふさがる二つの謎と、 ある気づきから二つの謎がほどけていく過程はとても美しいです。 本作の凄さはそこだけにとどまりません。 上記の二つの謎は補助線に気づけば解けるかもしれません。 ある程度の強者なら解けるように設計されているような気がします。 (もちろん管理人は解けませんでしたが・・・) ですが、そこからの反転は避けられません。確定です。 読み進めるうちに、視線があらぬ方向にずらされているんです。 作者の最高傑作のみならず、ミステリー全体で見ても相当のレベル なのにイマイチ知名度がない作品。もったいない。 たぶんこの作者が作ろうとしているものは 妖刃ではなく名刃なのでしょう。 妖刃の持つ奇っ怪なストーリー性より 名刀の持つ切れ味の鋭さを求めているのだと思います。 人を切った痕や恐ろしい云われがあるわけでもありません。 その素晴らしさを味わうには手にとるしかありません。 | ||||
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この作品は絶版中である。残念ながら。 しかし、この作品は、著者の代表作というだけでなく、本格推理小説全体の中でも光り輝く秀作である。 この作品の最大の魅力は、密室トリックとどんでん返しにある。どちらの仕掛けも大胆かつシンプルであり、本格推理小説のお手本と言いたくなるものだ。 文章は簡明で読みやすい。 この作品を読めない人は不幸な人。絶版になっているのは不幸な事。 再販を望まずにはいられない。 | ||||
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非常に上手に雰囲気を盛り上げて書かれており,十分に楽しめる作品だと思います。トリックについては,警察がちゃんと科学捜査すれば簡単に見破れるのではないかと言うツッコミを聞いた事がありますが,この際本格ミステリに,それは無粋だと言ううことにしておきましょう。読んでるときには,あんまりそんな細部は気になりませんでした。そう言った意味では,ウマイ書き手だと思います。 | ||||
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