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チョコレートコスモス
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チョコレートコスモスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全100件 61~80 4/5ページ
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普段は目立たない少女飛鳥が、その演劇の才能からどんどん渦に巻き込まれて、最後は天才だけが辿り着ける境地へ。 最後の場面で、周りは響子に肩を並べたと思ったのに飛鳥は敵わないと言った。響子は芝居の怖さを知っていてここにいるけど、自分はまだ知らない。それがわかったのが飛鳥の成長だろう。空手の世界では辿り着けなかったあと一歩、本物になるかなり損ねるかのあと一歩を飛鳥が越えられるのか。続編が読みたくなる。てことはこの本だけでは少し物足りないのかという事で☆4つにしました。 | ||||
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演劇の舞台という場所での役者の真剣勝負。 いくつか描かれるオーディション、そこに至るまでの女優の闘争心や 葛藤のピンとはりつめた緊張感が伝わってくる。 舞台稽古での駆け引き、オーディションの場面での一人の演技終了... その度に読んでいる自分の肩に力が入っていることに気づく。 劇団「ゼロ」の初公演。 二日目ラストシーンでスポットライトの中で振り返る飛鳥の姿。 読み手も ぞっとさせる演出。 圧巻は、「欲望という名の電車」第9場を使った オーディションの 緊張感!、緊迫感!、臨場感!。 何年ぶりでしょうか...時間を忘れて読んでしまう、... 読まずにいられなくなる作品に出会えたのは。 読み手をぐいぐい引き込んでいく筆力。 ほんものです。 | ||||
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あらすじを最初見たとき、自分がまったく 興味がない世界を舞台にしていたので、 読めるかなあと思ったけど、杞憂に終わりました。 自分の触れたことの無い世界で生きる人々の気持ち は、やっぱり分かりづらかったけど、話に引き込まれて、 最後までページを繰る手が止まりませんでした。 | ||||
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飛鳥の可能性が追究される作品なのだろう。 もう少し飛鳥が描き切れていたらと思う場面もある。なぜあれだけ演劇にのめり込んでいったのかの部分が弱いのかもしれない。 それでも、演劇というモノがこれほど細かく描かれる小説も少ないだろう。 やはり恩田さんは天才なのだ。 | ||||
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大変面白く読みました。この本が面白く読めたのは、私が演劇に興味を持っていたことと、「ガラスの仮面」を読んだことがなかったからのようですね(苦笑)。星5つにしましたが、ガラスの仮面に酷似しているのならマイナス5つでしょうか。 演出家の出す難題に主人公がどう答えていくのか。作者の解答で満足できる人もいればできない人もいるでしょう。そこが本書の評価の分かれ目になると思います。私は満足できました。それこそ夢中で読みました。このあと、著者の他の作品も読みましたが、それらは、最後の謎解きが不十分で、楽しめませんでした。著者の作品は、総じて読者をドキドキさせながらクライマックスに持っていく牽引力はあると思うのですが、謎解きがもうひとつで楽しみにしていた分、落胆も大きいかと思います。しかし、恩田作品を軽んじている方!この作品は秀逸です。評価が一変すること請け合いです。ぜひ読んでください。私としてはこの続きが読みたいぐらいです。オーディションで物語は終わっていますが、主人公たちの本番はこれからです。書く気になれば、稽古やリハーサル、本番でのライバル対決でもう1冊書けるのでは。でも、それこそ「ガラスの仮面」になってしまうのか(笑)。 | ||||
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演技の天才にして、超情熱的なマヤちゃん(ガラスの仮面)から、 「情熱」を丸ごとすぽっと抜き取ったようなキャラがヒロイン。 天性のカンと洞察力でオーディションを次々勝ち抜いていくが、 本人にはまるで欲がなく、いつあっさり「やめた」というかわからない。 対して、姫川亜弓役(笑)ともいえるライバル、響子は宝塚出身の母と 歌舞伎役者の父をもつ演劇界のサラブレッド。ふたりが主演する、 女ふたりの芝居とは……? 「ガラスの仮面」を夢中になって読んだ人には、かえって楽しめる内容かもしれません。プロットはかなり似ていますが、オーディションの課題は漫画よりかなり複雑にしてありますし、ヒロインがコンテンポラリーダンサーのような素質を持っているのも、ガラスの仮面よりは今風で、サブカルチャーが好きな恩田さんらしいです。 ただ、すでに指摘されているようですが、形容詞や修飾語の言い換え・多用は、こういう派手な演劇ものには、かえってうるさいですね……。 | ||||
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この作品を読んでいて、「ガラスの仮面」を思い出したのは私だけでしょうか? 全体的に無難にまとまっていましたが、この作品に限らず、最近の恩田作品には読者を引き込む力が足りないのではないか・・・というのが率直な感想です。「夜のピクニック」から恩田作品を読み始めた人にはあまりお薦めできない・・・かな。 | ||||
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悪い人の出てこない小説、妨害のないハッピーエンド。演劇ではなく、たとえば将棋の世界でも同じようなストーリーを作ることが可能なのではないかと思ってしまった。非常に若い女性棋士が突然出現する。その戦法は世間を驚かす。しかし、読了後の読者の興味は「それからどうなるんだろう」ということ。評価は分かれるのではないだろうか。 | ||||
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ただ、文章の感覚が僕には合いませんでした。文の修飾がうるさいかなという気がしたり、 いかにもな・・・、ちょっと大袈裟な表現が多いかなぁなんてのを感じたりして・・・。 でも、もたもたしない程度のスピード感は良く、全体的に次へ次へと読み進みやすい小説でした。 | ||||
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こんなに評価が揺れ動いた作品は初めて。 舞台が好きなので、筆の進まない脚本家・神谷が見つけた不思議な少女の導入部から、2世女優の響子の悩み、はみ出し者の学生劇団の練習風景……グイグイと物語の世界の吸い込まれていきます。「金の林檎」を奪い取るエチュード、劇団ゼロの初公演「目的地」の描写になってくると、もうたまりません。これは「夜のピクニック」よりも「六番目の小夜子」よりも良いぞ! と、☆5つつける気で読み進めていきました。 ところが、冷や水をかぶせるような一言が…… 「そろそろこの辺りで、佐々木飛鳥なる少女がいったいどんな人間なのか、彼女の側から語っておく必要があるだろう。」 ……ないよ。必要ない! 飛鳥の少女時代を語る一節で評価は一気に急落。エピソードを挿入する必要もないし、この一文はこの作品の中で一番の駄文。飛鳥の少女時代をさらーっと流すエピソード部分を読み終えてウチは一旦本を置いてしましました。 しかし、そこを超えるとまた前半部分のスピード感が戻ってきます。大物プロデューサーが作る舞台とオーディション、女優の争い、演技と演出、実に興味深い世界が展開されます。 やっぱりこれは面白い。最後まで一気に読み終えてしまいました。☆も5つとは言いませんが4までは回復しました。 恩田陸版「ガラスの仮面」なんて称されていますが、ちょっと違うかなぁ。もっとあの闇の中の世界にピンスポットをあてたような、鮮烈な印象です。 演劇や舞台に興味のある方なら読んで損はないと思います。それだけの魅力のある小説です。 | ||||
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舞台役者のお話。 天才の存在を認められる人にはおすすめ。 中盤は、形容詞の多用にうんざりさせられるが、 後半からの盛り上がりはなかなか。 よくもわるくも小説らしい小説。 | ||||
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『麦の海に沈む果実』も先がどんどん気になって、やめられない止まらない!!という感じだったけど、この本もそうでした。 次々とページをめくらせる構成、ドラマのような展開は、さすが恩田陸さん、という感じ。 キャラのイメージがすごく具体的に現れていて、読んでいるとどんどんと人物の容姿、行動、性格が確立されていきます。 後半のオーディション部分はテンポが良くて、ドキドキです。 今まで読んだ恩田陸さんの本の中では、私にとっては今のところNO.1!! | ||||
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久々に、寝食を忘れて読み耽った一冊。 とにかく、怖い。 といっても、ホラーでもないし、猟奇的な事件が起きるわけでもない。 それなのに、最初の一行から、何か起きそうな予感、──何か恐ろしいことが起きそうな、不穏な空気に満ち満ちていて、なぜだか、とても怖いのだ。 読んでいて、ものすごく緊張を強いられる。 それで、ついつい一気に読んでしまった。 読み終えて感じたのは、結局、人間という存在自体が、どこまで究めようとしても究めることのできない、最大の謎なのではないか、ということ。 つまり、この恩田陸という作家は、「生きるとは、人間という最大の謎を解こうとし続けること」という哲学に基づいて作品を書いているのではないだろうか……などと思ってしまった。 個人的には、作品中にちらちらと出てくるちょっとした要素、たとえば、「まるで『11人いる!』だな」といったせりふや、“演劇の盛んなW大”や、下北沢の○○劇場を思わせる劇場など、懐かしさや親近感の湧くアイテムがちりばめられているところも楽しめた。 特に演劇の世界が好きな人は、一読の価値あり! | ||||
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風変わりなオーディションや、実在の戯曲を作品に織り込むあたりはガラスの仮面のオマージュだねと謗られても仕方ないかもしれませんが、本家が迷走している今このときに、新釈・ガラスの仮面を読めて嬉しかったです。ガラスの仮面に似たものは、今までもかつてもこれからも出てきそうにないだけに。実在の戯曲を使っているところがまたいいです。 途中途中の演劇の異質さの描写はいつもの恩田節全開。ホラーチックっていうか異質ででも実際に有り得そうで、非常に楽しそうでした。実際見たいですね。 ただ、描写が面白いだけに中身そのもの、キャラクターの背景がいかにも凡庸で面白味がないのは気になるところです。「え、それだけ…?」みたいな。描写が異質であればあるだけ、キャラクターにも見合うだけのものを求めたいのです。キャラクタを平凡な感じに設定することで虚構っぽさを払拭しようとしたのでしょうが、やはり肩透かしなように思いました。でも恩田陸に期待しているのはそういうところでは全然無いし、終盤の女優同士の戦いの心理戦などは読み始めたときにはまったく期待してなかっただけに嬉しい誤算でした。ただ最後には雑魚扱いだったアイドルなどはもうちょっと頑張って欲しかったです。 ☆ひとつ減じているのは、ここまでがプロローグで、ここから先が本編です的なものを感じたからですというか、え、本当にここで終わりなんですか。残念です。 | ||||
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恩田陸はすごい。改めて思った。この作品を読んでみようと思ったのはあるテレビ番組を見たから。書評のコーナーで小説版『ガラスの仮面』と言っていたのを聞いたからだ。『ガラスの仮面』のファンなら気になるのは当然というもの。さっそく読んでみると、『ガラスの仮面』のキャラに重なる人が小説にも出てくる。さくさく読み進み、あっという間に読了していました。オーディションの部分はドキドキハラハラ。唯一気になったのはタイトル。後から無理に絞り出してつけたのでは?と思えたのは残念。 | ||||
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恩田陸独特の世界はどこへ行ってしまったのだろう? 「演劇仕立て」ではなく、入れ子・額縁構造のミステリー、ホラー、登場人物自身が役者でありストーリーテラーである、作品そのものが演劇的作品であった、生き生きした作風は、どこへ行ってしまったのだろう? 今回読んでみて、かつて影響を受けた懐かしい作品へのオマージュとしたかったのか、せめてもの発想のよすがを自己開示して、自分を奮い立たせて書こうとしたのか、どう解釈していいのか苦しんだ。「11人いる」もしくは「ガラスの仮面」、多くの同世代の読者なら気が付くような舞台装置をちらつかせても、主人公自身の魅力が無さ過ぎる。いかにも異才の人物が、初々しい少女であるかのように設定されていても、周りの登場人物に支えられた「空白」で「虚ろ」な存在であるのは、読めば読むほど明らかになる。 書けない脚本家といい、これでいいのかという題名の「チョコレートコスモス」といい、かえって「思うように書けなくなった自分」にもっと焦点を当てた方が良かったのではないかとさえ思う。 | ||||
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演劇とか成功とか芸の向こうにあるもの、とかそんな世界が好きな人にはうってつけ!こんな風によくストーリーを組み立てられるなあと感心。人生とは何か?生きるとは何か?なんて重いテーマを読みたい人には、少し違ったジャンルです。 | ||||
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「ガラスの仮面」へのオマージュといわれる本作は″二人の女優が紡ぎ出す『はてしない物語』の序章″という体裁。脚本家や脇役の取り扱いが多少素っ気なくはありましたが、オーディション場面はなかなか楽しいものがありました。劇中劇で使われたのはサキやテネシーウィリアムズの代表作。舞台劇が不思議なのは同じ台詞とシチュエーションを繰り返していっても反復にならないところ。エッセイ集「小説以外」を読んだ方にしてみれば彼女の習作を読んでいるような気持ちだろうし、作者なんて関係なく読書している方には票がわれそうな作品です。 | ||||
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毎度のことながら、この作家は読者を引きつけて一気に読ませるのが上手だなあと思います。 ただし、飛鳥の超人的な演技や、東響子との異世界へ嵌まり込むような白熱した演技の応酬など、どこか常野物語に出て来そうな非日常的な超能力の世界を思わせます。その点で、少々引っ掛かる方がおられるかもしれません。 読者は皆同じ感想を持つと思いますが、続編があるのでしょうね。そうでないと、何となく収まりがつかない。乞うご期待、というところでしょうか。 | ||||
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読者は観客。 まるで目の前で演劇をみているかのような臨場感。 二人の若き天才女優が演劇に賭ける情熱に魅せられました。 「ガラスの仮面」を彷彿とさせ、少女漫画的みたい!! 若き大女優・東響子の人間性は鮮やかに描かれている反面、 新人女優の佐々木飛鳥の感情があまり描かれてません。 本文中にも似たような記述があるのですが、 飛鳥は本当に“演劇ロボット”です。 その人物描写の甘さに小説としてはマイナスをつけてしまいそうになるけど、 案外これは恩田先生の作為的なものなのかも。 だって読み終わってすぐに「今すぐ続きを読みたい!」と思わずにいられないから。 この本まるごと一冊を使って、これから起きるであろう真の戦いへの 長い長い予告を見せられたような・・・。 続編の構想がある上で書いているとしか思えないんですよね。 恩田先生、飛鳥の内面はそこで描くんでしょう? 絶対に続編書いてくださいね。期待してます。 | ||||
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