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麦の海に沈む果実
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麦の海に沈む果実の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全99件 61~80 4/5ページ
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読後感を一言で表すならば『不思議』。 そもそもこの話の舞台はどこなのだろうとまず考え込んでしまいました。 どこまでも続く湿原に、めったに晴れることのない空、青い丘。 そして世間から隔絶された閉鎖的な学園。 そのなかで起きるミステリー。 舞台は遠い外国か、異世界かと思いながら読み進めれば、札幌や東京など身近な地名が登場したりする。 日本のどこかにあるのかなぁと感じさせながら、でも、学園に通ってくる生徒たちの素性を考えると、何ともいえなくなる。 不完全な異世界って感じでしょうか。 不思議です。 理瀬という少女が時期はずれに転入してくるところからお話は始まります。 幻想的な風景のなかで起こる事件の裏にはどんな真実が隠されているのだろうと一気に読まされてしまいました。 が、ラストはいまひとつ。 ただ、あえて謎を全部解明せず、 読者に想像の余地を残してくれているところで、この物語の不思議さがより印象深いものになって良かったんじゃないかと思います。 直接ストーリーには関係ないのですが、 主人公が自分を取り戻していく過程で『理瀬から私』と人称を変化して表記していたのは見事でした! 恩田陸さんの文章力に思わずうなってしまいました。 | ||||
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恩田陸さんの本はほとんど全部読みましたが、 これが一番好きです! この本の舞台となる学校の雰囲気に凄く惹かれました。 登場人物も一人一人凄く魅力的です。 終わり方は、納得いかないところもありましたけど、 恩田陸さんらしいなーという感じです。 それよりもとにかく面白いので是非読んでみてください | ||||
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恩田陸の作品は惹きこまれるものがある。 しかし悲しいのは、多くの人が書いていますが話が尻すぼみになりがちなところ。 この作品と「Q&A」は特にそう感じます。3/4までは一気に読み進められるし、それだけの魅力もあると思うけれど正直言ってラストは「こういう終わり方しちゃうんだ・・(苦笑)」と感じてしまった。別に大団円を望むわけではないんですがね。 しかし途中までを評価して星3つ! | ||||
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単純にミステリーに謎解きやトリックなどを求めている人、 完全な世界の構築とそれに打ち立てられた謎を求めている人、 には向かないと思う作品だと感じる。 それだけ、この作品の世界観やトリックなどには 幼さや不完全さが残っている。 ただし。 個人的にはそれすらも作者の意図であるように感じる。 「六番目の小夜子」「夜のピクニック」などに代表されるように、 作者はまだ大人になりきれていない年頃の少女の深層を描くのが、 非常に上手く、また得意とする分野だと思う。 だからこそ、その少女が存在するこの本の世界も、 なぜか危うく幼い不完全さで構築されていることが自然だと感じてしまった。 そしてその世界が完全でない理由は、 社会からの隔離された世界にありながら、 結局は向いている先は社会や世間にあるという、 少年少女の(または大人の)矛盾した欲望で構築されているからなのだろう。 物語は、 立地的にも社会的にも世間から隔てられた元修道院の中に立てられた、 様々な理由から集まる生徒たちで構成された学校の中で展開される。 もちろん人は死ぬ。 そして物語を進めるごとに、 各登場人物の思いや悩みが少しずつ解き開かれて、 最後は主人公の記憶へと物語が収縮していく。 ラストは。。もちろん自分の目で確かめて欲しい。 そしてこの危うい少年少女たちで構成された不完全な世界を感じて欲しいと思う。 | ||||
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あっという間に読み終わってしまいましたよー!!! 最後は・・・ビックリしました(-_-;) 「えっ!!??」ですよ・・・ でもよく分かりませんでした・・・ 生きてるの?死んでるの?どっち?・・・みたいな・・・ そこで4つ星になりました・・・ がo 私、この物語を読んでくうちに、登場人物に惚れました!!! 聖です!!!めちゃくちゃタイプ!!! 後はァー・・・黎二も格好いいかも・・・ あo↑は参考になりませんね(^_^;) でも居て欲しいです!!! つーか最後の黎二の所で泣きました!!! あー・・・もっと恩田サンの本が読みたい・・・ | ||||
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世界観は良くかけていたが、主人公にもう一歩、共感できる部分が なかった。今回の内容だからか、ファンタジーだからか、自分の年齢のせいか・・・。自分が求めていた感じとは違った。 | ||||
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恩田作品に学園ミステリーというジャンルがあるならば、これもまさしく代表作になるでしょう。普通の学園生活とは随分かけ離れていて、あまりにも非現実的な感じもしますが・・・ただ他の作品同様、ラストはどうなるのだろうのという、期待感が膨らむ展開だけに少し物足りなさを感じました。しかし、これが恩田さんなんだなと少しずつ理解できるようになりました | ||||
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寝る前にほんのちょっとだけ読むつもりだったのに。誰かページをめくるこの手を止めて~!これはもう絶対五つ星だ!!と心の中で叫びながら読んでいたのだが、最後の最後すべてが明らかになった時に星がひとつ減った…。主人公の理瀬に肩入れして読んでた人はみんなそうではないでしょうか。でもこの物語は作者の頭の中にあるとてつもなく壮大な世界の、ある一部分だけを切り取ったものだと思うんですよ。だから『麦の海』以前と『麦の海』以後があるはず。(実際あるみたいですね)それならこのラストもうなずけるかなと思いました。その代わり、作者の方にはすべて出し尽くすまで絶対に筆を置いて下さるな!と言いたいです。…まんまと北の果ての湿原に片足突っ込んでしまった私です。。。 | ||||
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六番目の小夜子、光の帝国に続いて麦の海に沈む果実を読みました。奇怪な学園に起こる不気味な出来事は、背筋のひんやりする思いで、ぞくぞくしながらも読み進むことができました。この感覚が恩田ワールドだと思います。確か六番目の小夜子の時もそうでした。しかし、六番目の小夜子同様、ラストがやや…。途中のぞくぞく感でラストはどうなるのだろう!?と期待しながら読み進めていくだけに、これも六番目の小夜子同様少し物足りなさを感じました。ラストがもう少し充実すると恩田陸は最高だと思います。 | ||||
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『三月の王国』・・そこは学校という閉ざされた場所に築かれた一つのゆがんだ世界です。 圧倒的な存在感と魅力を持つ校長と個性豊かで素晴らしい能力と複雑な家庭環境(もしくは過去)を持つ生徒達。そして次々と起こる不可解な事件(事故)と謎・・。息つく暇もないほどの物語の展開・・。閉ざされた世界の中で混乱し誰の言葉を信じればいいのか、自分すら信用出来ない主人公の少女「理瀬」。彼女に隠された秘密とは・・。本当に面白い本です。読み終わるまで気になって寝不足が続いたほど・・。ぜひ一度読んでみてください。 | ||||
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この話は主人公・水野理瀬がある学校に転校してくるところから話は始まります。恩田さんの小説って物語の冒頭からもう全てが始まってる感があるんだけど、この物語もそうです。最後まで読み通してみると、「あ~、だからあの時・・・」みたいな感覚がすごいある小説です。私としてはぜひとも「三月は深き紅の淵を」から読むことをオススメします。私も「三月~」→「麦の海~」で読んだんですが、妙なデジャ・ヴみたいなものを感じられて自分までその場にいるような臨場感が感じられます。とにかく面白い作品です。恩田ファンならぜひぜひ読んでください!! | ||||
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北海道の某所。そこは地平線まで一面湿地帯が広がっていて、陸の孤島のように「青い丘」がそびえている。ハリー・ポッターが通う学校のような不思議な雰囲気濃厚な学園に転入するヒロイン。中高一環教育校で私物の持ち込みは厳禁、囚われの城のように一度門をくぐったものは2度と外の世界に出られない(かも知れない)という徹底した外界との接触を遮断された密室環境で、いろんな事件がヒロインの周りで起こる。ミステリアスなものであったり、オカルティックなものであったり。さらにヒロイン自身にも何やら秘密がありそうな気配・・・。一風変わった学園ドラマをお楽しみください。 | ||||
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恩田陸の作品を初めて読んだのは『三月は深き紅の淵を』でした。なんとも不思議な連作(?)短編集で、タイトルと同じ「三月は深き紅の淵を」という謎めいた本を巡るお話なのですが、ひとつひとつの話は独立しています。そのうちの一つが元になっている小説がこの『麦の海に沈む果実』です。 この学園はどこにあるんだろう?なんだか日本のなかにあるようで、でも日本じゃないような。どこから来たのか、素性もわからない生徒達(ただし、事情があってのことで、けっこうお金持ちの子供ばかりのよう)。そこに放り込まれた理瀬。彼女のまわりで起こるいろいろな事件。もう不思議のオンパレードです。 学園内で起こる殺人。誰が犯人なのか。こんな閉ざされた場所で起こる事件だもの、内部の人間が犯人としか思えないわけだから、だいたい見当が付きそうなもの。でもそこはさすが恩田陸。そんな簡単に犯人をわからせてはくれません。 ラストはもうびっくり。ほっほ~、そうきたか。不思議の連続で、一気に読みすすめてしまいました。 | ||||
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人に勧められ読み始めた本ですが、読み進めるうちにどんどん引き込まれ、あっという間に読み終えてしまいました。独特な世界を作りあげる、不思議な学校と、その中で次々と起こる事件。また、主人公・理瀬を含めた様々な謎を持つ登場人物が、読む人を一層、夢中にさせると思います。 | ||||
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初めて「こんなに本がおもしろいんだ!」と思えた本です。ページをめくるたびにこの本に吸い込まれていくのがわかります。ありきたりな学園ものではなく、読んだあとに良い意味ですっきりしない、だから何度でも読みたくなる本だと思います。 | ||||
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恩田陸の作品を読むのは『月の裏側』に継いで2作目であるが、どちらも独特の雰囲気を醸し出している。極めて陳腐な言い方ではあるが、「幻想的」「詩的」という表現がピッタリと来るように思う。この作品に関して言うと、序盤に「『不思議の国のアリス』より『鏡の国のアリス』が好きだった」という言葉が出てくるが、この作品の世界観もそんな感じである。湿原に囲まれた陸の孤島にある全寮制の学校、3月以外の転入生は破滅をもたらすという言い伝え、男女2つの姿を使い分ける校長、裏表のありそうな美少年…。そんな環境で、次々と事件が起こり、理瀬は自らの存在にすら不安を覚えて行き…。ミステリといえばミステリではあるが、イメージとしてはむしろファンタジー的な色彩を強く感じた。とにかく、この特殊な世界観が印象的である。正直、ミステリと見た場合には結末に不満が無いわけではない。が、この世界観の魅力を考えれば些細なことだと思う。 | ||||
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本作は『三月は深き紅の淵を』の第四章「回転木馬」を長編化して物語である。そのまま長編にしただけでなく深く、より幻想的な学園物になっている。一言にミステリーと言うよりはあり得ない世界を創り上げたファンタジーともとれる。ただ、そのあり得ない中で現実的な事の積み重ねは通常のミステリーと誤解してしまうくらいに面白く、そして世界観に引き込まれる。世界観という面ではあとの『MAZE』にも通じるかも知れない。 三月以外の転校生はいわくつき。全寮制の学園に二月の最後の日に転校してきた水野理瀬。広がった湿原や古い塔。陸の孤島とも呼ばれる周りから隔離された広すぎる場所。ファミリーと呼ばれる一種のグループの一員となり生活をすることになる理瀬。そこで起きるとにかく不思議で幻想めいた物語。 前半はひたすら引き込まれるというとそうではない、前半はあくまでも布石。後半、結果的に全ては帰結に向かうわけだからそうするための必要事項と言ったところか。楽しみは後、楽しみを倍増させるための布石。それが前半だったのではないかな。 何と言っても理瀬という存在に惹きつけられる。特徴は前半から明らかになるのだが、それだけじゃなく目立ってくるキャラクターは多い。そのキャラクターなしでは物語は構成されない。麗子という失踪した存在も、少し後に出てくるヨハンという美少年も、聖という頭脳明晰な生徒も、そして最後まで影響したのは黎二かな。皆が皆理由を抱えてこの学園に住み着いた。互いに探ろうとはしないが、日々をそれぞれに楽しむことに変わりない。そのあたり、安心した学園物として読める。それがファンタジーという枠から外れた箇所でもあり、恩田陸の器用さを感じる。 クロスして過去にも通じるというのは面白いし、自分だけの場所と言ってワインを飲みながら読書をするというのも面白い。学園というだけあって行事もつきもので、行事とはよく作ったものだ、というような文章があったようにそこから作られるミステリーもまた面白い。中盤以降になってくると次に何が起こるのか、誰が何を起こしたのか、どのようにラストへ向かうのか、そして理瀬自身の真実。興味は尽きない。とことん世界観に引き込まれた。 終章もまたどんでん返し、それで帰結に向かう。ミステリーとして全ては繋がっているようで、ファンタジーの世界に埋もれる。学園物として盛り上がってきた幻想的なストーリー。 | ||||
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このお話と関連した本がきっかけでこの本を知りました。ワケありの少年少女達の暮らすどこかにひっそりと建つ学園が舞台。一人一人が非常に個性的です。学園内で変わった事件が次々と起きます。学園自体が不思議な世界でちょっと不気味です。私の読んだこの学園の関連した本を紹介します。「三月は深き紅の淵を」短編集のようだけど全部一つの本がからんでいる。その中の一つのお話がこの学園が舞台。「殺人鬼の放課後」いろんな作家の短編集。恩田陸のがこの学園のお話。ただ主人公がこの「麦の海に沈む果実」にも出てきた少年。 | ||||
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この小説の中にはほんとにすばらしい世界観が詰まっていると思う。登場人物のキャラクターや一人一人の考え方、とりまいている背景などが克明に描き出されているし、どの人物も似ていない。そしてこの不思議な学校で起こるさまざまな事件や、謎、所々に出てくるその謎を解き明かす鍵になるキーワード、最後までどういうことなのか見当もつかなかった。しかし、その謎やキーワードが多すぎたために、むりやり最後おしこめたようなラストになっているように思えた。たしかに謎は全て解決し、何一つ矛盾は、残っていない。あれほどの謎をひとつの答えにする力はすばらしいと思う・しかし、やはり、ちがうラストを用意してもらいたかった。もっと、余韻を残す、論理ではなく、人間の心をそのまま写し出すような、ハッピーエンドではない温かなラストシーンを、 | ||||
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全寮制の学園が舞台のちょっと不思議でダークな物語。読んでいるうちに、この不思議な学園を直接見ている気になった。それほどに描写が丁寧でぐいぐい引き込まれた。次から次に不思議なことが起こり、じわじわと恐怖が増した。ストーリーがテンポ良く展開され、どんどん読み進める。ただラストがいまいち。クライマックスまでは大満足だが、ラストでちょっとがっかり。「六番目の小夜子」もそうだったが、もう少しラストを丁寧に描いて欲しかった。 | ||||
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