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麦の海に沈む果実
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麦の海に沈む果実の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全74件 1~20 1/4ページ
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恩田陸さんの理瀬シリーズを読み始めて、2作目は『麦の海に沈む果実』。 ずっと不思議な世界観が続きハラハラし続けた後、終盤のラッシュがすさまじいサスペンス・ミステリー小説だった。 次は『黒と茶の幻想』読んでる。 | ||||
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祝日をはさんだにも関わらず迅速に発送していただきありがとうございました! 商品の状態の画像がなく少し不安でしたが、その分文章で細かく商品状態が記載されており想像よりも綺麗な状態で届いたため大変満足です。 この度はありがとうございました。 | ||||
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北の大地のどこかにあるという学園。そこで暮らす者たちはそこを「三月の国」と呼び、「三月以外に入ってきた者は破滅へ導く存在だ」と噂する。 そして2月の最終日に理瀬という名の生徒が転入してきたことで「三月の国」の歯車は狂い始める。それは国の破滅か、それとも新たな国の誕生か…?かつて学園の図書室に置かれていたという本『三月は深き紅の淵を』は何をもたらすのか? 知らないようで知っているような世界、子供のようで大人のような登場人物たち。幻想的でいてなぜか懐かしい、不思議で美しくて儚い恩田ワールドが詰め込まれた一冊。 表紙と章ごとに描かれている北見隆さんの絵も、その幻想的な雰囲気に一役買っていてとてもよかった。 | ||||
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この表紙をみるとわくわくとする。 数年に一度読み返したい作品。 二度と帰らない時代がずっと続くような、美しさや、陶酔がある。 レビュー書いてても楽しいくらい。 壊れやすいものや、そうみえて強かなものがくるくる回る。 人物の魅力はやっぱり本の醍醐味のひとつ。 花とか湿原とかそういうモチーフも好きなのでしっくりする。 ミステリでかつ、色んな愛が見え隠れしていて。 10代を中心とした話しながら考えさせられる。 ずっと続きを読み続けたいと思う! 恩田先生のすうっと人を静かに引き込む感じには、叙情的な美しさがあるようにカンジテイル。 ダークながら、詩的な雰囲気もじわりとあって素敵な時間を楽しんだ。 | ||||
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1992年デビューの恩田さんは97年に連作集「三月は深き紅の淵を」を発表されています。その第4章「回転木馬」の中に挿入される習作を、長編として完成させたのがこの「麦の海に沈む果実」です。ただし元の話とはだいぶ結末が変わっています。 まさに恩田陸ワールドというか、恩田さんの幻想的な作品のファンなら絶賛だと思います。(恩田さんの作品にもいろんなものがあるので「夜のピクニック」や「蜜蜂と遠雷」ファンの方だとちょっと違うと感じるかもしれません) 雰囲気や人物像はどこか萩尾望都作「トーマの心臓」を思わせ、あのようなシリアス系の少女漫画が好きな方は間違いなく気に入るでしょう。 学園ものだと、比較的最近の「七月に流れる花」や「八月は冷たい城」ともその不可思議な雰囲気がよく似ていますが、こちらの方が舞台設定の大きさといい登場人物の多様さ、ストーリーの複雑さといいずっと上で、とても初期作品とは思えないスケールです。 外国の上流階級子弟のための全寮制学校を、そのまま北海道の湿地の果てに持ってきたようです。望めばどんな教育でも与えられるという恵まれたシステム。ただし引き込まれたら沈んでしまうという湿地に囲まれて事実上外出不可能な環境。ずっと昔はもう宗派もわからない修道院があったらしく、時に不可思議な現象が起き、不吉な伝説に彩られた場所。 生徒たちはだいたい3種類に分かれ、親が子供たちを上品で整った環境で育てたいと思った「ゆりかご」組、音楽やスポーツの専門教育を受けたいと考えた「養成所」組、そしてこれが実は大多数なのだけれど複雑な家庭の事情から邪魔にされ、金だけはふんだんに持った親や親戚から送り込まれた「墓場」組。 主人公は3月が入学月のはずなのにありえない2月末に転入してきた理瀬。登場人物たちは、天才肌の聖、世をすねたような黎二、男まさりの憂理、失踪してしまった麗子と巧、外国の血が入っているヨハンなどなど。そして秀でた知性と美貌を持つ女装が趣味の校長と、個性的な面々ばかりで、ドラマか映画にしたら誰が適役だろうといろいろ考えてしまいました。 まずありえない非現実的な絵空事の世界ですが引き込まれてしまいます。ただ、最後に向かうクライマックスのハロウインのお祭りでの展開が急すぎて、どうして校長はあんなことをしたのか?どうも不自然な気がしてしまいました。それにラストの理瀬の変貌は好き嫌いがあると思います。が、本来の自分を取り戻したということなら、自分の立場をわきまえたいかにも上流階級の子弟らしいと言えるかもしれません。 恩田陸にしか書けないその雰囲気を味わうすばらしい作品だと思います。 | ||||
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閉ざされた陸の孤島の様な学園、校長はミステリアスで恐ろしさも感じさせる美男、正統派美少年や謎めいた美少年、気の触れた美少女…耽美な少女漫画の様な世界観にうっとりしました。読み始めるとページをめくる手が止まらず引き込まれます。 | ||||
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キレイな品でした。 | ||||
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私は誰? 私の本当に欲しいものは何? 私を殺したのも私。 同じ匂いのする者たちが、惹かれ、導かれる。 死への誘い。 私の甘さが、蒙昧さが相まって、他人を信じる心が招いた、肉親同士による惨劇。 この玩具は、私の物。 決して誰にも渡さない。 どんな手を使ってでも。 たとい、愛セる貴方でも。 必ず、再びここに帰ってくる。 それまでは、パパにお預け。 私の意のままになる玩具。 こんな素敵な玩具はないわ! 恐れを知らぬ者たちよ、わが春を存分に満喫なさい。 再び私と会いまみえるその日まで。 何も知らないは、幸いなるかな? | ||||
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ある時期まで恩田陸先生の作品にハマッていましたが、当時はこの作品が大好きでした。理瀬、黎二、憂理、聖、校長をはじめ魅力的な登場人物たち(ヨハンは好きになれなかったけど)、釧路湿原を思わせる舞台背景、何か秘密めいた暗いストーリー進行、タロット・カードのようなイラスト等、好きな点を挙げればきりがありません。多くの方が書いているように、ひとつだけいただけなかったのは、ラストですね、ファンタジーから急に現実に引き戻されたような感覚になりました。「三月は深き紅の淵を」の第四章の断片のような終わりのほうが好みです。個人的には、理瀬には可憐で儚く純粋な美少女でいてほしかった(まさにおっさんの願望か?笑)。まぁ、「三月・・・」のエンディングを使うと、「黄昏の百合の骨」以降の話が全く違ってきてしまいますが・・・。とはいえこの作品は、今でも時々読み返すほど好きなので、星5です。 | ||||
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ホラーなんだかミステリーなんだか、中世の西洋なんだか、日本なんだか、変わった雰囲気が漂った小説です。閉鎖的であるが最先端で有能な先生たちを有する学校を舞台に、そこに編入してきた少女を中心に物語が進みます。殺人事件がおき、少年少女で解決する探偵小説なのか?そうでないのか?この感じは読んでみないとわかりません。 | ||||
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甘い毒を含んだブラックな世界観。 閉鎖された学園のすべてを取り仕切るカリスマ的な(女)王様である理事長が仕切る学園に転校してきた記憶のない女の子の物語。 体中を針で刺される兎の人形、人が沈む底なし沼、壊された石造、本に挟まれたメモ、薔薇の迷路庭園 理事長に陶酔しきる生徒、反発する生徒、双子のように仲の良い生徒、恐ろしく頭の良い生徒、幽霊のような生徒、 そして、いつの間にか何者かによって殺され、消える生徒… まるで、ブラックな不思議の国に迷い込んだアリスのような気分になります。 謎ときは推理というより、「実はこうだったんだ」という説明で終わり、になってしまいますが、世界観を楽しむだけでも十分な本だと思います。 それにしても、主人公の理瀬はどれほど頭がよく、美しい女の子だったのでしょうか…顔が見てみたいです。 | ||||
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ものすごい世界観。一気に引き込まれる。最高におもしろい。 この作品をきっかけに、恩田さんの他の作品も数々読みましたが、これ以上のものにはいまだに出会えていません。 はやく内容を忘れて、もう一度読みたい。 | ||||
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この、閉塞された、どこか息苦しい世界観 そして、その中で繰り広げられるミステリー まさに、恩田陸の世界観だと思います! 例えば『球形の季節』では 町全体で繰り広げられる壮大な世界観がこれまた良かったものの 今作『麦の海に沈む果実』は 学校内というより狭まった範囲に ギュッと濃厚にその世界観を収めた感じです ミステリーという点では、より出来てると思う 確かに、ラストは分かりにくいものの 主人公が逆に世界を封じ込めてしまった感じに なんだか不気味なものを感じました ラストで少し引いて『★4.5』という評価です | ||||
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途中から一気にいきます。 目の前にその映像を見ているような感覚になります。 ただラストが~。 私好みではなかったので、マイナス☆ひとつ。 | ||||
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三月は・・・から読んだほうがいいのかどうかで意見が分かれるようですが、この作品はこの作品単体で出来上がっていると私は思います。 作者が好きそうな設定が全てこめられていてにやにやしました。 恩田作品の中で一番好きです。 | ||||
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この本は不思議です。 物語の冒頭からどこか異質です。 別に魔法とかそういうのが出てくる訳じゃないんです。 ただ、脳の何処かで、異質だ、と訴えかけてくるんです。 それは多分、描写のリアリティと内容の浮世離れ具合が良い具合に化学反応を起こしているからだと思います。 その化学反応が引き起こす異世界感は、非常に魅力的でした。 美しいとさえ言えます。 その異世界感に触れている間は、現実を忘れることが出来ました。 ラストが微妙と言われているようですが、僕にとって、この物語におけるストーリーはさほど重要ではなかったので、別段評価を落とす要因にはなりませんでした。 この異世界感こそが、この小説の要。 そう思って読み進めていた僕にとって、この本は実に面白いものとなりました。 不思議な気分を味わいたい時、この本はうってつけだと思いますよ。 | ||||
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最近恩田さんしか読んでないです。はまってます。 ドキドキしながら読んだにしては、最後あっさり終わったような気がするけど。 | ||||
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理想郷とも想えるほどに魅力的な学園生活が描かれています。理瀬や憂理と逢いたい、守ってあげたい、麦の海に沈められてもいいから…。犠牲者さえ出なければ本当に楽しいはずですが。すべての人が深い心の闇を抱えています。それゆえ生まれる数々の悲劇。謎解きの楽しみもたくさんあります。本当に素晴らしい作品に巡り合えました。何度も読んで「しまい」たい気持ちです。恩田陸さん、心からありがとうございます。 | ||||
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初恩田さん作品だったこともあり思い入れもある作品。 内容もうろ覚えだし、三月〜を読んだのでもう一度読んでみました。 当時は、不気味な雰囲気に酔いしれながらひたすら先が気になって読んでいましたが、 2回目では、三月〜作品と共通するある本にも注目して読めたし、 この時の彼の心境は?など登場人物の心情にスポットを当てて読めたので、より深くこの本を味わうことができました。 浮世離れした学園の雰囲気、登場人物の上品な話し方、不安定な主人公の心情表現が非現実な世界へ誘ってくれます。 恩田作品には、たびたびいろんな作家や作品が出てきますが、そういうところも好きです。その本を読みたくなります。 表紙、挿絵も独特の雰囲気が出てて美しく、お気に入りです。 ラストは2回目読むとあっさりさが目立ちました。もう少し長ければもっと満足できたでしょう。でもあっさりしているのもこの作家さんの味なのかなとも思います。 結果、目に浮かぶように魅力的な人物達と不安定な主人公が織りなす、不気味で少し残酷な学園生活、 楽しめました。 三月〜から読むのがおすすめですが、この作品が初めてでも私のようにどきどきしながら読めるでしょう。 主人公が中学生なので、学生の方だとより感情移入しやすいだろうと思います。 大人の方でももちろん楽しめますよ。 | ||||
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学園モノ、ミステリ、ちょっとファンタジー。 『三月は深き紅の淵を』の第4章回転木馬の本編となる話。 三月に入学、卒業、転入が行われる辺境の学園には、「二月にやって来る転入生は破滅を導く」という伝説があった。 主人公の理瀬は二月の最後の日にやってくる。 学園には三種類の生徒が居る。 墓場組は家庭の諸事情で送られてきた生徒達を指す。 ゆりかご組、養成所組は、裕福な家庭の生徒、特別な才能に特化し英才教育を受ける為に来た生徒を指す。 理瀬は墓場組でもなく、ゆりかご、養成所組でもない。他の登場人物達と違い裏事情も垣間見ることもなく、至って普通の生徒。 だけど話が進むにつれ不思議な魅力?がちらちらと現れ、それが読み手を引き込んで500ページ程ある本だけど、あっという間に読める。 恩田さんの本は登場人物が魅力的で、私が恩田さんの本ばかり読んでるのはどうやらコレが原因らしい。 主要な登場人物はほぼ10代だけど、大人っぽい。 普通は違和感を覚えるかもしれないが、生徒には家庭が複雑などの諸事情がある為、それも頷けるような気がして気にならない。 そして…主要人物ヨハンの設定と性格…腐女子の私は萌えます(笑) 主人公、主要人物達それぞれに設定と性格が濃く現れているので、主要人物達が主人公の話も読んでみたくなるな。 | ||||
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