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オリンピックの身代金
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【この小説が収録されている参考書籍】
オリンピックの身代金の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全178件 81~100 5/9ページ
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個人的には奥田さんのエッセイが大好きなのですが、小説も負けないくらい好きです。 で、「基本的にプロット(あらすじ)は作らない。出たとこ勝負」を公言する作家、 奥田英朗としては異質な非常に骨太な作品です。オリンピック前後の高度成長期の東京 に対するリサーチもしっかりしてますし。 内容的にも、誰が犯人かが分かるので、サスペンスではないのですが、何が彼をそこまで 駆り立てるのか、と言う心理が非常に丁寧に描かれています。 | ||||
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ドラマ化されたので読み返してみました。 ドラマは若干内容が本とは違います。 なので、ドラマしか見ていないと内容を誤解したままで終わります。 是非に本も読んでください。 上下二段組みの500ページは本当に読みごたえあります。 単項本で定価で買ってもこれだけ楽しければ、損はないと思います。 まさしく戦後日本の高度成長の幕開けが「東京オリンピック」 公務員の年収が46万円の時代にカラーテレビは20万円・・・ 石原裕次郎演じる若大将のようなお坊ちゃまが現実にいる傍らで 現場労働者は貧困にあえいでいる。 地方農村部は高等学校どころか、ろくに中学にも行かずに 兄弟の面倒を見て農作業を手伝って、 卒業したら男の子は集団就職、 女の子は同じ貧困にあえぐ農家に嫁に行き子供を産んで農作業。 ALWAYS3丁目の夕日が「あのころは良かった日本」とするなら これは「あのころはつらかった日本」かな? 昭和33年生まれの私の周りでカラーテレビでオリンピック見ていた人はいなかったな。 白黒テレビもあればそれだけですごいって。 冷蔵庫も洗濯機もなくて冬でも冷たい水でたらいで洗濯していた。 ALWAYS3丁目の夕日の世界が懐かしくてあのころの方がいいって人は、 よほど恵まれた環境にいたからなんじゃないかしら? それはさておき、高度成長期そしてバブルを乗り越えて到達した今の日本・・・ 2020年に再び東京オリンピックを控えて。 どこに向かっているのだろう、日本。 あと7年足らず・・・生ぬるく見守ります。よっと。 などといろいろ考えさせられる素晴らしい本です。 読んだかいがあります。 読んでない方はぜひこの機会にご一読くださいな。(はぁとw 追伸 主人公がポン中なのは、この物語にリアリティを出すにはどうしても必要かと。 でないと、彼がここまでやっちゃうのに無理がありすぎます。 そのせいで主人公の魅力が半減したにしても、そのぶん小説の魅力が増していると思う。 ま、受け止め方は人それぞれですけどねー | ||||
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ララピポを読んでから奥田さんを尊敬してます。 こっちに行くとは思いませんでしたが、 なにを書いてもやはりうまい。 人間心理と言動描写が、基本上手なのだと思います。 リアルで、肩肘はらず、すっと入ってくる。 オリンピックの影で人柱となる存在があること。 そこにジャーナリスティックに光を当てつつ、小説としての魅力もある。 着想も、構成も、素材も、新境地として素晴らしいと思いました。 ただ、残念だったことがひとつ。 主人公が典型的な美形プロレタリアートとして描かれていたこと。 美形で女にすぐ気に入られるのがパターン化していて生身の人間らしさがない、というかコミック化している。 また知的なプロレタリアートという域を出ず、労働問題・地方と首都の格差問題に新しい発想を盛り込めていない。 プロレタリアートという言葉を越える発想を期待していただけに(なにしろ奥田さんの真骨頂は発想力だと思うので)、残念でした。 | ||||
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イン・ザ・プール、空中ブランコ、真夜中のマーチ。 彼の書く小説は、いつだって軽妙で毒の効いた笑いがあり、その中に僅かな皮肉を示唆しているような話ばかりだった。 しかしこれはどうだろう。 読んでいて苦しくなるばかりである。 これは、この物語は、オリンピックを最底辺で支えた出稼ぎ労働者の、血の滲むような叫びである。 あまりにも大きな国家という力の前に、彼らは戦うことすら諦めている。 だけど、それを享受しているわけでは決してない。自分たちが人柱であることを、彼らはちゃんと知っていた。 この国をいつか変えてくれと、彼らは島崎に伝えている。 戦後初の自国で開催されるオリンピック。日本中が明るい雰囲気に包まれている様子が、本からはひしひしと伝わってくるその中で 読者はその明るさの裏側を見せつけられているのだから本当に辛い。 辛いけど、結末が気になりページを捲る手は止まらない。 主人公であり犯人である島崎・刑事の落合・警察トップの息子であるテレビマンの忠の3つの視点から それぞれ異なる場所・時間で物語は進められる。その見せ方が本当に上手い。 この作者の作品に対する印象をガラリと変えた作品だ。 先日ドラマにもなったこの作品、未読の方は是非、読んでみて下さい。 | ||||
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最後が自分の想像していたのとだいぶ違う。あまりにすっきりしない終わり方。 しかし、島崎と警察の駆け引きがよかったです | ||||
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ストーリー読めるし、何が書きたいのかよくわかりません。犯人なかなか捕まらなくてダラダラと続く展開が500ページの無駄な紙面をさいたのでしょう。最後は普通に犯人逮捕で、は??これなんだったの?読んだ時間を返せ、。読む価値なし。読みたい人は時間を無駄に使うのを覚悟でね。 | ||||
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東京オリンピックの日本はこんなだったのかな〜この本を通して垣間見た気がします。 主人公島崎は秋田出身の東大生、風貌は女性を惹きつける魅力がある。 そのまま、エリートコースを進んでいったらよかったものを、 出稼ぎで働きに来ていた兄の死から、何かしら日本の現状に疑問を持ち始める。 自分は、ただ頭が良いというだけで、未だ学生生活を続けているがこれでいいのだろうか? 日本を支えているのは労働者ではないのか・・・? オリンピックを前に、東京と秋田を比較してみると・・・ 潤っている自分は頭が良いというだけで、秋田を離れ東京で好きなように暮らしている。 亡くなった兄への罪悪感からか、夏休み中、兄が働いていた飯場でアルバイトをすることにする。 そしてそこで島崎が考え出したこととは・・・オリンピックを人質にした身代金の請求だった。 読んでいる中盤では島崎がどんどん馴染めない飯場の状況に流され、惨めになっていくのがいやでしたが、 そのうちに、島崎の強い意思が感じられるようになり最後は面白く読めました。 | ||||
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本書は上下巻通じて「格差」について描いています。 理不尽な格差に不満を感じた国男が日本国を相手にオリンピックを 人質にしてテロを計画します。 同じ場面を各人の視点から描きテンポよく進んでいくため、一気に読めました。 国男がしていることは断じて許されることではありませんが、国男を気持ちのどこかで 応援している読者が多いのではないかと感じました。 | ||||
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あの時代、場所に生きた世代として、まざまざと情景が浮かんでくる。 今福島第一原発でおきていることも想起させる。一読の価値あり。 | ||||
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東京オリンピック当時の空気感や社会情勢がとても良く伝わってきます。 東京と地方(田舎)の格差、出自で決まる格差等に違和感を覚えた犯人 が、マルクスの影響で過激な行動を起こしていく過程を描いている。 興味深いのが、犯人の現在の環境は非常に恵まれているとういう点だ。 兄の死がなければ、犯行を起こさなかっただろう。 下巻でどのような展開になるのか、先が気になる。 | ||||
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昭和のオリンピックと平成のオリンピック。さてさて、7年後どうなる。今回の開発は…。 | ||||
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昭和のオリンピックと平成のオリンピック。さてさて、7年後どうなる。 | ||||
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2020東京オリンピックが決まった頃に読んだこの本は私にいろんな想像をさせてくれました。 比べてみたり、懐疑してみたり。今も昔もたいしてかわってないんだろうなぁって思えました。 そんでもって近々にドラマ化というから一粒で3度味わえるようです | ||||
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上巻、面白く読みました。オリンピックの年は私が生まれた年で、 たくさん今は聞くことないけど、覚えのあるワードが登場して 当時の空気が伝わります。 さて下巻へ突入です。どう展開するのか奥田ワールドが楽しみです。 | ||||
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ほぼ最初から犯人がわかっていながら息もつかせぬ展開で ぐいぐい引き込まれていった。 オリンピック開催へ向けて勢いを増す日本の盛り上がりを感じられたし、 一方で、島崎のようにこれを良しとしない不満分子も当然いただろうな と理解できる。 島崎が実兄の生き方を追いかけるうちに飯場での理不尽、過酷な状況、 秋田から迎えた未亡人を東京観光の案内をするなかで知った富めるのは 東京であって秋田ではないことを痛烈に批判することとなる。 表からだけでなく裏からも見ることで全体を理解する編集は流石。 ただ、このあたりがクライマックスで警察とのやりとり、逃走劇はちょっとドタバタ感あり。 でもでも読みごたえあり、おススメであることに変わりなし。 | ||||
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奥田ファンなら必読です エンターテイメント中心で肩が凝らない奥田作品にあって 時代背景と若者の抑えられない感情と涙の終末は印象に残っています | ||||
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上巻と比べてドキドキ感があまり無かったかなあ…最後はちょっとあっさりしすぎたような気がします。 | ||||
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東京オリンピックに沸く世間と、オリンピックを成功させるための施設建設に携わる出稼ぎ労働者の過酷な飯場のギャップに思い悩む青年のお話、下巻にさらに期待(^-^) | ||||
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帯や書評だけ読むと二昔前に流行った 社会派ミステリを想像してしまいますが、 権力者や組織が弱者を弄ぶというような 一方的で単純な話ではありません。 ストーリーは他の方々が書いていらっしゃるので 省きます。 オリンピックの準備のために犠牲になる出稼ぎ労働者の過酷な 環境が丹念に描かれていて、犯人である主人公の心情の変化に、 否応なしに感情移入してしまうのですが、 交互に描かれる、その友人たちや刑事たちの 戦後復興を謳歌する姿が朗らかに描かれ、 こちらにも、かなり感情移入してしまうのです。 とにかく読んでいてモヤモヤしました。 作者さんの狙いは 『オリンピック』というキーワードを通して 読む者の心を揺さぶる事にあったのかもしれないな、 なんて、ちょっと、思ったりもしました。 とはいえ 下巻に入ってからの駆け抜けるような展開は なかなかの読み応えで、手に汗を握りっぱなしでした。 ちょっと欲を言えば、 犯人と相棒の行く末を、もう少し丁寧に書いてくれると 嬉しかったです。 | ||||
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近々、ドラマ化されるらしく、予習してみました。 舞台は東京オリンピック。 戦後の復興を遂げた日本が、先進国へ仲間入りする、大きな意味を持った国際的、平和のシンボルであるスポーツの祭典を人質に、身代金を要求される… 犯人はなぜ、オリンピックに対し、身代金を要求するのか。 刑事の落合、金持ちのボンボン・須賀、秋田出身の東大院生・島崎、この3人の視点で物語が進んでいきます。 とはいえ、時系列ではない。 1人の物語は、他の2人より1カ月程度早い。 (意味が分からなくなったので、ネットで昭和39年のカレンダーを探して書き込んでみた) 上巻の最後で、犯人が誰なのか、はっきりする。 そして、時間差はどんどん縮まり… ラストに向うにつれ、物語のスピードは増すけれど、読者として、爆弾を仕掛ける卑劣な犯人は憎むべき存在であるにも関わらず、なぜか犯人にも同情してしまう。 「ストックホルム症候群」と言ってしまえばそうかもしれないが、犯人のこともよく描けているからなのでしょう。 でもなぁ、やっぱり犯人に同情しちゃうよ。 途中、切なすぎて、なかなか読み進めることができなかった。 同時に、こういう事件って実はあったんじゃないかと(陰謀論者ではない)勘ぐってしまう… ドラマ、すごい楽しみです!! | ||||
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