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最悪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全187件 121~140 7/10ページ
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結末の衝撃度はいまひとつですが、そこに至るまでのプロセスが最高(あるいは最悪)。 読み進めているうちに頭を抱えたくなってしまいました。 あまり他人にはお薦めしたくない、でも読んで良かった、という作品です。 | ||||
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読みながら、どんどん追いかけられていくような錯覚を感じました。 OLですが、銀行員の女の子ではなく、町工場の川谷さんに一番共感しました。 ひとつひとつは些細なこと?なのに、いつのまにか膨れ上がって爆発してしまう。 わたし達の生活にもいつか、最悪な日が来るかもしれないと思うと、ぞっと寒気がします。 | ||||
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読んでみる価値がある一冊であると思います。町工場の川谷はふざけた近隣の住民から音がウルサイと色々勝手な制約を一方的に発言されます。銀行員のみどりは大型連休の会社の強制キャンプで支店長から強姦未遂に会います。ヤクザの世界に足を踏み入れた和也は関西弁の彼と金の為に工場を訪ねます。この物語はとにかくロウテンションで進んでいく感じです。やはりですね、ここまで最低な事が立て続けに起きてしまうと、ちょっと疲れますね。私的には(みなさん的にもそうでしょうが)あの近隣のどーしょもない屑人間達のどんでん返しぶりがラストの方でみられると思ったのですが...まったく後味が悪い感じですし松村だか村松だかしんねーけどあいつはいったいなんだったんですかー???影であのセレブ親父とつるんでると思ったににさー。みどりの銀行での怪文書の一見もなんだか中途半端で終わりだし。和也に関してもなんだか運良すぎだし。ある意味期待を裏切られた作品でした。しかし読んでる最中は結構まー楽しかったしある程度タイトルで想像しなくてはいけない作品ですよね... | ||||
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テンポがよくどんどん読みすすめるし、物語にも破綻がないが、なにかこう伝わってくる熱のようなものがない。桐野夏生の「OUT」はバラバラ殺人という事実が非日常を演出しているが、この小説にはそれがない。日常から日常へ、ただストーリーがすすんでいくだけだからいまひとつ物語の中に入り込めなかった。 | ||||
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一見繋がりのなさそうな複数の登場人物が次第に話の中心に引きずり込まれていく様が 映画的なスピード感のある展開で描かれていて、全く退屈しませんでした。 映像が絶え間なく頭に浮かぶ表現力も含めて、本当に映画っぽい作品です。 が、「最悪」という軸を中心に引きずり込まれる登場人物が 現実的であるが故にあまり魅力的ではなく、 正直あまりに痛々しく、しんどく、 このような非現実的な映画的な展開で話を中心に引きずり込むなら、 登場人物は多少非現実的でもチャーミングにして頂きたかったかなあと思います。 まあ、好みの問題かもしれませんが。 もうちょっとB級っぽくキャラクターを派手にして欲しかったです。 この内容ならば爽快な読後感が欲しかったので、☆ひとつマイナスで。 あと、単価が高いですね・・・この文庫。長いからかな。 | ||||
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振り返ればそれはほんの些細なことばかりから。タイトル「最悪」に否が応でも高まる期待感、 ボリュームと場面転換が多いにも関わらず一気に読めます。女子行員…自営業者…チンピラ崩れ…それぞれの立場でありそうな日常の積み重ねから「そこ」へ集結してしまうまで退屈しません。みんな自分がどこか正しいと思っていることから生じているズレがそちらへ向かわせてしまう。悪漢というほど痛快なところもなくノワールと言うほどどっぷりもしていない。決して関わることがなかったであろう彼らの人生。面白いのは彼らが同じ場所に揃った瞬間…ここで読み手がカタルシスを感じないところ。あるのはなるべくしてなってしまったかという呻き。巧いんです。日々小説を耽読している人間にはかけません、作品への変な愛情に繋がらないことが今回いい方に作用しています。短編より長編で威力を発揮。いまだに銀行の窓口へいくと複雑な気持ち。エピローグ、彼らに訪れた日常は? | ||||
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この小説の一番恐ろしいのは、誰にでも起こり得る『最悪』なのではないか。小説だから多少大げさな場面を設定しているが、『最悪』に至る過程や結果は、それが大なり小なりとも、誰にでも起こり得る物語である。だから怖いのだ。 例えば雪ダルマ式に膨れる街金からの借金や、男女関係のもつれの末の破滅など、現実社会にはゴロゴロしている。この現実から逃れるわけにはいかないから、この物語に投影すればなお怖いのだ。 さて、本書では、ぐつぐつと煮えたぎる様な中盤までの展開に比べて、終盤に向けての展開はやや雑で、通俗的な感じがした。無理やり物語を終わらせた感が強くして、物足りなかったのは事実である。だからなのか、結果的には大変爽やかに感じたのは皮肉だった。逃亡過程にももっと重きをおいて描写して欲しかった。 | ||||
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読んでも読んでも展開がなく、最後の方でやっと進展がきて、きたと思ったら、別に最初から 後半くらいまで熱意を込めて読むほどの内容でもなく、そのギャップにがっかりの1冊でした。 どこかで読んだ本と似ている気がして思い出したのですが桐野夏生のOUTに似ているような感じもしました。しかもOUTの方がまだ面白いと、自分はそう記憶しています。 まず筆者は何を言いたいのかわかりません。筆者はこれを書いていても楽しくないのでは? と思うような内容でした。。。 もっと人間の複雑な部分や真相心理をついて欲しいと思いました。。。。 | ||||
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題名は「最悪」だけど、中身は「最高」でした。 主人公3人が、それぞれ追い詰めれていく様子や心理が、 テンポ良く書かれており、息をつかせぬほどの、迫力がありました。 久々に、面白い本をみつけて、幸せな気分を味わいました! | ||||
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小さな鉄工所の社長(といっても従業員は他に二人)の川谷信次郎、都銀の窓口係藤崎みどり、チンピラ野村和也、この三人の視点で物語が展開し、最初関係なかった三人の物語がだんだん結びついていく群像劇である。 全体的にテンポがよく、どたばたした中でいつの間にか三人を結び付けていくストーリー展開は見事で、ものすごい勢いでがつがつ600ページ読んだが、なんだか空虚な読後感が残る。中身が中途半端である。タイトルの通り、三人の境遇は、だんだん「最悪」に近づいていく訳であるが、一体これは喜劇なのか悲劇なのか。悲惨な境遇の川谷信次郎を笑い飛ばすのか、彼に同情するのか。パロディならもっと笑わせて欲しいし、痛烈な現代批判として書くならもう少しまじめな筆致で書いて欲しい。笑えないし同情もできない。チャップリンの「ディクテイター」も、スピルバーグの「シンドラーのリスト」も同じ事件をぜんぜん違った風に扱った名作だと思うが、『最悪』もどちらかに寄せて欲しかったと思う。展開がうまい分残念である。 さて、これは小説自体とは関係ない池上冬樹の文庫版解説だが、これが読むに耐えない。「ファンタジック」って言葉が出てくるが、こんな英語はない。あと、エポックメイキングって言葉を使って激賞しているが、一体どんなエポックがこの小説で開かれたというのか。大袈裟である。プロだったらもう少し言葉選びに気をつけて欲しい。 | ||||
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まさに人生「最悪」状態の3人のお話。前半は少しはいいこともあるんだけれど、中盤から終盤へはなだれ込むように最悪なことの連続。後半になるにつけ、3人の人生が加速度的に壊れていく、そのコワレップリの見事さといったら、もう!前半は3人ばらばらに話が描かれているけど、最後、怒涛のように3人の人生が絡まるところがまたすごい。そんな彼らの人生に巻き込まれるがごとく、読み手もぐいぐい話に引き込まれてゆくわけです。実際読み終えるまであっという間。 自分の気分が最悪なときに読むと、本当に「最悪」な気分になるので(私は落ち込んでいるときに読んで気がめいった。。。)多少気分明るいときに「対岸の火事」として読むのがよいかも。ひととおり(いろんな意味で)終わった後の3人がわたしには「大凶をひいたとこ」、つまり後は運勢のぼるしかない状態まで行き着いたように見えました。 | ||||
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コツコツと生きる小さな町工場の社長、地味な銀行OL,せこい盗みしかできないチンピラ。 3人の人生が、ゆるやかな坂道を転がっているうちに、加速度がついてとまなくなるように一気に「最悪」の状況へと追い込まれていく。 この、<坂道>から<奈落>におちていく様を見事に描ききっている。本人たちはそれぞれ最善の選択をしているのに、それが悪い方、悪い方に転がり、ついには何とも手の打ちようもない事態に・・・。 最後は「最悪」ながらも、そこから立ち上がろうとする意思も見えるのが救いだ。 | ||||
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いくつかの書評から、多分面白いだろうと思ってはいたが、ここまで面白いとは…。三人の登場人物が最悪の結末へ転がり落ちていく犯罪小説だが、中でも鉄工所の社長の生々しさったらない。自分でも多分そうするだろうなっていう頑張りで、彼にとっては最善の努力をしているのに、結果はどんどん悪くなっていく。それが偶然じゃなく、ああ、多分そうなるだろうな、という必然的な結果の連続なのだ。 巻末に参考文献として挙げられている零細企業関連の資料が生きているのだろう。この作家はそこがきちんとしている。転がり落ちる雪球のように、なすすべもなく悪い方へ悪い方へと膨らんでいく描写が見事だ。ダメになっていく自分へのマゾヒスティックな快感すら覚えるほどだ。 終盤の、複雑な利害関係を抱えた四人の密室劇も、面白い。一人のちょっとした考えの変化で、生死を含めたそれぞれの運命がコロコロ変わっていくのだ。この一場面だけで舞台演劇が出来そうな場面だった。 エピローグの三人それぞれの描写もいい。どん底でだって、ありのままの自分を受け入れる勇気さえあれば、やっていける。 | ||||
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奥田ワールドが楽しめる一冊。どんどん最悪な状態にはまっていく人達。設定のおもしろさもあるが、三人が同時進行で犯罪小説なのになぜか楽しめました。作者独特のよさがよく表れている本だと思います。超おすすめ。 | ||||
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圧倒的に面白い小説とはこういう作品を言うのだろう。登場人物のキャラクター、息をつかせぬストーリ展開、どうしようもない人間の悲しさと愚かさ、そしてやさしさが、湿っぽくない乾いた筆致で、しかも笑いも含んで描かれている。上手い作家である。 そして何より素晴らしいのは、それらを登場人物の行動や心理描写を難しい言葉を使わないで表現し切っていることである。普通の人びとが主人公のエンターテインメント小説はそうでなければならないのではないか。 その昔、純文学に対する対して大衆文学という言葉があったが、今もこの言葉が生きているとすれば、この作品がまさにそうである。不幸の坂を転げ落ちていく彼らに用意されたラストシーンは、ほかの作品にも垣間見える著者のやさしさの現れなのかもしれない。桐野夏生だったら全く逆に行きつくとこまでいってしまうような気がした。それはそれで読んでみたいが…。 | ||||
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ここまで面白い不幸話というのも珍しい。ただの中小企業の社長、ただのプータロー、ただの銀行女性行員にその妹。 うまい話に乗ろうと次々に失敗。そしてどんどん落ちていき、その行き着く先は? | ||||
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三人の登場人物がそれぞれの物語を繰り広げていくという構成。終盤あたりから其の三本の糸が縺れはじめる・・・といった感じ。 危険の匂いが漂うこの「最悪」という本だけど、勢いで乗り切ったかなという感じは否めなかった。 個人的にはこの意味のない登場人物が多すぎる気がした。主人公たちの人間性を作り上げるためかも知れないけど、それにしてもなぁ…って感じでした。 でもラストや、登場人物の個性も気に入ったので星4つ。 | ||||
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三本の坂道がある。はじめ勾配は緩やかだ。それが徐々にキツさを増していき、三本道が合流した時、物語はもう止めようがないスピードで展開する。その加速度で読ませる小説だと思う。 読み進めるほどに、ひたひたと迫る不幸の予感。何せタイトルが『最悪』である。些細な出来事、主人公三人の一挙一動にも不穏な影がちらつく。心臓に悪い小説は本来苦手。しかしもう嫌だと思いつつ、読むのをやめられない。加速度のついた乗り物から飛び降りるのは、乗り続けるより難しいのだ。ようやく、坂道の終着点を見届けた時、辛抱に耐えた甲斐があったと思った。 加速度を際立たせるのは、切迫感のある心理描写だ。鉄工所の社長、チンピラ、銀行員の女性の日常を、心のうちを、なぜここまで踏み込んでリアルに文章化できるのだろう。 いまさら『最悪』の感想でもないという気もしたが、伊良部モノや『マドンナ』などを読んだ流れで本書を再読。改めて作風の幅広さに感じ入り、レビューを書きたくなった。 | ||||
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三人の群像劇だが、三人が交わるのが本当にラストら辺。 三人の群像劇だったせいかもしれんが、とにかく長い。 まあ、面白い事は面白いです。特に銀行強盗で鞄を渡すシーンなんかわ爆笑してしまった。 | ||||
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小さなつまずきから転がるように最悪へと落ちてゆく、と言うストーリーなのだが、そのつまずく小石のどれもに小市民の自分は「ある、ある、ある」とうなずいてしまう。そして、そんな落とし穴に落ちながら時にパニクリ、時に開き直り、わが身かわいさと自己嫌悪の間を行ったりきたりしている姿は、とても他人事に思えなかった。 | ||||
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