■スポンサードリンク


(短編集)

イン・ザ・プール



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
イン・ザ・プール
イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プールの評価: 4.36/5点 レビュー 354件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.36pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全354件 201~220 11/18ページ
No.154:
(5pt)

ユーモアはお悩み解消に効果的

怪人伊良部と看護婦マユミが悩める患者を治療する話。
こう書いてしまうと身も蓋もありませんが、
読者は完全にそれぞれのエピソードに登場する患者に自己を投影して、
この連作小説を読んでいると思います。
自分も患者の心持ち、悩みのどれかに自分を重ねることができて、
それをやすやすと越えていく伊良部の魅力が、
本書を手に取る理由だと思います。
実は人の悩みにきちんと向かい、かつそれを笑い飛ばしてくれる読み物って、
最近少ないように思います。
むしろ疑似カウンセリングみたいな新書、小説のたぐいが多いと感じます、
本書の爽快感は疑似カウンセリングより、
ユーモアがずっと悩みに効果があるということを教えてくれます。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.153:
(5pt)

面白かった!

同タイトルのDVDを先に観て、面白くこちらも読みました。
一言、面白い!
伊良部先生みたいな先生がいたら、私も病院行きます。
頑張りすぎている自分を、別な角度で癒してくれました。
続編も読みます。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.152:
(3pt)

なんにも残らないけど楽しい時間は過ごせました

娯楽としては及第点以上をあげられるけど、特に腹を抱えて笑うことも、感情がこみ上げて涙腺が緩む事も無かった。もう一度読む事はないだろう。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X
No.151:
(4pt)

コメディーにすることの潔さ

各短編ごとにでてくる神経症患者は
いずれも軽度のもので、現代人であれば少しは理解できる心象だったりする。
いささか極端ではあるが、人より注目されていると思ったり、
メールの返事がないと不安に感じたり、部屋を出たあと煙草の火を消したか心配したり
といったことは、大なり小なり誰にでもあることだと思う。
そういった心配事が行き過ぎると、神経症ということになるのだと思う。
このようなテーマを取り上げながら、伊良部という絶妙な人物を登場させることにより
見事にコメディーになっている。この手腕は見事。
しかし現実にそのような悩みを抱えている方が読んだらどう感じるかは分からないが、
コメディーにしてはいるが、患者をユーモアにするのではなく、
あくまで伊良部をピエロにしたてている点がポイントではないだろうか?
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.150:
(3pt)

軽く読める

筋立ては、良くも悪くもテレビ的。
何も考えずにどんどん読めます。
伊良部が意図せず患者が勝手に治っていく。
どのストーリーも面白いです。
通勤の電車の苦痛をやわらげてくれる一冊でした。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X
No.149:
(5pt)

「自分にあるかも!」と思わせる本

自意識過剰、神経過敏な現代人が、
ちょっと踏み外すと、
ここに出てくる「患者」になってしまう。
思わず読んでいて「自分を気をつけなきゃ」
と思わせるような、ちょっとした現代人の心の狂いを、
おもしろおかしく指摘してくれます。
ぜひ現代人のみなさんに読んでほしい。
この本を読めば、
自分の心の病が重病になる前に気づけるかも。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X
No.148:
(4pt)

ホラーコメディ

とある心の病気で青春時代を棒に振ってしまった自分にとって、本書はとても生々しい。
患者全員が自分自身に見えてならないのだ。
思考回路があらぬ方向へと向いてしまい、他人や社会から見れば非常識な思考に支配されてしまう。
そしてその思考にがんじがらめになって、尋常ではないほどに苦しむ。正に日々が「ホラー」なのだ。
本書は、心の病気を抱える人の心を描ききっている。
そしてそういった人たちが直面している生き辛さを「あざ笑う」と「笑い飛ばす」との中間の範囲で、伊良部という狂言回しを置いて鮮やかに「コメディ」として昇華することに成功している。
そして心の病気を抱えた人たちに対する伊良部の「考え方=生き方のアドヴァイス(?)」も忘れない。
ちょっと心が疲れたかな、という人にとって本書は「良薬」になるのかもしれない。
ただ、本書に出てくるような「妄想」を伴った症状があんなに簡単に治るとは考えない方が良いかと。本書はあくまでもフィクションです。その点を強調したいので星五つから星一つ減点。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.147:
(4pt)

伊良部先生、私を診察してください

時に医師としてあるまじき、いや、人間としてあるまじき行動を平気でとり、何故か患者の心を癒していく精神科医・伊良部先生。名医です!
“鬱病”という名を借りた“我がまま病”や“慢性の落ち込み”に陥っている人に、よく効く本です。下手な癒し本より、ずっとずっと気持ちを軽くしてくれます。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X
No.146:
(5pt)

おもしろい!

おもしろすぎる!短編が苦手でしたが、これは主人公がずっと同じなので、短編の短所の物足りなさがなく、とっても楽しく読めました。読んだ後は気分がすっきり!笑えて感動できる傑作です!
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.145:
(5pt)

いつか『伊良部一郎対榎木津礼二郎』が読んでみたいぞ

初出は2002年5月リリース。伊良部一郎+マユミの最強コンビの第一弾。短編の数=患者の数になっている。どの作品も現代を反映しているなぁ、と思う。いかにも周りにいそうな人たちが、どんどん思いこみをエスカレートさせていく。ある意味現代社会というのは『増幅社会』なのかもしれないな、と読んでいて思う。
しかしながら他人事として読むと、申し訳ないくらいに可笑しい。伊良部一郎+マユミの最強コンビはただでさえ増幅しやすい患者の心理を振り切れるまで増幅させる。一方でこの伊良部一郎との京極夏彦作品でおそらくは京極堂を押さえて(関口なんぞ足下にも及ばないな、絶対)、人気No.1キャラクタであろう、榎木津礼二郎とどっちが最強だろうか、などと思ってしまう。それこそ『ルパン対ホームズ』ではないが『榎木津対伊良部』の戦いが観てみたい。大体榎木津など精神科受診が適正な気もするぞ。
奥田氏の作品は
『邪魔』→第125回直木賞候補作
『イン・ザ・プール』→本作 第127回直木賞候補作
『マドンナ』→第128回直木賞候補作
『空中ブランコ』→第131回直木賞受賞作
という風になっていて何度も直木賞にふられているのだが、この『イン・ザ・プール』が『空中ブランコ』に劣っているとは全然思えない。まったく直木賞の選考基準は不可思議極まりないと毎度思うのはぼくだけだろうか。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X
No.144:
(5pt)

伊良部、最高!!!

笑わされました!読んだ途端友達に勧めました。
痛快なお話だけど、患者さんの心理描写などは丁寧で、単なるギャグ小説とは一線を隔しています。
「ともかく伊良部先生の所にいってらっしゃーい!」と思います(笑)。
最後に一言:笑っちゃいけない環境で読むと非常に苦しいのでやめましょう!
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.143:
(3pt)

肩の力抜ける〜

神経科の伊良部先生がいろいろな精神疾患の患者を治していく(?)短編集です。伊良部先生のマイぺース&マザコン&オタクキャラも良いけど、患者は先生の才能によって意図的に回復に導かれるのか、患者の日常に先生が首を突っ込み絡んでいるうちにたまたま治るのか、微妙な書き方なところも面白い。こういう奇妙な小説もアリか?
物事を深刻に考える性格の人は(私みたいに)、先生に癒され脱力すること間違いなし!
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.142:
(5pt)

治さない、治療

伊良部医師は、患者を治さない。
治らない患者をそのまま受け入れる。
そして―自らも治らない何かを充分に患っているように見えるけれど―
そのままで生きている自分を見せる。
それだけ。
「受け入れられる」ことを求める人の想いは本当に切実で、
とても深刻な「愛」のあり方のはずなのに、どこか可笑しくて。
そして、患者自身が患者を受け入れる時、病はいつの間にか消失する。
病は病でなくなるのだ。
その人は、その人自身に戻るだけ。
「受け入れる」のは患者自身なのであって、医者ではない。
病を癒すものは何か―
抱腹絶倒のエピソードの中に共通する、そのただ一点を見つめる時、
なぜこのお話がこんな笑い話でありながら、ここまで人の心を動かし、
癒される気がするのか、納得させられるように思う。
「自然体で生きていると、何もかも笑い話になってしまいます。」
講演会でそう言って会場の笑いをさらった、
薬を使わない医療を続ける、尊敬する精神科のお医者様を彷彿とさせました。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.141:
(5pt)

元気が出る1冊です。

神経科医伊良部先生シリーズの第一作です。
私の場合、「空中ブランコ」を先に読んでしまったのですが、伊良部先生のハチャメチャ度はイン・ザ・プールの方が激しいです。
古き良き時代には実際にこんな医者がいたのかもしれません。
社会も企業も伸び伸びとして生きていけない息苦しい時代になってしまいましたが、この伊良部先生シリーズが売れている理由は、現実離れしたハチャメチャから来る爽快感にあるのでしょうね。
元気が出る一冊です。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X
No.140:
(4pt)

患者が自分で病気を克服する神経科

どの話も比較的おもしろかった。精神的な悩みを抱える患者に対して、無邪気な応対をする伊良部だが、伊良部が直接手を下すわけではなく、患者自身が自分自身の病に気付き、自ら克服していくところが神経科だと思った。特に印象に残ったのがフレンズ。昔は携帯なんてなくても自宅に電話して友達と約束をしたものだが、今では毎日メールをしないと自分自身の存在意義を示せないと考えている現実がリアルに描かれていて読み応えがあった。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X
No.139:
(5pt)

大笑いしながら読んでください。

 「あり得ないっ」、「うそばっかりっ」、「そこまでするかっ」と叫びつつ、大笑いできる本です。
伊良部せんせいのような精神科のお医者さんがいたら……絶対かかりたくない(笑)。続編も快調ですが、「町長選挙」はちょっとトーンダウンかな。理不尽な世界に笑える方には、ぜひぜひお薦めします。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.138:
(4pt)

奇人、伊良部医師による精神療法。とにかく楽しい作品。

奥田さんの直木賞受賞作。奇人、伊良部医師が、その破天荒な性格と行動で、患者を治療?してゆきます。伊良部自体はただの、わがままな子供みたいなやつなんですけど、なぜかとても魅力的なキャラクターなんですよね。TVシリーズでは阿部寛が、映画では松尾スズキが、演じていましたが、どちらも感じが違いますね。わたしなら、間違いなく元ヤンキースの伊良部投手!読んでいて、彼の顔が浮かびました。看護婦は杉本彩かな。愉快な作品ですが、それだけなので星4つです。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.137:
(5pt)

のめり込んだ

伊良部の世界にのめり込んで読んでしまった。短編集なんだけど、毎回独特の世界にはまれた。人間の心って不思議だ。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.136:
(5pt)

奇想天外な精神科医「伊良部一郎」

舞台は「伊良部総合病院」地下1階の「神経科」
そこで「いらっしゃーい」という甲高い声とともに患者達を迎えるのは、色白で太った医師「伊良部一郎」
ただこの伊良部先生、「医学博士」という肩書きを持ちながらも、「本当にお医者さん?」どころか「本当に大人?」と思わされるような言動、行動。
神経科の治療というと思い浮かべる「カウンセリング」を一切せず、非常に独特な方法で患者と向き合っていきます。
とはいっても、先生本人は、意図的にその「独特なな方法」をとっているとは到底思えず、それが「奇想天外」であると同時に「実は天性の「精神科医」なのかもしれない」と思わせたりもします。
そして登場する患者達にとっても、読んでいるこちらにとっても、最終的になぜか憎めない存在になっているんですね。
この「伊良部シリーズ」の第二作『空中ブランコ』も読みましたが、こちらの方が伊良部先生の言動、行動がまだ抑え目ですね(こちらだけ読むと「これで本当に抑え目なのか?」と思われるかもしれませんが)
また患者達の症例も、学生、会社員と、誰でも起こりうるものばかりであり、患者それぞれの話が短編として5つ収められていますが、「神経症」の症状まで行かなくても大なり小なり似たような悩み(人間関係とか)を持っている方にとっては、「こういうのあるよね」と思いながら読め、最終的にある種の癒し効果もある1冊だと思います。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X
No.135:
(5pt)

伊良部総合病院の神経科はなぜ空いているんだろうか?

 まさに「患者さん、いらっしゃーい!」の世界だ。本書は、第2弾『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞した奥田氏の「伊良部シリーズ」の第1弾。順序を逆にして読んだせいか、こころなしか伊良部一郎神経科医の奇形な言動ぶりにはまだ「抑制」が効いているような印象である。それにしても、本書で扱われている神経的・精神的症状に悩んでいる人は多いのか、「なるほど、そういう症状もありそうだ」と思えるものばかりであった。
 精神科医は患者の症状を丹念に聴きそれに応じた処置を講じるのであろうが、この伊良部医師はカウンセリングを全く信用しておらず、患者には想像もつかないきわめて大胆な治療法を自ら実践してゆく。そこに「迷い」や「躊躇」の念は皆無である。「伊良部の精神科医も天職だ。人を深刻にさせない天性のキャラクターだから」(278頁)という文章にはまったく同意する。この医師と付き合っているうちに、自分が抱え込んでいると思っている症状や悩みそれ自体が、もしかしたら「馬鹿らしい」とみなせるようになるかもしれない。それを伊良部医師が「計算」しているとはとても思えないのだが。
 さて本書も第2弾と同様に計5作品が所収され、多様な症状をもった患者が「地下1階」の神経科を訪問する。総合病院であり外装はそこそこ綺麗なのだから、本来は患者でごった返す状況が予想できるはずだが、この神経科を訪問する患者数はきわめて少ないようだ。訪問患者もあらかじめ選抜されているかもしれない。伊良部医師と対等に付き合うだけのエネルギーと覚悟が要求されているように思うからだ。ここを訪問した時点で症状はすでに治っているんだろうか。本書では伊良部一郎医師の素性や性格が克明に描かれており、かえって「逆読み」効果によって彼により多くの親近感を抱くことができた。伊良部医師を生み出した奥田英朗氏の作家という仕事もおそらくは天職なのだろう。注目の1冊である。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
416771101X

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!