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殺意の演奏
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殺意の演奏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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良かったです。 これからも良い商品を販売してください。 | ||||
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大谷氏の江戸川乱歩賞受賞作。この人はあの克美 しげるの元マネージャーだったという因果な経歴の元芸能畑の異色推理作家である。 本作も司会者の自殺を発端とした芸能界を舞台にしながら、社会派とは全く異なる密室トリック、不可解な動機などのネタを盛り込みながら、作者冒頭で高らかに宣言しているように、結末で論理的解決が行われてもなお、読者に二通りの異なった解釈を与え続けるという推理小説の構造自体に挑戦した意欲作である。 劇中で江戸川乱歩賞の応募自体をネタにするなど、後の折原一の倒錯のロンドなどの先がけとも言える趣向もあるが、メタや叙述トリックという訳ではない。 事件の犯人は怪しいのが2人だけで、中盤で一人が殺害されてしまうので、中盤で犯人は分かったも同然となるが、作者の狙いは意外な犯人ではなく、密室トリックもいわばおまけであり、何よりも登場人物達の屈折した挫折感と優越感の感情が巻き起こす人間模様から生み出される二通りの最終的な事件の真相がメインである。 選評でも細部にこだわるあまり、全体としての流れがまだるっこしくなっているとあるが、まあこの最後の趣向のためには仕方ないだろう。 この60年代の江戸川乱歩賞としては社会派でもなく、がちがちの本格でもない、なかなか異色の作品に仕上がっている。 | ||||
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作者・大谷羊太郎氏は、後に「本当に殺人事件を犯してしまったある歌手」のマネジャーだった人です。 そんな彼が、自分のかつていた芸能界を舞台にした推理小説。 物語は、ある売り出し中の若きMCが、密室の中でこと切れていた場面から始まります。この事件は自殺として処理されるのですが、長い年月が過ぎ、故人の弟でラジオのDJをしている主人公が、「本当に兄は自殺したのだろうか?」と疑問を持ち、恋人や事件の第一発見者・兄の旧友と共に、過去の事件をもう一度追って行く内容になっています。 密室トリックは……すぐに暴かれ失笑するしかない(誰にでもすぐ分かるレベル)のですが、この作品でキーになるのは、作者本人をモデルにした、元ギタリストでミステリー小説家志望のキャラクターです。 大谷氏が乱歩賞に以前応募して(そして落選した)「死を運ぶギター」という小説が劇中小説として登場し、パニック障害・躁うつ病・サイコパスなどの心理的サスペンスに、「記憶術」という連想結合記憶技術(通信教育などで有名)が絡んで、独特の世界観に仕上がっています。 犯人は消去法で1人に絞れる(この物語は、主要登場人物が4名しか出て来ない!)のですが、どうしてこんなことをしたのか? というのが最大のミステリーとも言えるでしょう。 【ここからネタバレ】 結局、事件が「自殺だったのか? 殺人事件だったのか?」不明なまま物語は終わります。結論を読者の想像に委ねてしまうというミステリー小説は、当時としては斬新だったのではないでしょうか? | ||||
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芸能界を背景に起こった密室事件?−死体に取り巻くトランプカード。困難性のある密室に取り組んだ意欲的作品。話が少し回りくどく難点はあるものの,真摯に書いた良心的な本でお勧めです。 | ||||
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