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彼女たちの牙と舌
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彼女たちの牙と舌の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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| 子供の中学受験を機に知りあった、34歳から49歳までのママ友4人組。 それぞれお互いに思うところはあっても仲良くお付き合いしてきたこの仲間が、数珠繋ぎのように詐欺に巻き込まれていきます。 メインとして5話に分かれて書かれており、この4人がそれぞれ視点人物となり、事件の詳細が徐々に判明しながら話が進んでいきます。 中学受験を控えた小6の子供抱える一方、詐欺師に追い込まれた女性4人。 でも。 ダマすほうよりダマされる方が一枚上手、ということもある。 一旦は騙され違法な行動を強いられ防戦一方とみられた女性4人の悔しさがにじみます。 騙されたままなんて納得いかない! 方法が合法かどうかは別にして(そこはやはり小説??)、4人それぞれの強みを生かした、ワナ付きの復讐劇。 本気になった女性は強い、徹底している。。。 特に、この4人の中でも、詐欺には直接かかわらずに済んだ衣織の賢さに舌を巻きました。 思いはひとつ。 「勝って終わりたい」 後半で出てきた、衣織のこの一言が実はすべてだったのかもしれません。 最後は「あ、そういえば、この4人、受験を控えた子供の母親たちだったのよね~」と思える状況がでてきて、少々ほんわかしてしまいましたが。 全体的にみると、最後の最後までグイグイ読者を引っ張ってくれた、掛け値なしに面白くて、スリル満点の小説でした。 興味のあるかたは是非。 | ||||
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| 何冊かの作品を読んだが、矢樹純の作家としての魅力・武器はいくつかあると感じている。 ○ホラー作家として 作家としてのスタートが「ホラーマンガの原作者」だったこともあり、ホラーのセンスが光る。ぼくが読了したのは『血腐れ』(新潮文庫)。ぼくは未読だが『撮ってはいけない家』(講談社)が話題になっている。 ○ミステリ作家として 短篇が上手な印象が強いが、その一つ一つの作品にしっかりと構築された仕掛けが施してある(ホラー作品であったとしても例外ではない)。ときに「読者が謎だと思って読んでいないところ」に実は謎が埋めこまれている、のような得意技もある。ぼくが好きなのはかなりトリッキーな作品集『夫の骨』(祥伝社文庫) ○リアルなドラマ作家として デビューが「原作者」だったこともあり、映画やドラマのようなストーリー作りが巧み。またそのストーリーや登場人物が実にリアルに描かれる。ご自身がご家族を持ち、夫、子供、友人たちとのリアルな生活体験をベースにしているため、日常に潜む悪意を描くのが得意で、「ミステリー研究会に所属して大学卒業してデビューした」みたいな、どんでん返しのことしか頭にないミステリー作家とは一線を画していると思う。 さて、前置きが長くなったが、本書はそんな矢樹純の「リアルなドラマ作り」が堪能できる短篇連作集=連作長篇。メインの登場人物は40代を中心とした4人の女性。彼女たちにはそれぞれ秘めた思いや暴かれたくない秘密をかかえているが、ふとしたできごとから「反社組織」とかかわることになり――というストーリー。 物語の中で扱われる題材は「ママ友」「中学受験」「経営不振」「家族関係」「闇バイト」「離婚」「妊娠」「特殊詐欺」など現代的というよりむしろ〈現在的〉。女性読者の方、特に年齢を重ねた女性ならいろいろ感じる部分がある作品だと思う、特に4人の女性が自分の職業や得意なことを牙として反撃に転じるあたりはコン・ゲームのような味わいもある。 | ||||
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| 面白かった。 | ||||
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